本来であればドロドロの煮込みになりそうな恋愛劇が…朝食に飲みたい透明なスープのようだった。
『花様年華』(ウォン・カーウァイ監督)の影響かどうかは全く分からないがスローモーションが効いている。
主人公の友人の結婚披露宴で酔っ払いのおじさんがスピーチをはじめるが、それがいつしか詩となり、シーンを超えていく心憎い演出がいい。
父親を演じたピアース・ブロスナンはイメージどおりのロマンスグレーで、隣人を演じたジェフ・ブリッジスはこれ以上ないシブさであった。
監督はインタビューで本作は「ニューヨークへの憧れであり、ニューヨークの物語」と語っているが、
実景も合わせて街が主人公でもある映画であった。
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image