(夕張市立診療所で院長を勤めた森田洋之氏の話を掲載した「ログミー」より抜粋転載…)
夕張市の財政破綻により市立病院が無くなり、街から救急病院が消えた夕張市。
高齢化率45%のなか悲惨な現実が待ち受けるかと思われたが、結果はその真逆だった…。
<〜〜引用ここから〜〜>
何か(夕張には)すごい世界が広がってるなって思ってましたけど、
実は印象だけじゃなくて、数字にも出ていました。
例えば、救急車の出動回数。下がっちゃったんですね。ちなみに全国的にはこの10年でほぼ1.5倍。
高齢化率が高まれば高まるほど、救急車の出動回数はドンドン増える。普通に考えたらそうだと思います。
でも、高齢化率1番の夕張市。高齢化率下がってはいないんですよ、まだまだ上がってるんです。
2、3年前は43%でした。今45%。まだまだ上がってる。 救急車が呼ばれなくなった。(半分に減った)
どういうことか? あるお婆ちゃん、救急車呼ばないんです。
なぜか。だって、もう、命の終わりを受け入れてるんですね。
救急車っていうのは、この命を助けてくれ、っていう叫びのもとに呼ばれるものです。
あのお婆ちゃんは、助けてくれって思ってないんです。
最後まで自分の家で生活したいって思ってるんです。
☆病院が欲しい、何々が欲しい、あれも欲しいこれも欲しいという時代から、
病院がなくてもやっていけるよっていうような時代になっていくべきじゃないかなと思います。
☆あともうひとつ。終末期医療。残念ながら日本人の死亡率は100%。日本人だけじゃないですけどね。
いずれ医療が解決できない問題がやってきます。
その時に、しっかりと終末期のイメージを持っているか、持っていないか。
家族と話し合っているか、話し合っていないか。
地域の人たちとそういう話をしているか、していないか。
☆さらに、地域社会。若い時は予防の意識を高める。地域のみんなで予防の意識を高める。
そして年をとってきたら、地域みんなでその命を受け止める。そういうあたたかい地域社会を作る。
これがポイントだと思います。
<〜〜引用ここまで〜〜>
★急速にすすむ高齢化に比例して高騰する医療費……。
そんな現状において、森田洋之Dr.の話は心に突き刺さります!!
※夕張での医療問題については、
行政学者の伊関 友伸 氏も著作で問題を訴えています。
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