バナナ等価線量(バナナとうかせんりょう、英: Banana Equivalent Dose, BED)とは、一本のバナナを食べたときに受ける線量を表す単位であるとされている[要出典]。
バナナ100gあたりのカリウム含有量は360mg[1]。カリウム1gあたりのカリウム40(天然存在比0.0117%、半減期12.8億年)は30.4Bq。カリウム40を経口摂取したときの実効線量係数は6.2×10-9Sv/Bqである[2]。 したがって、可食部分が150gと大きめなバナナ一本を基準とすれば、これ一本を食べたときの実効線量が約0.1μSvとなるため、指標として利用しやすいというのである。
目次 [非表示]
1 カリウムの特性
2 その他の食品
3 脚注
4 関連項目
カリウムの特性[編集]
生体必須元素である関係上、成人で約140g程度の一定量が常に体内に保持され排泄調整される。カリウム中のK40の割合も一定であるため、カリウムの摂食量に関わらず成人で約4000ベクレル程のK40を体内に一定に保持し続けることになる[3]。体内のカリウムの量は人体のホメオスタシスによってほぼ一定に保たれているため、バナナを食べても内部線量が長期的に増えることはない。一般的な放射性物質の摂食量のベンチマークとして用いるにはまったく適当でない。この例に限らず、放射性物質の摂食はその核種により蓄積、減衰の仕方がさまざまであるため、評価の仕方は慎重を要する。他の放射性物質の例としてカリウムと挙動の似ているとされるセシウム137では、10Bq連日摂取により体内の放射性セシウム137総量は1400Bq程度で飽和するという報告がある[4]。
その他の食品[編集]
ジャガイモ、インゲン豆、ナッツ、ヒマワリの種はカリウム含有量が多いため、当然自然放射能をやや多く持っている[5]が、これらはバナナと同様に放射能的には無害であると考えることが出来る。最も自然放射能が多いといわれる作物はブラジルナッツで、1kgあたり244.2ベクレルが測定された例がある[6]。これはラジウムの蓄積による部分があるため、カリウムの場合とは同一に考えることは出来ない。ラジウムはカリウムとは異なり人体の必須物質ではないため体内濃度の調整は行われず、吸収されたラジウムの一部は骨内部に不均一に分布する。骨に入れば長く残留、蓄積され、骨をα線で被曝させる。体内のラジウムの量は1.1ベクレルであり、1ベクレルが骨の中に存在し、(通常は)1日の摂取量は0.1ベクレル以下とされている[7]。
脚注[編集]
1.^ miwa-mi. “カリウムの多い食品と食品のカリウムの含有量一覧表”. 簡単!栄養andカロリー計算. 2011年6月28日閲覧。
2.^ 古川路明. “放射能ミニ知識 4. カリウム-40 (40K)”. 原子力資料情報室 (CNIC). 2011年6月28日閲覧。
3.^ http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-01-01-07
4.^ ICRP Publ. 111 日本語版・JRIA暫定翻訳版
5.^ http://www.councilforeconed.org/ei/lessons/lesson3/lesson3activity3.pdf
(PDF)
6.^ Oak Ridge Associated Universities (2009年1月20日). “Brazil Nuts”. 2011年6月28日閲覧。
7.^ 古川路明. “原子力資料情報室(CNIC) - ラジウム-226(226Ra)”. 原子力資料情報室 (CNIC). 2011年9月28日閲覧。
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2014年02月14日
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