ドラム職人として30年近くYAMAHA、SAKAEのドラムを作り、最後の2年間はカホン開発に没頭し、
いきなり倒産!という現実に、行き場を失った僕は、しばらく旅行を楽しんでました(笑)
もちろんカホンの開発に協力してくださったミュージシャンたちにもご挨拶をしに。。
特に リズケン の ユカポン をはじめとするミュージシャンの方々には非常にお世話になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
これを機会に、もう楽器関係ではなく、、堅気の世界に生きよう(笑)と思っていましたが、、またまた、、連れ戻されました。。
『カホンを作りたい。手を貸してほしい』というお願いをされ、
とりあえずその時はやりたいことが特になかったので、あっさり承諾。SAKAE倒産半年後のことです。
1から工場を立上げ、カホンを作る状態にするのは楽しかった。
肝心のカホンは、SAKAEカホンのDNAも入れつつ、、全く同じにするわけにはいかない。工法は同じにはできない(物理的に)ので違うものにはなるのだが、既に出したものを追いかけるようなことはしたくはなかったのですが、SAKAEカホンのときにアイディアを出し切った感があったのも確かです。
僕の持論として
例えば Schlagwerk(シュラグヴェルク)にSR-CP4005という日本に初めて入ってきたといわれるカホンがあって、おそらくどの日本のメーカーもこの音を目指して作っていると思われる、いまだに売っている品番があります。僕もSAKAE時代の最初はこの音を目指した部分はあります。
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もしこの音を完全に再現できたとしたら納得いかなかったでしょう。もうすでにある同じものを再現したところでいったい何になるんだ?って思うからです。
ま、完全に職人気質の考えですが(笑)
LiMEカホンの場合、SAKAEカホンが無くなって直後だったんで、
コンセプトをリスペクトしつつさらに発展させてのカホンを目指しました。
SAKAEのカホンの響き線はスネアで使用するスナッピーを使っていましたが、
LiMEの最初のカホンはワイヤーを使用することにしました。
カホンを少しでも手作りしたことある方はわかるが、、
スナッピーよりもワイヤーのほうが作りが繊細で難しい。。それはなぜか?
打面にワイヤーがイマイチ接触しない。部分的に浮いてしまうなど、思ったように密着してくれない。
他メーカーもそのへんは苦労されているようで、削ったり、内側から打面に向けてワイヤーを押したり、テープ等で密着させたり。
LiMEでは良いスタッフに恵まれ、全力で問題解決にむけて取り組めたのが良い職場でした。
一番最初にできた4種類
材質をビーチ&バーチ、4種類の打面、まろやかなバズ音、ふくよかな低音を実現した
LiMEカホン 8V4530BB
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柔らかいシナを使用し、持ち運びの軽さ、鳴らしやすさを追求。
8V4530BBと同じく、4種類の打面、まろやかなバス音、ふくよかな低音を実現した。
LiMEカホン 4V4530SS
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(2020/6/25 11:22時点)
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体の小さな方や子供、また持ち運びしやすいよう上記の2種類をそのままコンパクトにした
LiMEカホン 8V3525BB
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LiMEカホン 4V3525SS
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そのあと手作りカホンワークショップで使用する手作りカホンキットを製作しようということになり
LiME(ライム)の手作りカホンキット「KiTTUKURU」
を開発
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その後、従来の座って叩く以外のカホンにも着手するようになり、
ボンゴ+カホン=ボ・ Cajón
全ての面を叩いても音が違う構造です。。
LiME《ライム》ボ・ Cajón (カホン&ウッドボンゴ)
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小さくても音は本格的、多彩な色も選べれる
ピッコロカホン
LiME《ライム》ピッコロカホン [Red x Yellow]
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その中でマジメなカホンも出しています(笑)
ワイヤー+スナッピーでバズ音を増強させた
LiMEカホン S x W
もちろん4種類とも音が違う面となっています。
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なかなか面白くお仕事をさせていただきました。
ここに紹介しきれなかったものもありますが、これからもLiMEカホンに注目してくださいませ。
>> LiMEカホン
いま現在、僕はLiMEカホンを離れて
木工職人、演奏者、ドラムサークルファシリテーターとして修業中の身になっていますが、
楽器の世界の面白さは忘れてはいません。楽器は深く知れば知るほど面白いです。
次回は他メーカーのカホンについて書きたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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