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CajonDrumerTetsuya
2017年に倒産したドラムメーカーでドラム職人、カホン職人をしていました。その後、新しく立ち上げたカホンメーカーに合流後、現在は木工職人、ドラム講師、カホン講師、演奏者、ドラムサークルファシリテーター等で活動しています。
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posted by fanblog

2020年07月04日

カホン選び方〜音について〜

こんにちは。元ドラム職人、元カホン職人のTetsuyaです。
梅雨で雨が続きますね。。降らなくてもどんよりしたお天気。。そこで思い出すのは、職人時代に毎日見ていた木材。その反り方です。

季節ごとに木材は暴れていたり、大人しかったりしますが、梅雨時は大人しいです。
このときは(特にドラムは)作りやすい。適度な水分??(ひょっとしたら多すぎるかもしれない?)のため、木材は適度にしなって割れにくい。

・・ということは、出来上がってるドラム、カホンも季節によってカタチは変わろうとしています。
それを防ぐために塗装して湿度や乾燥から楽器を守っているんですね。
塗装については各メーカー、研究をされていて工夫されていると思いますし、あまり詳細を公表してないんで、、ある意味、、選びようがない(笑)

当然、カホンは塗装以外にも材質、大きさ、響き方、音の出しやすさまで音に影響します。
それらを踏まえ カホンの音はトータルで選ぶ
ということになると思います。

んじゃ、カホンの音をトータルで選ぶとしたらどんなカホンがいいのか?

まずは下のカホンを見てください。
imgrc0082460121.jpg

こちらは
Decora43(デコラ)8PS-ho2468sp3 / 新道産スペシャルカホン
北海道のメーカーです。日本で良く知られているカホンメーカーだと思います。

Decora43(デコラ)8PS-ho2468sp3 / 新道産スペシャルカホン

価格: 55,000円
(2020/7/3 15:42時点)
感想(0件)




こちらのカホン、サウンドホールが横にきています。こちらに限ったことではないのですが、
メイン打面の裏側の木材が、どのような硬さ、厚さでカホンの響き(あるいは音質)が違ってきます。
これは僕が最初に4打面のカホンを製作するにあたり、気が付いたことですので、カホンメーカーはおそらく知っています。
世間ではあんまり知られてないかもですが(笑)
ドラムの裏側のヘッド、、と思ったらわかりやすいですよね。

後ろにサウンドホールがないタイプでは、この特性が如実に表れやすいです。難しい面でもあり、音作りをコントロールしやすいとも言えますね。

miyabi001.jpg
続いては
川本楽器工房 忍カホン 雅 -miyabi-

川本楽器工房 忍カホン 雅 -miyabi- SC-M1SH ※完全受注生産

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感想(0件)



こちらもサイドにサウンドホールで背面は二重構造になっています。
背面、二重構造!?
僕はこのカホンを見たときに、『あー。この手があったかー!』って嘆きました(笑)

こちら背面も独特の響きがあります。こういうカホンって楽しいでしょうね。ぜひ動画でご確認ください。



サイドのサウンドホール、欠点をあえていうなら、自分の足でサウンドホールを塞いでしまう可能性があるのと、マイクを置きにくいということかもしれません。(その人のセッティングやフォームも関係するので一概にはいえないが)
そういうこもあり、僕が作った時は背面のサウンドホールの設定しかしませんでした。

が、、僕がサイドのサウンドホールが欲しい!って思ったときがあります。
狭いところでライブをする機会があって、
壁にひっつくほどのセッティングで演奏しなきゃいけないとき。
サウンドホールから壁の距離、、約1cm!!音が抜けないよね(笑)
(これについてはまたゆくゆく書こうと思います)

材質はビーチ、バーチ、他、、いろいろあります。
材質によって『硬い』『柔らかい』っていうのがあります。
全ての材料を試したわけではないので一概にいえませんが、傾向として
柔らかい材料=低音が出やすい、、叩きやすいが遠鳴りしにくい
硬い材料 = 中音域〜高音域が出やすい、、叩きにくいが遠鳴りする

カホンの材料でよく見る『シナ合板』は柔らかいです。ボディに使われることが多いですが、打面で使われる場合もあります。

LiME(ライム)S x W(エスバイダブリュー)
というカホンがありますが、こちらはボディも打面もシナ合板。大変叩きやすく低音も出ています。

LiME《ライム》S x W BLUE

価格: 38,500円
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ここで大事なことは、材質は同じでもプライ数(合板にするときに材料を重ねる枚数)で硬さが変わるということです。

例えば、バーチ3プライで3mmの場合と、同じバーチ4プライの3mmがあった場合、、4プライのほうが硬く感じられます。実際に合板としても強度があります。

ここで言ってる『硬い』というのは、実際に叩いたときに手にくる反発、、って思っていただければいいと思います。

硬いと手がとってもイタイ、、です。そうなるとなかなか演奏の持続できないですので、そこは考慮していただく点だと思います。

さきほど言った通り
柔らかい材料=低音が出やすい、、叩きやすいが遠鳴りしにくい
硬い材料 = 中音域〜高音域が出やすい、、叩きにくいが遠鳴りする

っていうことで、プライ数が増えると硬い、また材料の厚みが厚くなると硬い、ということにもなります。
材質の硬さですが、 こちら>>木材博物館 で一つの参考として調べることができます。

純粋に木材の硬さだけでなく、プライ数、厚さまでを考えるとよくわからなくなりますね。。
ただ、そういった特性を知っておくことは大事と思うんですね。

カホンは1つの打面で低音〜高音まで、広い音域を出せる楽器です。
そのバランスがけっこう難しい(あくまで作り手目線です)
例えば、『低音がいい感じで好きなんだけど、スラップ音、もうちょっと出て欲しいなぁー』とか、
その逆だったりします。
そこが冒頭で書いた通り、カホンは
音域の広さ、音量、響き、アタック音、打面の硬さ 等々の、 トータルのバランスが大事 っていうことになります。

ここまでいっぱい書いて、、結論で言いたいのは、、
自分で『いいね!』って思うカホンです(笑)
(「ここまで書いてこれかいっ!」って言わないで 笑)

おそらく、、どの人もそれに近い選び方をしていると思うので素晴らしい!

好きなアーティストのモデル
好きなアーティストと同じメーカー
見た目がカッコイイ! 座り心地が良かった
楽器屋で一目ぼれした。。。etc..

なんでもいいです。

その楽器を好きになったら四六時中触っていられるものなので、練習できるし、練習してると余計好きになって、、また練習するという、、終わりなき戦いになりそうです(笑)

その次に、その持っているカホンの特性を理解して2台目以降の参考にしましょう(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございます。

このブログでカホンへの愛を更に深めてくれたら嬉しいです。
次回もまた、、カホンのことを書かせていただきますね。
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