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こんにちは!ご訪問ありがとうございます。クルーズデビューは1999年12月シンガポール発「スーパースター・ヴァーゴ」。以来、ロイヤル・カリビアン社(エクスプローラ・オブ・ザ・シーズ)、プリンセスクルーズ社、コスタクルーズ社、シルバーシークルーズ、クリスタルクルーズ、シーボーンクルーズなど、国内では飛鳥・飛鳥?U・にっぽん丸・ぱしふぃっく・びぃなすに乗り、お手頃カジュアル船からハイクラスなラグジュアリー船まで経験してきました。
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2019年12月18日

アメリカの旅行事情 (1)

ラグジュアリートラベルビジネス論の中で、
クルーズは非常に重要な項目であると思います。

最近で最近では日本でもクルーズを楽しむ方は増えてきたものの、
未だ富裕層のための旅行という概念が日本では根強い傾向にあります。

日本人以上にクルーズを楽しむ国はアメリカです。 

マーケットが日本の数十倍の規模です。

そこでメッカであるアメリカでのクルーズ客船事業に参入検討と
戦後アメリカの時代背景を辿ってみたいと思います。


第二次世界大戦後のアメリカは産業基盤が変わり、
軍需産業が大きく成長。


特に西南部のシカゴなど五大湖周辺都市や、
ピッツバーグなどを中心とした一帯は
大工業地帯と言われるまでになったのです。

労働者層を中心とした都市部人口の急増は、
彼らの生活スタイルを変え、
仕事場から離れる休暇や旅行にも及ぶのですのです。


当時の女性の労働参加の活発化は、家庭の収入構造も大きく変化し、
時間とお金に余裕が出てきたのです。


家族などを訪ねる「里帰り旅行」や「家族との再会」とは異なった

「季節に合わせた滞在型の新しい旅行」

を好むようになりました。

寒さが厳しいアメリカ中西部を中心にした寒い北国の人たちが
「スノーバード」

と呼ばれる、南の島の「太陽と海」を求める
旅行者群が増えたのです。


彼らは避寒を求めてカリブ海へ移動。

この南の島々では、太陽と海以外にも北の生活と
異なる環境に新しい発見をしたのです。

自分たちの「滞在体験」に刻まれ、この地域を繰り返し訪ね
滞在し、リピーターとなり、安定した旅行者層になったのです。




当時のパンアメリカン航空(現在のユナイテッド航空)などの
航路網の拡大に伴い飛行機を利用した旅行が拡大し、
遠距離旅行を刺激したものもこのでもあります。


第二次世界大戦から15年後の1960年代は、
テレビが普及するようになりました。

有力テレビ局のABC社はワーナーブラザーズ(TV)と組んで、

ハリウッドをベースにした「サンセット77」(1958年)

ニューオリンズを舞台にした「バーボン・ストリート」(1959年)

マイアミの太陽の下、展開される

「サーフサイド・シックス」(1960年)が
ゴールデン・タイムを独占していたのです。


このように、アメリカ各地を“ロケ地”を舞台にした、

「屋外型のモビリティを中心としたストーリー」

に焦点を当て、各社のテレビ番組は、新しい旅行世代に、
国内各地や海外に新しい「旅行目的地」への
誘惑を後押ししたのです。

当時の大統領であったアイゼンパワー氏が
推進したことも牽引力ともなったのです。


アメリカ国内の高速道路の整備は、個人や家族旅行にも、
自動車や大型バンなどの機動性が重宝され、

定期遠距離バスや鉄道に依存していた旅行スタイルも
急激に変化することとなったのです。


第二次世界大戦前は、移民船の寄港するアメリカの
東部の都市からの「移民の道」といわれ、

1960年には退役軍人の家族などが新しい職を求めて移動した
シカゴからロサンゼルスまでの高速道路「ルート66」は、
この高速道路沿線で起こるエピソードを素材にしたテレビ映画でした。


海を知らない内陸部のアメリカ人に、

「サンサンと降り注ぐ太陽に青い空、そして温暖な町と太平洋」

をアメリカ人の脳裏に思い描かせることに成功し、
自動車での旅への衝撃をかきたてたのです。


そして自家用車の普及により大陸横断鉄道などを担っていた
アムトラックなどの鉄道会社も、この事業から撤退を
余儀無くされることになったのです。

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