「早春賦」とは
「早春賦」は日本で今から103年前の大正時代に作られた曲です。この曲の作詞は 吉丸一昌(かずまさ)で、作曲は 中田章(あきら)です。この曲の調は 変ホ長調です。変ホ長調は五線譜にフラットが3つつきます。変ホ長調の主音(ド)が 変ホ音です。
この曲の作詞者の吉丸一昌は東京音楽学校(いまの東京藝術大学)の教授をつとめました。
作曲者の中田章も東京音楽学校の教授でオルガニストでもありました。「夏の思い出」の作曲者の中田喜直の父でもあります。
この曲の拍子は 8分の6拍子です。1小節あたり8分音符6つ分が収まります。
「早春賦」の歌い方
この曲は、 ♪=116のはやさで歌います。「早春賦」の曲は1拍目が強拍ではない(1拍目の途中から始まる)ので、 弱起の曲です。ちなみに1拍目が強拍で始まる曲は、強起の曲です。
この曲は 二部形式の曲です。したがって2つの 大楽節からなります。大楽節は大文字(A,Bなど)、 小楽節は小文字で表します。したがってこの曲は詳しく書くと、A(aa’)B(ba”)となります。
曲の楽譜の中の音楽記号で、 rit.(リタルダンド)は だんだん遅くという意味です。
a tempo(ア・テンポ)は もとの速さでという意味です。
この曲には古い日本語が使われています。現代の言葉にしてみます。
知らでありしを→知らないでいたものを
角ぐむ→芽が出はじめている
あやにく→あいにく
さては時ぞ→今がちょうどその時だ
時にあらず→いまだその時ではない
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