本日は、もし隕石が地球に衝突した場合にどうなるかについて書きたいと思います。
隕石で連想するのは、かつて地球の支配者であった恐竜の絶滅でしょうか。
これは一つの仮説ですが、地球規模の大火災で生態系が破壊され、衝突後に生じた塵埃が大気中に舞い、日光を遮断することで起きた急速な寒冷化が絶滅の原因であるとされています。
これは皆さんもよく知っているところだと思います。
でもこんな隕石の衝突なんて、何億年かに1回でしょ？と思っている方も多いのではないでしょうか？
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宇宙では天体の衝突なんてしょっちゅう
例えば、地球が属する太陽系で3番目に大きな惑星である天王星ですが、自転軸がほぼ横倒しの状態になっています。
これは、地球くらいの大きさの天体が2回衝突したことが原因であるという説があります（ジャイアント・インパクト説）
また、地球の衛星である月も、地球に巨大隕石が衝突して出来たという説もあります。
このように過去の話だけではありません。
実は地球に落ちてくる隕石の数は、年間約2万個です。
その中でも有名なのは、1908年にシベリアに落ちたであろうとされる巨大隕石です。
これは、シベリアのツングースカ地方の地表約8キロ上空で、突然大爆発が起き、森林が60キロに渡って一瞬で焼き払われたという事件です。
この時に落ちてきた隕石は、直径 60～100メートル程度 と言われています。
これくらいの大きさの隕石でこの被害です。
ちなみに、恐竜の絶滅の原因になったであろうと推測されている隕石は、なんと直径 180キロ です！（チチュルブ・クレーター）
その威力が凄まじかったことが分かると思います・・・。
このように隕石の衝突は、宇宙では日常茶飯事なのです。
今後地球に巨大隕石が衝突する可能性は！？
では、地球に巨大隕石が衝突する可能性はどのくらいあるのでしょうか。
現在の推察では、恐竜を絶滅させたほどの巨大隕石の衝突は人類の時代には起こらないだろうと言われています。
でもこれは地球環境が変わるほど大きな隕石の話です。
小規模の隕石の話ではありません。
現在、地球に衝突する危険があるとされている小惑星の数は約500個あります。
その中でも最も危険とされているのが アポフィス という、直径約320メートルほどの小惑星です。
このアポフィスは、2029年に地球の地表から約3万キロ上空を通過すると見られています。
この距離は静止衛星の軌道よりも低く、もしアポフィスの軌道が計算とわずかでもずれていれば、地球に衝突する可能性が現実のものとなります。
NASA の見解では、アポフィスが地球に衝突したときのエネルギーは、TNT換算510メガトン相当と言われており、冒頭にお話したシベリアのツングースカに落下したとされる隕石の約60倍です。
落下する場所にもよりますが、 数千km2 に渡って大きな被害がでると予測されています。
このアポフィスは、2029年に衝突しなかったとしても、その7年後の2036年には地球に再接近してきます。
2036年以降も、2042年から2105年の間に衝突の可能性がある接近が17回ほど起きると推定されています。
地球に接近することでアポフィスの軌道にも大きく影響を与えるため正確な予測が難しく、地球と衝突する可能性はゼロとは言えません。
地球と衝突しないことを願うばかりです。
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