a.大阪とエアロ、っていうと1977年の夏、思い出すなあ、梅田のレコード店の中古盤コーナーに、ファーストアルバムが山ほど並んでた、
b.あの名盤「ロックス」が発表された翌年か、だけど、一枚目は全然人気なかったんすね、
a.割とまとまりの良いセカンドアルバムが先に発売されて、そのあとに、アマチュアバンド丸出しの音スカスカなファーストアルバムが売り出されたんで、よけいに受け入れられなかったんやな・・・オレはセカンドよりファーストの整理されてない音の方が好きで、今でも時々聴いてるくらいやけど、
YouTubeからエアロのファーストアルバム
b.どの曲が好きなんすか、
a.「Dream On」の歌詞「Live and learn from fools and sages(=バカや賢者を真似(マネ)て生きる)」(9:10)はシンプルに真実を言い当てた名言だと思う、でも、それ以外も味わいある曲ばかりで、ラスト2曲のつなぎ目なんかもカッコいい、「Walkin' The Dog」(32:31〜) の出だし20秒ちょっとの事やけど、じっさいそんな風にライブでやってたような雰囲気があって、
b.ほかには?
a.One Way Street(11:51-18:52)、7分にもなる大曲やけど、ライブハウスでやってるような生々しさがあって良い、特に後半15分14秒から、スティーヴンのシャウト(=叫ぶような歌声)に始まって二人のギターソロが続いて盛り上がっていくあたり、このアルバムで一番の聞き所じゃないかなあ、この辺は何度聴いても飽きないなあ、アマチュアバンドみたいな響きなんやけど、そんなことより全体に漂ってる熱気がとてもいい、やはりエアロは、しょっぱな(=最初)からエアロだったんや、
「大好きや、スカスカ、エアロの一枚目」、
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b.でも、まだこの世に居るんすか、40年前のエアロのファーストアルバム、今でもiPodに入れて聴いてるヒトなんて、
a.ここにひとり居てるがな、
b.じゃあその路線でいうと、あれもたまらん響きじゃないすか、ライブ・ブートレッグに入ってる場違いな響きの2曲、「I Ain't Got You 」と「Mother Popcorn」、
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a.いいねえ、あの2曲のためにあの二枚組LPがあったんやないか、と勝手に思ってるほど、あと、響きは違うけど、「Chip Away The Stone」も名曲・名演やった、
b.じゃあ、エアロの魅力ってそういうライブの荒けずりな感じなんすか、
a.「極めれば粗挽き(アラビキ)エアロスミスかな」、ってなわけで、今でも1976年のアルバム「ロックス」を最高傑作とするヒトもきっと多いはず、
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b.粗挽き(アラビキ=意図的な荒削り)なんすか、「ロックス」は、
a.聴けばすぐ分かるけど、何じゃコレってほど音がダンゴ状態で、まるでモノーラル録音(=左右から同じ音が出てくる古い時代の録音)を聴いてるみたいや、
b.それじゃダメじゃん、時代は1976年っすよ、
a.だから、確信犯的にわざとライブ感を出すために、こんな録音をしたとしか考えられない、
b.もっと言うとどんな音なんすか、
a.ボーカル・ギター・ベース・ドラムが団子状に一体化してる、それぞれのうまさを強調するんじゃなくて、全体がせえ〜ので塊(カタマリ)として太(ブ)っとく鳴り続けるんや、ずっと最後まで、
b.粗挽き極太フランクなんすか、
a.これと正反対なのが、レッド・ツェッペリンの「プレゼンス」、こちらは極端に言ってしまうと、ジョン・ボーナムの人間国宝的バスドラムをどれだけ生々しく録音できるかにすべてが掛かってるようなアルバムで、結果、ドラム以外のギター・ベース・ボーカルもそれぞれが混ざりあう事なく、整然とクリアに聞こえてくる、これもこれで「ロックス」にはない生々しさがあって、言うまでもなくロック史に輝く名盤なんやけど・・・
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b.あと「ロックス」の方が一発取り(イッパツドリ=少し傷があっても取り直しをしないで一回で決めてしまう録音方法)でやってるような、
a.そう、そこから生まれる熱気がこのアルバムの命と言っていい、
b.それに変なノイズみたいのがけっこうあちこちに散りばめられてますね、わざとやってるのか自然にそうなったのか、分からないけど、
a.そう、これは明日また詳しくやってみよう、この意図してるのか、たまたまなのか分からんようなノイズの散らばり具合が、このアルバムの重要な隠し味になってるんで・・・