「支払命令は出ません」現実的な訴えではないのです。「3ケタ億の金額を個人相手に払えといって出せるわけがない」
「当時の行政手続きは正常で『疑問はあっても』異常は認められない」ということです。
こんなことは、都の弁護士団が知事に伝えている。気に入らないといって弁護団を代えた都知事が異常なんだ。裁判費用の馬鹿な無駄遣いしたもの。訴えられるのは負けると、結果の分かっている裁判を起こした、小池都知事ということになる。
笑っている場合か(C)日刊ゲンダイ
小池知事は都議会でニヤニヤ “石原氏追及劇場”は幕引きか
日刊ゲンダイ 2017年12月12日
あの狂騒は一体、何だったのか。高額過ぎる費用で豊洲市場の用地を購入したのは違法として、石原慎太郎元都知事に購入代金578億円を支払わせるよう都に求めた住民訴訟の口頭弁論が11日、東京地裁で開かれた。石原氏サイドは、「購入決定に瑕疵はない」と書面を通じて主張したが、問題は訴訟を“政治利用”した小池百合子都知事だ。
2012年に提起された同訴訟について、都の弁護団は従来「石原氏に責任なし」との立場を取ってきたが、今年1月、小池知事が「石原氏に責任があるのか改めて明確にする」とぶち上げ、弁護団を交代した。以後、石原の責任の有無に焦点が当たり、メディアは大騒ぎ。都議会では3月、強い調査権限を持つ百条委員会まで開催され、移転決定プロセスの検証が行われた。にもかかわらず、新弁護団は8月、従来通り「石原氏の責任を問うのは難しい」との態度に落ち着いた経緯がある。
結局、都は新弁護団に着手金1050万円を支払ったものの、豊洲移転の決定プロセスはほぼ明らかにならなかった。これでは「ワイズスペンディング(賢い支出)」どころか、“ムダ遣い”と言われても仕方がない。
「要するに7月の都議選に向け、小池知事は、“石原吊るし上げ”のパフォーマンスで政治力を誇示してきたわけです。都議選終了後、“用済み”とばかりに自ら追及の幕を閉じた格好です」(都政関係者)
今月8日の都議会一般質問で音喜多駿都議に、「石原氏に情報公開の徹底を求める一方、自らには厳しい基準を当てはめないのは二重基準」と追及されると、小池知事は「まだそんなことを」と言わんばかりに、ニヤニヤと笑みを浮かべ、正面から答えなかった。
原告団メンバーで1級建築士の水谷和子氏は、「石原都政時代、都はなぜ汚染が残った土地を高額で購入したのか。まだまだ不可解な点が多く残されています。私たちとしては、今後の裁判の行方を注視するだけ。小池知事が何を考えているのかは、関係ありません」と、あくまで冷静だ。
結局、豊洲移転を「一度立ち止まった」のもパフォーマンスだったというわけか。
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