この国の国民は、1週間や10日で極端に意見を変えるのか(14日、菅義偉新総裁)/(C)JMPA
日刊ゲンダイデジタル2020/09/16 06:00 更新日:2020/09/16 06:00
権力に阿る(おもねる)ことをしない日刊ゲンダイだから載せることができる記事です。
森友・家計学園・桜を見る会・など総理としての安部の不始末を、塞ぎ続けた菅が総裁だという。
私は、とても信じられない、というより、ここはどこの国だ?と言うしかない。
これでは、ロビイストに買収し続けられる国連や世界の幾つかの国と同じではないか。
ヨタッ子と、悪は違うんだ。公のことに私を出すと社会悪になる。こんなこと、嘗ての我が国は簡単に当たり前のように捌いてきた。イカサマ報道のマスコミと善意の国民と違うことに期待するしかない。
自浄能力を失うと悪いKarmaになる。それが自然界に作用すると大災害になる。やがては文明が消滅する。以下、日刊ゲンダイです。どうぞ。
斎藤貴男ジャーナリスト
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1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
“蒙昧の主”は? 何も信じられなくなる内閣支持率世論調査
公開日:2020/09/16 06:00 更新日:2020/09/16 06:00
元文部科学省事務次官の前川喜平氏が、「東京新聞」特報面のコラムで、〈日本国民は蒙昧の民か〉と書いていた。安倍晋三氏の首相辞任表明と菅義偉氏の自民党総裁選出馬表明の前後に行われた世論調査で、内閣支持率が56・9%と前回より20ポイント以上も跳ね上がると同時に、不人気だった菅氏がたちまち「次期首相にふさわしい人」のトップに躍り出たことを憤っている。
〈一週間や十日でここまで極端に意見を変える国民が民主国家の主権者たり得るだろうか〉
前川氏は、魯迅の「阿Q正伝」を思い出したといい、〈愚かな国民は愚かな政府しか持てない〉とも述べた。同感だ。勝ち馬に乗りたがるのが庶民感情の常とはいえ、ここまでくると原始人にも劣る。
とはいえ当然、あまり思いつめたくない気持ちも、私にはある。日本国民の圧倒的多数が蒙昧の民ならば、町を歩くことも恐ろしい。絶望だけの人生なんて悲惨すぎる。
そこで、もうひとつの可能性を考えた。 一連の世論調査は、すべてでっち上げなのではないか。
必ずしも根拠のない陰謀論ではない。いつも安倍政権寄りで知られていた FNNと産経新聞社の合同世論調査が、はたしてイカサマだったと発覚したのは先の6月。 消費税の軽減税率適用で政権に大きな借りをつくった上、オフィシャルパートナーとして東京五輪商売の当事者にもなり下がったマスコミの行動原理に、産経とそれ以外で大差があるとは断じきれないのだ。
なにしろ統計は偽造、公文書は捏造、会議の議事録は取らないのが常態化された国である。世論調査の主体としての全国紙や通信社、放送局が同じ穴の狢でないほうが不自然ではないのか。菅氏を「パンケーキおじさん」と呼んでヨイショに徹するワイドショーに至っては、もはや万死に値する。
はてさて、しかし、これでは蒙昧の主が国民ならぬマスコミであっても、どこまでも絶望的な状況に変わりはない。ジャーナリズムの世界に飛び込んで40年近くになる私だが己の住んでいる世界がつくづく不気味でならなくなってきた。いや、そんなものにたやすく操られ、わずかな利便性や快楽と引き換えに、人間の尊厳も魂も売り飛ばして喜々としていられる人々の狂気も、だ。もう何も信じられない。
この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている。少しはまっとうな世の中を取り戻すのに、あと1世紀は必要だろう。
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