2020年06月26日

非情な単身赴任規定が多い中、カルビーの単身赴任やめてOKは大きな一石に!

カルビーの「単身赴任やめ家族と同居OK」は家族愛の賜物!子育て支援の鏡!


日本の大手企業の「単身赴任規定」には、家族生活を無視した非情の規定が多い!

大手の単身赴任規定には、「家族は一つ屋根の下で暮らし寝食をともにするのが理想、会社もそれを支持することを基本とする」といった個人の家庭事情を全く無視した一方的な固定観念を掲げている規定が多くあります。

このように、 「転勤者は、家族との同居を原則とする」とした「家族帯同原則」を単身赴任の取り扱い基準の中心に据えている会社がなんと多いことかと痛感しています。


子育て支援、少子化対策の流れに全く逆行する人事政策とし言いようがない



家族帯同原則は、時代錯誤もいいところ!学校や家庭環境の時代変化を見ない非常の人事制度

誰しもか家族帯同でありたいと願うのが当たり前ですが、子供の学校関係や将来設計、マイホームを購入し根付いた生活環境等々、各人には現在の住処は特別な意味があり帯同しづらい状況にあります。

しかしながら、会社は、転勤を命じた上に、「家族帯同が従業員の家庭の幸せの基」といった一見まことしやかな昔風の家庭観を引きずって、現在の環境の変化を全く無視した理念を通している規定が多いのが実情です。

大手企業ほど、従業員に家族帯同を強要する単身赴任規定が多いのが目に付きます。

このような過去の観念に基づいた規定を守り続けて平然としている人事部の勉強不足を憂いますが、それを許している経営者の怠慢にも驚きます。



「特別な事情」という曖昧規定は、人事担当者の独断偏見に左右される最悪規定の見本!

こういった事例があります。

6年前に、転勤を命ぜられ、家族帯同を原則とする社の方針に従い、子供二人(ともに小学生)とパート勤務の妻を伴って折角手に入れたマイホームを他人に貸与し無理して家族帯同で転勤。

ところが、数年後、また別の地域への転勤を命ぜられたため子供の高校転校を試みたが、受け入れ高校が無く断念、会社に申し出て「特別な事情」により単身赴任取り扱いを受けた。下の子供は中学生。

その数年後、大学進学を元の自家から通えるところを希望した、当然のことだと思います。

このため、家族を自家に戻すことにしたところ、予期せぬ会社人事担当者の回答。

人事担当者は、「転校不可で単身赴任取り扱いを認めたが、その事由がなくなるため、単身赴任の取り扱いを解除する」と回答。

こういった、まったく個人の家庭事情の変化を考慮しない人事担当者の回答を平気で行わせる規定に問題の大きさを痛感します。

この人事担当者の規定解釈には、開いた口がふさがらないが、そのような担当者の独断を許す規定のしかたに問題があり、非情な取り扱いを続ける企業に問題を感じます。



単身赴任を優遇することこそ従業員家庭の幸せを第一とした企業といえるのではないでしょうか?


あなたの会社の規定は、「特別な事情で会社が認める場合でないと、単身赴任の取り扱いをしない」となっていませんか?

会社が認める「特別な事情」というのはどういう場合でしょうか?大変曖昧で会社の気持ち次第でどうにでも解釈できてしまう従業員にとっては非常に不利な立場になる言い回しではないでしょうか?

まさに人事担当者の権威ぶりを誇示する規定に見えませんか?



転勤は会社の政策の必要性で行う人事権、家族帯同の判断は個人の人権

会社は事業展開における人事戦略で必要に応じて適材適所の配置から従業員の転勤命令は、不可欠な人事政策です。

しかし、家族はあくまでそれぞれ事情を抱えており、「家族帯同を原則とする」盾を振りかざす単身赴任規定を特別扱いにするべきではないでしょう!

特に大手企業ほど転勤による家族の悲劇は避けるべきでしょう!



カルビーの「単身赴任やめ家族と同居OK」は心温まる従業員家庭への配慮、単身赴任規定に大きな布石一石!

カルビーの制度見直しは、コロナがキッカケかも知れませんが、世の中の流れ、家庭環境の時代背景を組み込んだ英断ではないでしょうか!

「カルビー 単身赴任やめてOKに」

6/25(木) 20:48TBS

カルビーは来月以降、オフィスで働くおよそ800人の働き方を原則として、「出社勤務」から「テレワーク」に変更します。

これに伴い、業務に支障がないと認められた場合は、単身赴任をやめて家族と同居できるようになるということです。

また、通勤の定期代の支給をやめて、出社する場合は交通費を実費で支給します。
社員のアンケートで「コロナ感染症の拡大前の働き方を変えたい」と答えた人が回答者の6割に上るなど、社員の意識が変化したということです。td>



あなたの会社の単身赴任規定をチェックしてみてください!

今一度あなたの会社の人事規定をチェックしてみてください!

あなたも犠牲者になり得るかも知れません!

現在の学校制度(各県独自の学区制度や転校受け入れ基準、評価制度の違い等々)において「家族帯同の原則」は、非現実的、子育てに無関心な人事部門の不勉強によるところが大きいと考えます!

単身赴任の取り扱いを「特別扱い」とする単身赴任規定は、少子化対策、幼保の無償化、口頭教育の就業支援など、こどもの子育て環境を整えるという国の施策に全く逆行するものです。

他人事でなくならないようあなたも是非会社の単身赴任規定を点検しておいて、しかるべき時に備えて準備しておくべきではないでしょうか!


単身赴任せざるを得ない社員に対し「特別な事情を認めた場合」という単身赴任取り扱い規定は、不利益取り扱いに相当する問題規定と言えるのではないでしょうか!

企業が転勤を命じる場合、問われるのは「配転命令権行使の権利乱用になるかどうか」ですが、最も微妙な問題は、「通常甘受すべき程度を著しく超えた不利益を負わせるか否か」が問われます。「不利益」はその大きさがポイントとなります。

単身赴任時の代表的な下記の手当などは、「不利益」取り扱いとならないための要件でもあり、特別な事情で「認める、認めない」の判断にされるべきではないと考えます。

<単身赴任手当>
「別居手当」とも言い、家族と別居で費用負担が増すことの不利益を補うための意味もあります。

<家賃補助>
単身赴任先で新たに住居を借りる際の「家賃補助」で、家族と別居で費用負担が増すことの不利益を補うための意味もあります。

<帰省手当>
単身赴任後に自宅に帰るための交通費で、家族と別居せざるを得ない不利益を補うための意味もあります。

その他にも地域の物価を考慮した地域手当などを支給する場合もあります。

手当の支給項目や金額は任意ですが、一般的に、単身赴任者には単身赴任による不利益に対し何らかの手当を支給するのが普通。

「特別な事情を認めた場合にのみこれら手当を支給する」という考え方は、単身赴任せざるを得ないものの身になった考え方とは言えないのではないでしょうか?。
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