「妹子の墓と呼ばれる唐臼山古墳は、この岡の尾根つづきにあり、老松の根元に石室が露出し、大きな石がるいるいと重なっているのは、みるからに凄じい風景である。」
『近江山河抄』より
遣隋使で有名な「小野妹子」実は滋賀県大津市出身です。
JR湖西線の小野駅から程近いローズタウンの中に 小野妹子の墓があります。
大阪府南河内郡太子町にもあり、どちらが本物の墓かどうかは、いろんな説があるようです。
そんな、小野妹子の墓がある唐臼山古墳(からうすやまこふん)に行って来ました(^.^)
小野妹子神社・・・小高い山でうっそうとした遊歩道を歩いていきます。
箱型石棺状石室が露出している様は圧巻だそうです。
実は肝心な写真を撮っていませんでした(^_^;)
箱型石棺状石室がある墓は、ヤマト朝廷の官人層だけが造営できるという説もあります。
それゆえ、ここが本当の小野妹子の墓だと言う人もいます。
小高い山の頂上から見る琵琶湖の風景はとても綺麗でした。
大津市北部の琵琶湖西岸一帯は、京都・大阪への通勤圏として多くの新興住宅地が広がっていますが、開発が進んでいるJR湖西線小野駅から北西方向の住宅街の一角に小高い森があります。
住宅街にありますその一角は、小野妹子公園として市民の憩いの場となっています。その森の中に、「唐臼山妹子神社」の石碑を掲げる小さな祠があり、その裏に御神体として唐臼(からうす)山古墳が祀られています。この古墳の墳丘は盛土の流出が激しいため全体像ははっきりしませんが、西側では巨大な方形の石室の石材が数点露出しています。
石室は、復元すると全長5.5m、幅1.6m、高さ1.2mの大きさとなりますが、これは大和朝廷の官人級の立派な石室です。
この古墳の被葬者は小野妹子と伝承されていますが、一方で妹子の墓は大阪府南河内郡太子町にもあります。
太子町内には聖徳太子廟や推古天皇陵などがあることから、妹子の墓も彼の地に比定されていると思われます。
しかし、妹子は大津市小野生れの記録があります。さらに、唐臼山古墳からは7世紀前半の須恵器や土師器が出土していて、石室の構造もその頃の特徴を備えています。
したがって、唐臼山古墳の築造は7世紀前半とすることができ、これは妹子の推定没年代である640年前後と矛盾しません。
ですから、唐臼山古墳が小野妹子の墓に間違いないと私は考えています。
公益財団法人 滋賀県文化財保護協会 より出典
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