アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

秘密の話

中村輝夫と言う男とひょんな事から

知りあい6月の緩やかな日差しの中で

川沿いの土手で話しこんでいた

『テルさんはいつからここにいるの?』

なにげなしに聞いてみた

ちょつとはにかみながらテルさんは答えた

『ここに来て半年くらいかな』

『半年もいるんだ』

そんなに長くこんな所に入る事に

少し驚きながら私は、テルさんに言った

酒を飲んだ為か、テルさんは以上なほど

弁舌になっていた

『何の目的もなくここにいるんじゃねーや』

テルさんの言葉に私は酔った勢いで

強がり言ってると思った

『じゃあ何の為にここにいるのさ』

ちょつと嫌味っぽく訪ねてみた

すると思いもよらない答えがテルさんの

口から返ってきた

『あそこに山があるだろ』

テルさんが指さす先に小さな山がある

『あそこには財宝が眠ってるんだよ』

またなに言ってるんだ・・・

『少し飲みすぎたんじゃないの?』

私はあきれた口調で言った

『あそこはな、昔城山だった所なんだ』

『あそこは、戦国時代に落城した所なんだよ』

『その当時に城主が隠した財宝が山のどこかにあるはずなんだ』

テルさんは早口で話しきると少し興奮気味で

『その事を知ってから俺は独自に調査してもう少しの
所まで出来てるんだ』

この初老のホームレス、テルさんはなんとトレジャーハンター

だった!!

って言うよりは妄想に取り憑かれた老人だが・・・・・

ちょつと信じられない話しにあきれぎみに聞いてみた

『財宝ってあの徳川埋蔵金みたいなあれの事?』

テルさんは小さく頷いた

『あと少しなら早く掘り出せばいいじゃないの』

私の問いかけにテルさんは

『掘り起こしたいのはやまやまなんだが・・・』

『見ての通り俺は身体を壊してる一人じゃ無理なんだ』

じゃあ仲間に頼んで掘ればいいと内心思っていた

『ここで知りあったのもなんかの縁だお前手伝え!!』

ええ〜何言いはじめるんだ?

『嫌だよ、なんで私が手伝うんだよ』

テルさんは益々興奮気味に鼻息も荒くこう言った

『財宝の話を話したのはお前が初めてなんだ、だから手伝え』

やれやれ面倒な話になってきた

心が疲れたら









テルさん

6月の心地よい日差しの中

いつもの平凡な日を送っていたはずが・・・・

今日、初めて合った男の立派なダンボールハウスの中

薬を探している自分に疑問を感じつつ

うす暗いハウスの中を眼を凝らして薬を探す

『ふ〜薬なんて無いじゃないですか』

半分なげやりに私がつぶやいた

その言葉に反応するように男は

どけと、言わんばかりに私を押しのけ

ハウスの中を『ガサガサ』やり始めた

そして薬を見つけたのかハウスから出てきた

男の手元を見てみると

一升瓶が・・・・・・・

私は思わずつぶやいた

『酒?』

男は私に構うでもなく酒を口に流し込んだ

『自慢のブレンドだお前も飲むか?』

と、私は勧められたが丁重に断わった

落ちついたのか男が自分の事を少しずつ話しだす。

早口にいろいろな人生経験を話す

まあ早い話が会社を経営していたが

不況の煽りを受けて倒産

無一文になり妻とも離婚と言う流れらしい

でも人は見かけによらないなと思った

見るからにみすぼらしいこの男が

経営者だった事に驚きを覚えた

『世の中起業なんて簡単にできるんですね』

思わず口がすべる

『がはははは・・・まったくだ』

男がくったくのない笑顔で笑う

『まだ名乗ってなかったな中村輝夫だ仲間内からはテルさんって呼ばれてる』

『テルさんですか私は早見誠って言います』

このテルさんが私の今後の生活に影響を与える事を

この段階では全然気ずいていない私だった・・・・

心が疲れたら







街を抜け

ひょんなことから助ける羽目となった男性と共に

男性の自宅を目指していた

道すがら彼の様子を見てみると

まだ苦しそうである

『本当に大丈夫なのかい?』

いくら本人が大丈夫と言っても気になって

何回も訪ねてしまう

しかし彼からの返答は大丈夫だけだった

こんなやり取りをしながら彼の指示に

したがいながら歩く

ドンドン街中を離れてしまい

気がつけば川沿いの土手の道に

出ていた・・・・・・・

『あそこの橋の近くだ!!』

突然彼が言った!!

しかしそこには国道が走る少し大きな橋があり

近くに住宅はない

『どこにあるの?』

聞いた私に彼が指差したのは・・・・・

先程の橋だった!!

橋に近ずいてすべてを理解した

橋の下に彼の豪邸があった

そう彼はホームレスだったのである


『ふ〜ここでいいんだね』


私はやれやれといった感じになり

帰りかけたその時

彼がいきなり私の腕を掴んできた

一瞬驚いた私に男は

『中に薬があるから取ってくれ』

心が疲れたら


    >> 次へ
プロフィール

kee
人生一度だから楽しみたい
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。

Build a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: