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2004.05.19

理想郷と言っても、桃源郷の他にいろんなものがある

(6)

テーマ：考えたこと　想い出したこと　読んだ本(437)

カテゴリ： 🔴 Ｂ【本・読書・文学】【朗読】

理想郷と言っても、桃源郷の他にいろんなものがある。

まず、上記の説明にあるユートピア(Utopia)というものがある。
これは「どこにもない場所」という意味の造語だという。
トーマス・モアの主著で1516年刊。
架空の国ユートピアの見聞記の体裁をとって、共産主義・男女平等、また宗教上の寛容を説いた本。

私が付け加えるなら理想郷としてはアルカディア(Alkadia)というものもある。
ギリシャ南部、ペロポネソス半島中央部の山がちな地域のことで、高山や峡谷で他の地域から隔絶され、古くから牧歌的理想郷の代名詞とされた・・・とある。

しかし、もう一つ付け加えよう。
シャングリ・ラ(Shangri-la)だ。
『チップス先生さようなら』でおなじみの英国の作家のジェームズ・ヒルトンの小説「失われた地平線」(一九三三年)の中の仏教徒の理想郷。

この小説では、一九三一年、インドの争乱を逃れて英国領事ら四人の乗客が飛行機で脱出するが、機はヒマラヤ山中に不時着し、パイロットは「ここはシャングリ・ラだ」というなぞの書葉を残して死ぬ。四人はラ・マ大寺院の張老人に助けられるが、そこは月が青白く輝き、深い森や川や谷に囲まれた大自然だった。不老長寿の地、時の流れから解放された秘境だったが、四人の中の青年が現地の中国嬢と恋に落ち、そのためシャングリ・ラを後にする…。

私はまだ理想郷を知ってるぞ。
（理想郷スペシャリスト！）

それは「ブリガドーン」。
私の好きなミュージカル映画の題名でもある。
100年に1度だけ姿を現すというスコットランドの幻の村。
そこに迷い込んだ2人の男が、その村の娘に恋をする…。
ミュージカルと言っても幻想的なミュージカルで極めて上品。
その代わりに冴えない。
しかし、いいのだ。
村娘に扮して優雅に踊るのがシド・チャリースだから。
古今東西、最高の脚線美の持ち主にして美貌、ダンスのうまさはミュージカル女優の中でも最高。
もっともクラシック・バレエのバレリーナだから、ジンジャー・ロジャースのダンスとは違う流儀の踊り方だが。
相手の若者がジーン・ケリー。

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