外国語の効用は会話だけにあるわけではありません。
英語の資料の翻訳という従来の主な英語リタラシー(英語の読み書きの能力)の対象以外に、現代では「e mail」や「インターネット」での使用が爆発的に増えました。
グローバル化に伴って、これからは普通の会社でも海外との e mail での通信が当たり前になってくると思います。
優秀な翻訳ソフトができても、いつもどんな状況でもそう言うソフトに頼ると言うことも不自由ですし、どこまで機能が向上しても、日本語と印欧語の言語的距離の遠さから、翻訳ソフトに頼り切ることはできません。
ベーシック・イングリッシュのルールを簡単に説明します。850の単語のうち、いわゆる動詞(注2)として使えるのは、come, get, give, go, keep, let, make, put, seem, take, be, do, have, say, see, send の16語だけです。またいわゆる助動詞として使えるのは、may, will の2語だけです。名詞には語尾に ed または ing をつけて形容詞あるいは名詞のように使うことができます。また、er をつけて名詞として使うことができます。多くの形容詞には、前に un をつけて反対語を、後ろに ly をつけて副詞を作ることができます。850語の中の単語同士を結合させて、合成語を作ることができます(注3)。850語にない単語でも、すでに国際的になっている語は、そのまま使うことができます(注4)。
注1 たとえば「登る」は go up、「受け取る」は get や have、「忘れる」は have no memory of~ や ~goes out of one's mind 等々、ベーシックの範囲内でいろいろな言い方ができます。
注2 オグデンが作ったベーシック850単語の一覧表に「動詞」という分類はありませんが、とりあえずここでは「いわゆる動詞」としておきます。以下、他の品詞も同様です。詳しくは、「関連書籍」に挙げた本をご参照ください。
注3 fire+work→firework、out+come→outcome、sun+down→sundown、foot+print→footprint、over+weight→overweight 等々。
注4 bank, coffee, hotel, police, post, taxi, telephone 等々。
注5 異なる言語を話す人たちが、お互いの意思や感情を伝えるための道具としての言語のことです。