【不眠症カフェ】　Insomnia Cafe

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2010.03.08

スーツを買った

(10)

テーマ：考えたこと　想い出したこと　読んだ本(431)

カテゴリ： 🔴 Ｍ【メモ・サブノート】

梅田へ久しぶりに出た
スーツを買おうと思ったのである

私は体が大きいので，普通のスーツの選択肢が少ない
特に昔は，日本でジャケットを買おうと思おうと、LLサイズとか、3Lサイズになったのだが、こ～ゆ～サイズは実は｢背が高くて大きいサイズ｣ではなくて、「肥満体」のサイズであって、ウエスト部分がブカブカで、とても着られたものでは無かった
つまり、背の高い日本人は想定していないが，肥満体の日本人は実需があった・・・ということだろう

仕方がないので、昔は駐在や出張の際に、ロンドンのアクアスキュータムに立ち寄って買った
値段も特に高くないし、英国のスーツは，フランスのスーツと違って私の体格に合ったし、サイズ的にも，私は英国のサイズでは「中の上」ぐらいで、選択肢がいっぱいあったから助かった

その後、脱サラ以降は、特にスーツを着用する必要に迫られなかったので、スーツを新調することなく、四半世紀も前の英国製の服をタンスのこやしにしていた
たまにちょっとしたフォーマルな場では、やはり、昔、アクアスキュータムやバーバリーで買ったブレザーですましていた

しかし実は、四年前に、式服的なスーツを買ったことがあったのである
その時は、米国に住む姪の結婚式に出た時に、阪急デパートのアクアスキュータムの店で高価な略礼服的なスーツを買った
しかし、帰国後、母の介護やなんかで生活が荒れていたため、そのままに放置して、あげくには虫に食われてしまった（笑）

しかし、決してうれしいことではないが、そろそろ，親の葬式など，式服が必要な場が予想される状況になって、式服が切実に必要になってきた
昔は、それなりの、日本独特の，結婚式にも葬式にも使えるあの「式服」と称される，葬儀屋さんの作業着みたいな（笑）無性格な黒いスーツを人並みに持っていたのだが、それが引っ越しなどで、いつのまにか行方不明になってしまった

それで二年前に、一念発起して（と言う割には安かったのだが），ダイエーで、式服として使えそうなダークスーツを作った
ただし、その服はそのまま着ることもなく、ようやく最近、着用して見たのだが、驚いた
サイズがチンチクリンなのだ
私のサイズより，完全に二回りも，三回りも小さい
あれほどちゃんと採寸したのに、どうしたことか？
誰か他の人のものと入れ違ってしまったのだろうか？

謎は尽きないのだが、とにかく、2年以上前のことだから、いまさらクレームをつけてもしかたがないと、あきらめていた
それがこの頃、ある事情で、近々、ある結婚式に出なければならないことになった

昔の，ロンドン製のビジネス・スーツを取り出して眺めてみると，さすがに気のせいか？古色蒼然としている（様に思える）
着古した感は、いなめない

同じく、ロンドンで買ったアクアスキュータムのブレザーも、古いのはもちろんだが、今となってはデザインが旧式である

米国にいた頃買ったバーバリーのブレザーは、旧式な感じは受けないが、何しろ、海外旅行や、夜の活動（笑）などで愛用しているので、どうも日用着の感じが抜けない

・・・と言う事で、ここは、以前買った阪急アクアスキュータム店の略式服を再度買い求めようと思って出かけたのだ

阪急デパート梅田本店は今、メンズ館という男性専用の別館を持っている
早速、アクアスキュータム店に直行する

すると、？？？
アクアスキュータム店が以前より小さくなっている
それに品揃えがすごく少ない
以前買ったスーツが見えない
聞いてみると、そのスーツはとなりの式服コーナーにあるという

その式服コーナーに入る
ここは特にアクアスキュータムの式服だけを置いているわけではない
しかし、ともかく、以前買ったと同じアクアスキュータム（英国ではアクアスと呼ばれる）の略式服はあった
ただし、一着だけしか置いてない！
これはどうしたことだ！
以前は，二十着以上ずらっとサイズ別に並んでいたのに・・・である
一着だけしかないのは、これがサンプルで、サイズのものは、ふだんは別の置き場に置いてあるのだという
私のサイズは，その中で一番大きいサイズだという
それを持ってきてもらう
着てみたが、明らかにきゅうくつである
それなのに、これ以上大きなサイズはないという
がっかりである
それに実は、この店の式服と，隣のアクアスの店のスーツは，共にアクアスのライセンスだが，それぞれ別の日本のメーカーが作っているのだという
共に、本場物ではないのである
まあ、ロンドンのアクアスもスエーデンなどで縫製をしているのだから，それにはこだわらない
それに日本人の体型は，西欧人に比べて手足が短いから，その方がいいだろ

アクアス以外のブランドもあるが、どうも気に入らない
それに、やはりサイズが小さい

アクアスの店の人の説明によると、この不景気で、メーカーが品揃えをしぼっているのだという
そればかりか、サイズも、需要の多い，中心的なサイズだけに限定しているのだという

う～～む！！
不景気の波は、ここにまで押し寄せているのか！
恐るべし！！
それでは私はどこで、スーツを買えばいいのだ！！

　　　　　　　――――　◇　――――

ふと、周りを見回すと｢大きなサイズの服｣というコーナーが見えた

中に入ってみると、ラルフローレン（つまりポロ）とダーバンなどがある

そのうちの，ラルフローレンのブレザーとスーツを試してみると，私にぴったりである
以前のような相撲取りシルエットのものではない（笑）
デザインも，アクアスのような旧式な英国調ではなく、現代的でソフィスティケィティッドで、しなやかである
これなら、ちょっとしたフォーマルな場にでも着てゆけそうである
大満足で，スーツを買った
手持ちの数着のブレザーも，時代遅れになったから、このブレザーもそのうち買おうと思っている
私としては，この頃初めての新調ラッシュである
たった二着で（笑）
私はもう、すっかりカジュアルの生活様式になっているから，当然のことでもあるのだが

ただし、この気に入ったスーツは葬式には着ていかないつもりである
葬式には、葬儀屋さんが作業着にしている（笑）日本独特の黒式服なるものを、また別に買うつもりである
分けておかないと，気分が違う

　　　　　　　――――　◇　――――

話は変わるが、ブレザーで今まで一番気に入っていたのは，フランス製のイヴ・サンローラン製である
これも昔、パリのデパートで買ったものだが、アクアスのような、まるでスコットランドの貴族が着ているような。ヴィクトリア朝の？堅苦しいデザインではなく（私の好みも変わったものだ）（笑）、フランスらしく，なよなよっとした、しゃれて現代的で粋なデザインである
あのブレザーなら、ぜひもう一度同じものを買いたいと思うのだが、日本でははたして売っているだろうか？
それに今の私には「フランスへ行きたいと思えど、フランスはあまりにも遠し」である
年のせいか？アジアなら気楽に行くのだが，欧州は気持ち的に少々遠い
昔はあんなにひんぱんに出かけていたのに・・・

まあ、もう老後になったことでもあり（笑），今年中，少なくとも来年には行ってみたいと思っている
片道の旅行になってはいけないと思っている（笑）