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2016.01.12

ユーラシアグループの「2016年 Top 10 Risks」

(1)

カテゴリ： 🔴 【ニュース・時事・政治・経済・社会】

かんべえさんが
ユーラシアグループの「2016年Top 10 Risks」
を掲載してくれた

有りがたく引用させていただく
（このサイトは,引用可）
勝手に一部、編集（順序等）

この論文は,それほど大した中身ではない
私だってかける程度のものだ
過大評価しない方がいい

というのは
この論文は、過去の論文の流れで,予測記事を書いてはいるものの
私から言わせれば
■　重大なリスクは、この「10 RISKS」以外にも、いっぱいあって
むしろ、そちらの方が
人類の未来に大きなインパクトを与える最も重大なリスクである可能性が高い
そこを、指摘しておこう

　　　――――　2016年 Top 10 Risks　――――

＜1月4日＞（月）

○お待ちどうさまでした。
ユーラシアグループの「2016年Top 10 Risks」は本日発表です。
勝手な訳を付けておきます。

1.The Hollow Alliance
（1）同盟の空洞化
―　―　―　―
過去70年間にわたって最重要だった大西洋同盟は弱体化した。
ロシアのウクライナ侵攻やシリアでの紛争により、
米欧間の亀裂が深まった。
そうなると国際的な救助隊は存在しなくなる。
これでは中東の大荒れは必至。
----
alex99
大西洋同盟とは、米国と欧州各国＝NATOのこと
弱気大統領オバマの存在も,この空洞化に寄与

特に「英国の裏切り」は問題
もはや英国は、身の振りも構わず（笑）習近平の林檎を磨いているし
ＥＵからの離脱も考えている
パックス・ブリタニカは、遠い昔（笑）
「英米」と、ツインで考えることも，やめた方がいい

2.Closed Europe
（2）閉ざされる欧州
―　―　―　―
2016年の欧州は開放と閉鎖の両方向に引き裂かれ、
格差と難民とテロと政治圧力が欧州の理念に立ち塞がる。
英国のEU離脱リスクを過小評価するなかれ。
経済は統合されたままでも、その他の分野はそうでなくなるだろう。
----
alex99
ＥＵのリスクは
□　南北格差
□　難民
□　テロ
□　財政
たくさんある
世界の模範だったＥＵが、すべてを包括しようとしたら
逆に、内在する問題点を晒してしまった
さらに、テロと難民問題では,過去の中東政策・植民地政策
と言うもののもたらした「過去の歴史のツケ」を支払中
このツケが巨額（笑）

それだけに留まらず,
「欧州のイスラム化」の過程ではないか？
と言う恐怖に満ちたシナリオも現実化
さらに増加する難民の数と
移民の繁殖力（笑）の強さを考慮すれば
近未来には「かなりのイスラム化」となろう
そうなれば
宗教色の薄いキリスト教共同体であったＥＵが
その様相を根本的に変えてしまう
しかも、政経分離は，望み薄
宗教というものが，ＥＵの根源的な問題点となる

さらに今年は,英国がＥＵ離脱可否の選挙
離脱の可能性も、かなり高い
もし離脱すれば,ＥＵの分裂の可能性もさらに浮上

「閉ざされる欧州」とは、間違いである
不幸な遠心力によって，分離への方向性が出て来ている
□　先ずは、シェンゲン条約の事実上の見直し
□　ギリシャ債務処理の行方
□　難民のさらなる増加により
　　欧州の混乱・分離・イスラム化が促進する

3.The China Footprint
（3）中国の足跡
―　―　―　―
たとえ穏やかなものであっても、
中国の発展は世界中に波紋を投げかけている。
中国は世界で唯一、グローバルな戦略を持つ国。
最重要な国が最も不安定である、という認識は、
準備のない他の国々を苛立たせる。
----
alex99
経済的に,中国の発展＝世界の発展、だったのに
中国経済の急減速が明らかに
今後の世界経済のコアは、なにに求めればいいのか？
問題は
中国経済の悪化が
□　想定内　なのか
□　想定以上　なのか
今年中に，その見通しが，つくか否か

4.ISIS and "Friends"
（4）ISISと仲間たち
―　―　―　―
世界最強のテロ集団ISISは、
不適切な対応も相まって
ナイジェリアからフィリピンまで賛同者を広げている。
彼らが狙いやすいのは
仏、露、トルコ、サウジ、そして米国。
そしてスンニ派が多いイラクなどもご用心。
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alex99
ISIS問題は,
□　中東での分裂危機
であるに留まらず
欧州において
□　テロ
□　難民
□　イスラム人口との乖離
と言う問題をも、引きおこしている
さらに
□　ロシア及びその他列強の軋轢
この問題は，今後、さらに拡大する

□　イスラム教とは、なになのか？
その問いかけが
イスラム世界を含む全世界に、成されている

5.Saudi Arabia
（5）サウジアラビア
―　―　―　―
サウジ王国は今年、王室内の不一致で不安定さをまし、
中東での攻撃姿勢を強めるだろう。
先代のサルマン王時代には考えられなかった内紛の脅威が高まっている。
サウジの心配は間もなく制裁が解除されるイランだ。
----
alex99
以前にも書いたが
サウジは,一枚岩ではない

□　北部　レバント・マグレブ系
□　西部　ハーシム家の元ヒジャーズ王国地方
□　中央　ナジド　現王家・サゥード家の出身地
□　南部　イエメン系　サウド家の源流の地
■　東部　シーア・イラン系が主流

東部は、
□　油田地帯
□　シーア派が主流で,小さな叛乱が絶えない

この東部の不安定が，石油設備にどの程度の影響を及ぼすか？

サウジのみならず
湾岸の
□　クエート
□　ＵＡＥ
□　カタール

と言う石油利権を独占する独裁の王家は、みな、スンニ派だが
一般国民の主流はシーア
ここも、内乱及びその火種は、絶えない

つまり
□　独裁王家と一般民衆
□　シーア派とスンニ派の抗争

こう言う、二重のねじれ現象が存在していて

私は、
いつかはわからないが
いつかは来るはずの
この石油利権独占独裁王国の体制が崩壊した時の
石油生産体制と利権の行方こそが
世界の最大のリスクであり
史上最大のオイルショックの原因となると思っている

■　その時、シェールオイルを持っている米国だけは
　　ショックの直撃を逃れるが
　　それでも
　　世界恐慌という副次的なショックをも避ける事もまでは出来ない

■　その時、オイルに脆弱な、と言うより、
　　輸入原油がストップする日本経済は,サドンデス
　　日本円は、360円時代に逆戻り
　　米ドルが独歩高

6.The Rise of Technologists
（6）先進技術の台頭
―　―　―　―
さまざまな非国家アクターが、技術の世界から政治の世界に参入している。
シリコンバレー企業からハッカー、引退した篤志家まで、
野心的な技術家たちの台頭が政府や市民の退場を迫り、
政策や市場の不安定さを増す。

7.Unpredictable Leaders
（7）予測不可能な政治家たち
―　―　―　―
ロシアのプーチン、トルコのエルドガン、サウジのサルマン副皇太子、そしてウクライナのポロシェンコなど、風変わりな指導者が国際政治を引っ掻き回す。1人なら単なる邪魔者だが、4人では不安定性だ。

8.Brazil
（8）ブラジル
―　―　―　―
ジルマ・ルセフ大統領が生き残りを目指す間に、国家の危機は深まる。大統領弾劾では今の混迷は解消しない。ルセフが生き残れば経済改革への推進力は失われ、居なくなればテメル副大統領には荷が重い。

9.Not Enough Elections
（9）選挙が足りない
―　―　―　―
2014年、15年は新興市場の選挙が相次いだ。ところが16年はその機会が少なく、国民の不満を深めるだろう。新興国では過去10年の収入増加により、国民の要求水準が高まっている。

10.Turkey
（10）トルコ
―　―　―　―
エルドガン大統領は与党の大勝後、議会制システムを大統領制に替えようと図る。しかしビジネス界や投資環境は悪化。安保面ではクルド勢力の制圧やISIS掃討への見込みは薄く、逆にテロ攻撃の危険は高まる。

* Red Herrings
＊リスクもどき
―　―　―　―
米国有権者はイスラム教徒に国を閉ざす大統領を選出せず、
中国経済はハードランディングせず、政治の安定も続く。
日本の安倍首相、インドのモディ首相、中国の習国家主席は強い指導力を維持し、
アジアのリスクを軽減する。
―　―　―　―
alex99
＞中国経済はハードランディングせず、政治の安定も続く。
ほんとうに、そうか？
大いに疑問だと思うが

　　　――――　かんべえさんの締め　――――

○結論として、今年は新興国は大変なことになるけれども、
日本とその周辺のアジアは安泰だということになる。
とりあえず初詣のおみくじは「大吉」だった、ってところかな。

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