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このところ、また寒さが戻ってきていますね。福岡の一部地域でもインフルエンザが猛威を振るっております。明日から世間では10連休に突入ということで連休中のインフルエンザ対策が必要かも。みなさまも人混みにはお気をつけくださいね。◇簡単に前ブログの続きを綴ります。シナレンギョウと毒草のコラボシナレンギョウ山のあちこちで満開でした。株もとにはぎっしりとキツネノボタンが。ヤマブキもきれいでしたが、今回はシナレンギョウを果実は解熱、解毒、排膿、消炎剤として初期症状に。強い抗菌作用があり腫物、皮膚炎などにも用いられ、色々な漢方方剤に配合されるそうです。◇キツネノボタン山のあちこちではびこっていました。可愛らしいお花ですが毒草。配糖体ラヌンクリンを含み加水分解するとプロトアネモニンを産生。よく春の山菜と混在して生えていたり小さな葉は三つ葉に似てますので山菜取りをする時は間違って一緒に採取しないように注意ですね。誤食すると消化器官に炎症を起こし茎葉の汁が皮膚に付くと炎症でかぶれます。同時期、あちこちで見かけるウマノアシガタも同じ毒を持ってますよね。でも、すらっとした可愛い草花なんですよね~。そうそうムラサキケマンもあちらこちらで花盛りでした。ムラサキケマン全草にプロトピンを含む毒草毒草たちは小花でも花色がはっきりしているせいか山の中で目立ちますね。わりとポピュラーなので気軽に素手で触らないようにご注意ください。場所によってはハコベとムラサキケマンが一緒に生えていました。小さいし、お互いの葉も茎も混在しているのでハコベなど他の薬草や山菜と一緒にお持ち帰りなどしませんように。毒草ついでにこちらも。ツルニチニチソウ半日陰が似合うブルーのお花は綺麗ですよね。庭に植えてらっしゃる方も多いのでは。こちらはよく見る斑入りではないタイプこれを食べてみよう~なんて考える人はいないと思いますが成分の一部は医薬品として利用されても植物としてはビンカ・アルカロイドを含み有毒です。◇ハコベ 日本でハコベと呼ばれるものはコハコベ ミドリハコベ とウシハコべの3種だそうです。(この日ウシハコベは見つけられませんでした)生薬名は繁縷(ハンロウ)産後の浄血、催乳や胃腸薬、湿疹などの皮膚疾患に使用されてきたそうです。ゴマギガマズミのお仲間です。薬用ではありませんが葉を触るとごま油のような芳ばしい香りがします。花期には小さな白花が密集してもこもこに。甘い香りを放ちます。花蜜はミツバチに、赤い実は野鳥に。バクチノキ水蒸気蒸留法で葉から得られる「バクチ水」は杏仁水製造原料となり鎮咳薬にするそうです。樹皮からは黄色の染料がとれます。ノグルミクルミの仲間ですが実は食用になりません。水生生物に有害なナフトキノンを含有するので樹皮や葉を裂いたものを川に流して魚毒として使用されたのだとか。魚殺し。。"(-""-)"アカバナミツマタミツマタと言えば日本では和紙原料としてよく知られていますよね。花はほぼ終わりかけていましたが存在感がありました。ボケ果実(木瓜 モッカ)は強壮、鎮痙、鎮咳、利尿薬 などに。鑑賞用の種類が多いので日本ではなじみ深いですよね。ロウバイ蕾(蝋梅花)は鎮咳、解熱、火傷等に用いられます。香りの良いお花を咲かせるので庭木としてお迎えしている方も多いのではないでしょうか。◇カマツカ別名 ウシゴロシ枝がとても強靭なので鎌の柄として利用されたらしい。他にも生活器具や薪炭などにも。これ、バラ科なんですよね。初夏には林檎に似た可愛らしい白花を咲かせ若葉や果実は食用にできるそうです。◇カンレンボク葉、根、果実を抗腫瘍薬原料とするそうです。カンレンボクのカンプトテシンからイリノテカンという抗がん剤が開発されました。◇ヒロハヘビノボラス「広葉蛇登らず」という名前のようです。樹高は3mほどになるらしい。薬草ではないのですがミヤマシロチョウの食草とのこと。初夏に小さな可愛らしい花が咲きます。枝に棘が多いので蛇も寄ってこないらしい。ネズミモチ果実(女貞子)が強心、利尿、緩下、強壮、強精薬として用いられます。葉(女貞葉)は消炎、鎮痛薬に。また、民間薬的には腫瘍、口内炎、消化管潰瘍、細菌性下痢、皮膚潰瘍など。こんなに有難い植物なのに葉がモチノキに似て実がネズミのフンみたいだから「ネズミモチ」だなんて。。ね。失礼だわ~。◇ヤマザクラヤマザクラは多かったですね~。どこもまだ半分ほど花をつけていました。日本の基本野生種10種のうちのひとつ。同一地域の個体変異や交雑による雑種が多いと言われていますよね。ソメイヨシノはクローンなので同一地域で一気に咲いて散りますがヤマザクラは個体差が生じているので同じ地域でも開花時期などに若干の違いがありわりと長くお花を楽しめるそうです。こうやって眺めると山歩きがしたくなります。年に7~8回くらい、はるか彼方に沖ノ島を見ることができる講師はそうおっしゃいましたがそれって、ほとんど見えないってことですよね。^^;こちらの西側斜面には3つの散策コースがあります。歩くのにちょうど良いかも。^^新緑も気持ちよかったです。10連休でもサービス業の方はますます忙しいと思いますし民間企業は休んでいられない方も多そうです。それぞれの過ごし方があると思いますが令和の始まりも間もなくですね。普段と変わらない毎日ではありますが良いスタートになれ!!そう思っております。連休は気温差が激しいようですが元気に良い休日をお過ごしくださいね。
2019.04.26
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GWの天気予報は前半見事に雨予報。近場のお出かけは後半の予定ですが衣替えなども終わらせたいですね~。 日に恵まれますように。先日の日曜日ちょっと遠いけど、うんしょっと早起きをして薬用植物研修会に参加してきました。今回で3回目の参加です。今年は去年の春とはコースが変わり皿倉山8分目から山頂付近を散策後最後に薬用植物園を回るという約4時間のコースでした。過去にアップした植物たちとかなり重複するので、今回は簡単にご報告しますまずはケーブルカー山麓駅に集合し各班に分かれて8分目までケーブルカーで登ります。ケーブルを降りるとヤマザクラがお出迎え。優し気な花色に癒されます◇その後山の中をお馴染みの野草を確認しながら歩いていきます。これ、よく見かけませんか。イタドリスカンポとも呼ばれますよね。これは、まだ柔らかい葉なので食用になると思いますが通常は地表から出てきた新芽をいただきます。外皮をむけば生でも食べられイタドリの酸味を好む人もいるらしいのですがその酸味はシュウ酸ですので食べ過ぎにご注意を。生薬としては根(虎杖根)を緩下、利尿、通経薬とします。また慢性便秘、膀胱結石、月経不順、などにも。そして今年もタイリンアオイを見つけました。去年、見つけたものよりは小ぶりで色も濃かったです。(写真を撮り忘れたので、これは去年のもの)カノコソウいや~。もう小さすぎて気が付きませんでした。夏ごろだとすぐわかりますよね。この時期だと踏みつけてしまいそうです^^;オミナエシに似ているので「ハルオミナエシ」という別名も。根(吉草根)を鎮静、神経過敏症、心悸亢進時などに浸剤やチンキとして使用されるそうです。薬草園でない場所(国定公園内)ではこうやって薬剤師会の方がプレートに植物名を書いてくれるので助かります。 ゼンマイ?開いているのでわかりづらい。。(講師と離れていたので確認できずでした)アケビいくつかのアケビが自生しています。去年の春の研修会ではそれぞれのアケビがこんな風にお花をつけていました。ここ他にマムシグサなどの記述もあります。で今年も出会いましたよ、マムシグサ。雌雄を何度も切り替えることができる特殊能力もちです。今年見たものはグリーンが強いタイプばかり・・そんな印象でした。去年のブログにも書きましたが珍しい斑紋を持つものは株を盗まれるらしい。マムシグサさんたちの居心地の良い場所と多様性を侵さないでほしいですよね。あ、見かけても、決して素手では触らないでくださいね。オオシマザクラ日本固有種で基本野生種のひとつ。ヤマザクラより葉の産毛が少ないことから昔から桜餅などに利用されてきました。独特の香りはクマリン樹皮は漢方薬(鎮咳、去痰)オオシマザクラは丈夫なので家具、建材、薪、工芸品など様々に利用されるそうです。クサイチゴ去年は南側斜面でたくさん見ましたが今年歩いた山頂付近では数が少なめだったかも。実のなる頃に登れば南側斜面でたくさん収穫できそう。(実は収穫しても良いそうです。株はダメ)実はおおきめで味にはずれなしと言われています。頂上が見えてきました。「ウサギのフンに気をつけてくださいね~」と言われふと、足元を見ると丸いコロコロした塊がいたるところに^^;野生のウサギの住処なんですね。コブシお花がまだ咲いていなくて残念でしたが生薬には蕾(辛夷)が使われます。鎮痛、消炎、排膿薬(鼻炎、蓄膿症)などに。辛夷清肺湯、葛根湯加辛夷川弓などに配合されます。タブノキ主に照葉樹林を構成する代表。樹皮、枝皮(タブ皮)は粘液質を多量に含むので線香を作る時の結合燃料として使われていたそうです。タブノキはクスノキ科同じ科のお仲間として思い出されるのがクスノキ(樟脳)、肉桂、ゲッケイジュ、クロモジなど。芳香原料に利用されるものが多いですよね。カンファー(樟脳)とクロモジはアロマでも使用します。もうじきお花が咲きますね。キブシこのお花を見ると、いつも簪を連想させます。果実は五倍子の代用として黒色染料に用いられまたお歯黒の原料となった木でもあります。材の密度が高いので杖などの材料にも。キランソウヤマザクラの下で涼し気でした。別名「地獄の釜の蓋」認知度は高いのではないでしょうか。お彼岸頃から花が地を覆うように咲くさまを表現したらしいけれど生薬(筋骨草)としては鎮咳、去痰、解熱薬など気管支炎、咽頭腫痛、下痢、などに用いられ昔は赤痢にも使われたとか。ということで「地獄の釜に蓋をする」という意味もあるらしい、とのことです。かつてはグルコサミンのサプリにも配合されたというのも有名。ユキツバキ? かな。大きめの八重で華やかでした。マメガキ中国から渡来して来たようです。果実が小粒なので「豆柿」未熟果から柿渋の採取のため栽培されるらしい。そういえば昔柿渋でテーブルの塗装をしたことがあります。なかなか良い感じに仕上がりましたタラノキ春の山菜として有名ですよね。散策した辺りは採取厳禁ですが低い場所で自生しているものは切り取られてました。残念ですね。根皮、樹皮は糖尿病、腎臓病、肝臓病、胃腸病、神経痛などに用いられます。◇山のあちこちでシャガも満開。そして時々、足を止めて見る景色にも和みました。重なり合う山々の稜線がきれい。もう少し続きます。よろしければ、またお付き合い下さいね。
2019.04.25
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