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2023.10.12
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カテゴリ: 探訪

西橋を渡ると 前方の通路傍に 「城内案内図」 が設置されています。
こちらの案内図はかなり具体的です。
案内図設置箇所の背後(西側)には、 休憩所とトイレ が設置してあります。二の丸と本丸を観覧して、西橋を渡ってきたところでの一休みは適度な感じです。観光客がけっこうたくさん休憩していました。


休憩所の近くから、 北方向を眺めると 、こんな景色が広がっています。パノラマ合成してみました。
北の方向には 西側外堀に西門 が設けてあります。
景色の左には西門虎口の枡形を造る鍵形の石垣 が樹木の向こうに見えています。
右側は、樹林と芝生が広がっています。

自宅で城内マップを見ていて、休憩所の西南方向に 「旧二条城石垣」 が一部移設されて復元されている箇所があるようです。 今回見落としています 。再度探訪する機会には、現地を探訪してみたいと思います。ネット検索すると探訪情報は載っていました。

まずは、外堀と本丸内堀との間の 郭の南側ゾーンを探訪することから 始めます。
上掲の地図には、北側の郭を経由して、二条城の正面に戻る順路が赤い矢印で表記してあります。
「梅林・桜の園」への案内標識 が目にとまります。


通路を南に進むと、内堀側に 「土蔵(米蔵)」 があり、傍に案内説明板があります。
土蔵(米倉)は、西側内堀沿いに、ここと、北側の二カ所に設置されています。

 土蔵(南)(米蔵)の正面 は内堀を背にして西に向いています。

「西橋を挟んで北の土蔵と対になっている。寛永3年(1626)年頃の建築である。建物は長さが18間と長く、内部が二つに分けられている。内部に床が張られ、天井はない。窓には片引きの土戸が入っており、それを開けると土塗りの格子が現れる。このような窓の造りは、東大手門等の他の土蔵造りと同じである。窓は正面にしかない。現在、城内には3棟の土蔵があるが、江戸時代には10棟存在した。城に土蔵が残るのはここ二条城だけである。土蔵は穀物類を収納するのが目的だが、武器をしまう蔵もあるのが城の特徴である。寛永期の絵図には、火縄銃で使う塩硝(エンショウ)用2棟、火縄用1棟が描かれているが、いずれも現存しない」 (説明文転記)
併記の英文説明には、18 ken の長さと記し、約35mと併記してあります。

「土蔵造、一重、入母屋造、本瓦葺」で重要文化財に指定されています。 (資料1)


       土蔵を通り過ぎ、 振り返って通路の北方向を眺めた景色


二条城の西南方向を眺めますと、 「西南隅櫓」 が樹木越しに見えます。櫓への通路は立入禁止です。近くまで行けないのが残念。 「西南隅櫓周辺について」と題した案内説明板 が設置されています。

「江戸時代、西南隅櫓の周辺には番衆小屋(警備の武士の住まい)が建てられていた。
 番衆小屋は、1635年頃に建てられ、明治時代に撤収されたと考えられている。その後、この周辺は空地となっていたが、令和2年(2020)年に西南隅櫓までの通路整備とアジサイの植栽を行い、現在の姿となった」 (説明文転記)

江戸時代の大工頭中井家が作成した 『二条御城惣絵図』から この辺りに番衆小屋が建っていた状況をトレースした図面 です。案内板下部に併載されています。


通路を左折し、 南側内堀 を左に見つつ、東に向かいます。
樹木越しに、西側内堀の水面が見えます。
西方向の眺め


本丸の西南隅にある天守台の石垣 を「梅林」と南側内堀を挟んで眺めた景色です。

   南側内堀沿いに、 「梅林」 が東方向の「南中仕切門」まで広がっています。


「南中仕切門」を西南側から眺めた景色
「一間門、一重、招造庇付、本瓦葺」の門で、重要文化財に指定されています。 (資料2)

門の南側から 眺めると、 本丸の石垣 が見えます。


門を潜り抜けて、眺めた景色



           南中仕切門脇の石垣と本丸の石垣

        手前の緑地に 彼岸花 が数本咲いていました。その一つです。



本丸の南側石垣の東半分を眺めた景色
南側の石垣にも排水口 が設けてあります。

さらに東に進みます。

   内堀の東南隅の地点 です。
   本丸の東南隅と東側の石垣、本丸櫓門が視野に 入ってきます。


手前に見えたのが、この 「桃山門」 (重要文化財)です。
本丸正面に対する防御門の役割を担っているのでしょう。
入母屋造本瓦葺きで、五間一戸、側面三間、一重の門です。 (資料3)

門を通り抜けた 通路の先、北正面に「鳴子門」 が遠望できます。


    桃山門の東南寄りから 本丸櫓門の姿がはっきりと 見えます。

 桃山門の前から振り向くと、
右(東)側に二の丸の屋根付き土塀 が一直線に延び、左(西)側には、通路の先に「桜の園」が広がっています。
白亜の土塀の先を左折すると、その先は、外堀側の「南門」があり、その先は唐門となります

桃山門前から、往路を引き返し、城の北側に向かいます。



本丸櫓門に架かる東橋 の東詰の向こう側に、 「鳴子門」の屋 根が見えています。



南中仕切門を境界として、東側で通路より左側、つまり外堀(南)側には 「桜の園」 があります。
通路を戻り、途中で南に向くと、 芝生の上に簡易な境界 が設けてあります。東側の「桜の園」は立入禁止です。

南中仕切門の続きで南方向に延びる石垣の景色
手前の芝生には、 休憩できるベンチ が設置されています。桜の咲く春には、一休みしながら東に桜の満開を楽しめるようです。

通路を西に進むと、石垣に突き当たります 。門の出入方向は、左折して南になります。
もし敵軍がここまで攻め入って来た場合、この石垣上からの鉄砲や矢による攻撃に応戦することになる門の配置です。


内堀側の道沿いのこの 生垣はいつ頃から の作庭でしょうか。
たぶん、江戸時代にはなかったでしょうね。そんな気がします。

休憩所辺りまで戻る前に、 南中仕切門の扉 を撮ってみました。 



この門は、帯状鉄板を鋲止めしてあります 。やはり、これも堅牢な印象を与える門です。
普段はおそらく小さく見える門扉だけが通用口になっていて、この大きな門扉は閉じられていたのでしょうね。

この後、休憩所まで一旦戻ります。そこから北側の郭を巡ります。

つづく

参照資料
*観覧日に入手の小冊子「世界遺産 元離宮二条城」  京都市
1) ​ 二条城 土蔵(南)(米蔵) ​ :「文化遺産オンライン」
2) ​ 二条城 南中仕切門 ​         :「文化遺産オンライン」
3) ​ 二条城桃山門 ​            :「文化遺産オンライン」

補遺
お城の国ニッポンを作った男 伝説の棟梁(とうりょう)中井正清 ​  :「NHK」
中井正清 ​    :ウィキペディア
二条御城中絵図 ​ :「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ」
  後水尾天皇行幸の時に建てられた時の建物群の配置がわかります。絵図に出会えました。

 ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

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その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

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Last updated  2023.10.15 18:18:11
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