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2024.03.10
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カテゴリ: 観照

(資料1)
年初から辰年に因んで、「時空を跨ぎ龍の棲息地へ」と題して、過去に探訪してきた寺社仏閣や祇園祭の探訪記録写真から、そこで出会った龍たちを抽出してご紹介しました。ご紹介の一区切りを先般終えました。

数日前にふと思ったのです。
手軽に実際に探訪や鑑賞に出かけられないなら、代わりに インターネットで龍探しができるのではないか。龍は様々なところに登場しているのではないか・・・・・と。
インターネット検索での龍探しの旅ならば、絵画・彫刻・織物等の世界にも、日本と世界の区別なく各地各スポットに存在する龍像にも、情報が公開されている限り、自由に飛び回り、アクセスできるのではないか。思いつくままに龍探しをするのも一興かと。
自由に公開できそうな画像はご紹介し、龍と巡り逢えるブログ記事などがあれば、リンクを張ってご紹介できるかもしれない。

気が向いた時に、時折、思いつくまま、行き当たりばったりで、龍探しの旅にでかけることにしました。
ご興味があれば、お付き合いください。

冒頭の画像は、『北斎漫画二編』に載る龍図 です。6コマ目。
右のページには「龍」と明記されています。左のページの上段にも龍らしきものが描かれています。
左上は「應竜」と読めます。中段の左は「□竜」、右は判読できません。北斎が空想の龍の仲間をこれらは描画したのでしょうね
下段は、たぶん「うわばみ」、大きな蛇の図。大蛇は龍につながるというイメージなのでしょうか。

国立国会図書館デジタルコレクション は、情報の宝庫。
これは文化年間に新刻された北斎漫画。「尾陽 東壁堂」と内表紙に記されています。
それが明治11年に出版され、インターネット公開(保護期間満了)されています。

北斎漫画を国立国会図書館デジタルコレクションで手軽に楽しむことができます。


(資料2)
『北斎漫画四編』 にも、見開きページにまたがる形で黒雲の中に龍が描かれています。その周りには人物画などが並んでいます。

(資料3)
『北斎漫画十三編』 には、剣にまとわりつく龍が描かれています。左には「倶利伽羅不動(クリカラアフドウ)」と記され、この剣龍は倶利伽羅不動の索なりという意味に受け取れる語句が記されています。
不動明王は右手に宝剣、左手に羂索を握る姿です。羂索は「不動明王や羂索観音などの持物(ジブツ)で、五色の糸を撚りり合わせた縄の両端に金具をつけたもの。仏・菩薩が衆生を救済する働きの象徴とされる。けんじゃく」 (『日本語大辞典』講談社) という意味です。
ここではたぶんこの龍が羂索と見立てられているのでしょうね。


(資料4)
『北斎漫画十二編』 に載るこの図には、 「灰吹き大蛇」 と付記されているように読めます。
見開きの2ページにまたがって龍が大きく描かれています。

辞書を引きますと、「灰吹き」の項に、「 灰吹きから蛇が出る 」ということわざが載っていて、「小さなこと、または予想しないことから意外な結果が生じる」と説明されています。「灰吹き大蛇」はこのことわざをもじった語句かもしれません。大蛇をさらに巨大化した化身を龍とみなしていたのでしょうか。
ならば、とてつもない結果を予感させる絵が描かれているということになりますね。それは、吉か凶か。この絵の雰囲気からすれば、大凶の予感・・・・・かも知れまえん。恐ろしや・・・・・・と惑う人々の姿なのでしょう。

(資料5) 
こちらは長野県の小布施に所在する 北斎館の2021年秋の企画展のPRチラシ の引用です。
北斎が描いた龍が左上に 取り入れられています。
この龍はどの絵から登場してきたのでしょうか・・・・・。

つづく

参照資料
1) ​ 北斎漫画 2編 著者 葛飾北斎 画 出版者 片野東四郎 出版年月日 明11 ​ 6/34コマ
             :「国立国会図書館デジタルコレクション」
2) ​ 北斎漫画 4編 著者 葛飾北斎 画  出版者 片野東四郎 出版年月日  明11 ​ 5/33コマ
             :「国立国会図書館デジタルコレクション」
3) ​ 北斎漫画 13編  著者 葛飾北斎 画 出版者 片野東四郎 出版年月日 明11 ​ 5/33コマ
                          :「国立国会図書館デジタルコレクション」
4) ​ 北斎漫画 12編 著者 葛飾北斎 画 出版者 片野東四郎 出版年月日  明11 ​ 25/34コマ
             :「国立国会図書館デジタルコレクション」
5) ​ 過去の企画展 ​  :「北斎館」

補遺
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画狂人葛飾北斎の美術館 北斎館 ​ ホームページ


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Last updated  2024.03.22 17:41:12
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