音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2010年04月26日
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 ジョン・ハモンド・Jr.(John Hammond Jr., 正確にはジョン・ポール・ハモンドJohn Paul Hammond)は、名プロデューサーのジョン・ハモンド(ジェイムズ・ヘンリー・ハモンド・Jr.、1910年生まれ1987年没)の息子で、1942年生まれのブルース/ロック系の白人ミュージシャン(シンガーおよびギタリスト)。2001年リリースの本作は、ジョン・ハモンドとだけ名乗っての名義でリリースされているが、この息子に当たる方の人物の作品である。

 正直なところ、本作を繰り返し聴いていながら、筆者はいまだに悩んでいる、というか聴けば聴くほど疑問が膨らんでいくという感じなのだ。表題に挙げたように、原作者(トム・ウェイツ)が素晴らしいのか、それとも、解釈者(つまりは歌い手のジョン・ハモンド・Jr.)が素晴らしいのか、一体どちらなのかという問いが残り、いつまでたっても自分の中で解決しなのである。アルバムの企画自体は、旧知のミュージシャン(トム・ウェイツ)が全面バックアップし、楽曲を提供、さらにはギター、コーラス、プロデュースで参加したというもの。結果、トラディショナル曲の1曲(13 .)を除き、すべてトム・ウェイツのカヴァー曲という内容である。このパターンのカヴァー作はいかにも他にもありそうな企画である。本人参加ということから、曲のアレンジに関しても、曲が劇的に変化するということも基本的にはない。けれども、このおもわず引き込まれる演奏・歌唱は何なのだろうか。何度聴いても上の問いの答えはまだ見つかっていない。

 トム・ウェイツが優れた作曲者であることは間違いがない。ブルース・スプリングスティーンが歌った「ジャージー・ガール」(B・スプリングスティーン 『ザ・ライヴ1975-85』 に所収)や、ロッド・スチュワートのヒット曲 「ダウンタウン・トレイン」 、あるいは、イーグルスの「懐かしき'55年」といった、別のアーティストが取り上げたものを聴けば、一聴してまったく違う雰囲気の取り上げられ方をしてもやっぱり名曲を作っているのだということが実感できる。

 しからば、本盤が筆者の琴線に触れるのは、歌い手であるジョン・ハモンド・Jr.のよさということになるのであろうか。いや、これを上述のB・スプリングスティーンやロッド・スチュワートがやっても、やはり筆者のフェイヴァリットとなっていたのではないかという気もする。とまあ、ここまで書いてきてようやく気がついたのだが、ジョン・ハモンド・Jr.自身の他の作品をしっかりと聴いていないから疑問が解けないのではないだろうか。そのうちに機会を見てジョン・ハモンド・Jr.の諸作に落ち着いて親しむ機会を作ってみたい。そうすれば、いつかきっとこの疑問も解けるにちがいない。



[収録曲]

1. 2:19
2. Heartattack and Vine
3. Clap Hands
4. ’Til the Money Runs Out
5. 16 Shells from a Thirty-Ought Six
6. Buzz Fledderjohn
7. Get Behind the Mule
8. Shore Leave
9. Fannin Street
10. Jockey Full of Bourbon
11. Big Black Mariah
12. Murder in the Red Barn
13. I Know I’ve Been Changed

2001年リリース。



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Last updated  2010年04月26日 07時02分07秒
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