2024/08/13
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★忘備忘却録/きょう(狂)の過去帳
◆ リヒャルト・ワーグナーが自分でおっ建てた豪華な劇場でリサイタルを開催(1876年=第1回バイロイト音楽祭開幕)、だが派手にやった割に大赤字となりワーグナー自身も精神的なダメージを被る破目に。 ◆ 東ドイツが西側に無断で大規模土木工事に着工、手始めに予定地を有刺鉄線で封鎖する(1961年=ベルリンの壁の建設を開始)。 ◆ 日の丸と君が代が正式に日本の国旗と国歌になる(1999年)。強制はしないという建前だが、実際のところはお察し下さい。
【 彷徨癖者/如水の愛犬 “ハクとココ”が悲嘆・感嘆 / 令和5年08月13日】

【第4回】「資本主義」は社会の発展に不可欠な必要悪? =中節=
仮面ライダー と対峙するショッカー戦闘員が妙に貧弱に見えるワケ
=Wedge_Online 【JAPANESE, BE AMBITIOUS!米国から親愛なる日本へ】
2024年7月29日 / でめぐる世の中の主義・思想』(さくら剛)より / さくら剛( 作家)



 そんなわけで、資本主義を悪だと断定した社会主義が失敗することによって逆に資本主義の良い部分があらためて浮き彫りになる、というなんだかどこかの国のいつかの政権交代を思い出させるような皮肉な展開になったのですが、では、「資本主義の良い部分とはなにか?」について、もう少し見ていきたいと思います。

 今さらですが、ざっと説明をしますと「誰でも土地や工場や機械や人材などの生産手段(資本)を持ち、それを使って商売をすることが許されている制度」を資本主義と言います。要するに「自由にお金儲けしていい」のが資本主義。反対にそれが許されずすべて国に管理されるのが社会主義。

 自由にみんなが商売をすることでどんな良いことがあるかというと、なんと言っても「一人一人のパフォーマンスが向上する」のです。その理由は「競争して切磋琢磨するから」でもあるし、もうひとつ似ているようで新しい視点を出すと、 「手を抜く要因が排除される」 からでもあります。

 資本主義は自由なので「個人個人で独立して勝手に頑張れる」わけですが、実はこれがすごく大事なんです。なぜならば、 人間というのはなにかを「みんなと一緒にやる」と、必ず手を抜くようにできている んです。

無意識にパフォーマンスが6割も低下する「社会的手抜き」
 「ビブラタネの拍手実験」というものがあります。アメリカの心理学者ビブ・ラタネさんが行った実験です。

 ビブさんは、大学生の被験者に「全力で拍手をしてください」と依頼し、その被験者が1人でいる時と、2人~6人の集団の一員である時において、「全力」の程度がどれくらい変わるかを計測しました。厳密には、被験者は常に1人でいるのですが、目隠しとヘッドホンをした上で「今あなたの周りには〇名の人がいます」と伝え、「自分は〇人の中の1人だ」と被験者に思い込ませて1人で拍手をさせたのです。そうして、その拍手の音の大きさを測りました。



 すると、被験者が「自分は○人の中の1人だ」と思っているその○の数が増えるごとに拍手の音は弱まり、 「6人の中の1人だ」と思っている時には、最初の4割ほどにまで音が小さくなってしまった のです。自分1人だけでやっている時に出せる力を100%とすると、同じことをする仲間の数に反比例して個人の力は減り、6人では半分にも満たない力しか出なくなってしまいました。

 なお同様の実験にリンゲルマンさんが行った「リンゲルマンの綱引き実験」というものもあり、綱引きで発揮される一人一人の力も、チームの人数が増えるごとに低下してしまうことがわかっています。

 ポイントは、 「本人は毎回100%の力でやっているつもりなのに、『自分は集団の中にいる』と感じると無意識のうちに手抜きをしてしまう」 という点です。その人の「本気の全力」が、「集団に属している」という環境があるだけで(環境がなくとも本人がそう思い込んでいるだけで)、例えば6人で同じことをすると4割のパフォーマンスにまで低下してしまうのです。

 ということは……、例えばおそ松くんの親御さんが息子に「草むしりをしなさい」と一斉に命令すると、6つ子なのに 実質2.4つ子分の仕事量しかこなせない ということになりそうです。あるいは黒澤映画随一の名作「七人の侍」でも、村のために尽くした7人は共同で作業をしたせいで 「実質三人弱の侍」程度の働きしかしていなかった可能性 があります(可能性ね)。七福神も実質三福神くらいしか福を呼ぶ効果がないのかも……(涙)。

 このように、「集団の中にいると無意識に自分の力をセーブしてしまう現象」を、 社会的手抜き と呼びます。

「集団の中にいると無意識に自分の力をセーブしてしまう現象」を、社会的手抜きと呼びます。ポイントは、 「本人は毎回100%の力でやっているつもりなのに、『自分は集団の中にいる』と感じると無意識のうちに手抜きをしてしまう」 という点でした。その人の「本気の全力」が、「集団に属している」という環境があるだけで(環境がなくとも本人がそう思い込んでいるだけで)、パフォーマンスにまで低下してしまうのです。



 なぜ社会的手抜きが発生するか? というと、
1.自分1人だけが良いパフォーマンスを見せても全体の成果に大きく影響するわけではない 
2.よって、集団として評価される場では自分だけ頑張っても貢献に見合った報酬が期待できない 
3.「他者の存在を意識する」という心の動きが集中力、没頭力を鈍らせる
4.「自分がやらなくてもきっと誰かがやるだろう」という思いにより個々の責任感が薄れる(この部分は特に「傍観者効果」とも呼ばれます)

 などの要因が挙げられます。

 女性はあまりピンと来ないかもしれませんが、仮面ライダーなんかを見ていると、ライダーが怪人と戦う前に前座として下級戦闘員がワラワラと沸いて来ますよね。正規の怪人に先んじて大量のショッカー戦闘員が登場し、あっという間になぎ倒されて退場して行きます。

 あの集団が妙に貧弱なのは、常に数十人単位で行動するため「自分だけ頑張ったところで全体の力を大きく上げられるわけではない」「よって自分だけ良いパフォーマンスを見せても見返りは少なそうだ」「戦闘員が多すぎて邪魔でうまく動けない」「自分がやらなくても誰かがライダーを倒すだろう」などの心理が、無意識のうちに働くからではないでしょうか。悪の組織に所属するくらいだから本来一人一人はそこそこ腕に自信のあるワルなのでしょうが、そのように激しい社会的手抜きが発生する結果、集団戦闘員となった場合にはライダーのパンチ1発でやられるレベルにまで弱体化してしまっているのでしょう。

このような事態が、やはり「常に集団の一員として働く」という社会主義体制下でも起きていると想定されるのですが、これが、資本主義では発生しにくいのです。



 ・・・・・・・・明日に続く・・・・・

○◎ ○◎    ◎ ◎ ◎   ◎○ ◎○ ◎○ 
古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。
・・・・・・・・・・ 
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Last updated  2024/08/13 05:10:07 AM
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