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甑州(そしゅう)といえば今さら、言葉にして紹介するまでもなく、美味い焼酎として、名前、知れちゃってるもんね。清らかな舌触りとやさしく上品な甘さに加え、お芋の香りが静かなる余韻を与えてくれる。なによりお湯割りが美味しく飲める焼酎。 特殊酵母を使い、こしき海洋深層水で仕込む。酒屋さん、飲食店さんで説明されるこの短い一文....だけど、そこには長い時間と思いの深さが....吉永酒造場さんのある甑島は鹿児島本土から、西へ約50km。島へ渡るには船だけ。「Dr.コトー」のモデルとなった島といえば、わかりやすいかな。 今から、20年近い前のお話。鹿児島の地で日本酒を造りたいと考える人がいて、いろんな清酒蔵を勉強しに、北陸、東北と行脚していた。甑島....当時は誰一人としてその存在を知らない。どこに行っても奄美大島や種子島と一緒にされて....それで、思った。 自分の生まれ育ったあの島のすばらしさを知ってほしい。島に戻ったその人は意識を変えて、 ここは薩摩、やはり芋焼酎だ。構想を練り始めたころ、鹿児島工業技術センターで新しい酵母が生まれたというニュース。これまで、臭いと敬遠されがちだった芋焼酎とは異なる香りを得られるという。 全国の人に受け入れてもらう酒質を....蔵元さんに話を詰めて、実際に造りが可能となる。しかし、酵母の運搬は....今みたいにクール便なんてないし、まして、島への配送なんて....季節は秋。わずか、500本の焼酎のための酵母、島まで無事に運ばねばならない。相手は生き物、それも少しの環境の変化で変異してしまうかもしれない。船で島を出て、本土に1泊、翌朝、5時に宿を出発。片手に宿でこさえてもらった握り飯。酵母を受け取り、頑丈にくるんで慎重に運ぶ。温めてはいけない、揺らしてもいけない。酵母は静かに静かに眠っているのだから。 急げ! だけど、そっと....昼前までには蔵元に届けなければ....しかし、下甑にある吉永さんところへは直行便はなく、下廻りと呼ばれる経由便になる。11時、手打港で待つ方に手渡すまで、どれほど長い時間に感じられただろう。蔵元さんでは酵母投入待ちの状態、そして、その時を迎える。出来上がった焼酎は明らかにそれ以前のものとは異なる香りを醸す。なんとも香ばしい....やさしい膨らみとキレ、そして残る余韻の深さ....生まれたばかりの娘はたまらなくいとおしく、胸に迫るものがあった。 その名は甑州....故郷の名前を配したその子達は今でも、とても大切にされ、守り続けられている。全国的な芋焼酎ブームの中でも、流されることもなく、踊らされることもなく、ただ、その酒質と思いを貫き続けてきたのだ....そして、これからもその味は守り続けられていくのだろう。不便な土地の不便な蔵元さんで不自由な思いをしながら、生まれ育ってきた焼酎はまた、不自由な流通の中でも確かに飲み継がれていくのねん。本当に貴重なお話を伺えて、ウチの中の思いはより深くなる。 芋焼酎ってなんて魅力的なんだろうあらためて、また飲みたいなぁと思ったの.... 甕仙人ブルーボトルクラブクラブ思いは同じ
2008年01月29日
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昨日、はっぴぃなお便りがあって、うれしくなっちゃったんで、お祝いの乾杯となるわけで、もう、これはこれしかないでしょう~と取り出しましたる貴重な1本! じゃ~んとね 直方オフでしゅう君ですさんが持ち込んでくださった....大事に大事にしてたのよ~新規開栓するよりもなによりふさわしい焼酎だわ! おめでたい麦チョコらぶな1本よ~♪それにしても、まったくもって美味いわぃ。本当に麦チョコを食べて、飲み込んだ時の味そのままなのよね~なんとも完成度の高い焼酎だわ。 これ、大好き~!それで、せっかくの麦麦ナイトだから、飲み比べに突入~で、我が家にある麦といえば雨降師さん所縁の2銘柄。特蒸泰明と三段仕込み.... 「特蒸泰明」は兼八と同じ麦チョコ系列だけど、醗酵臭が強くて、いわゆる蒸れた足の匂いだわね~特蒸っていうくらいだから、そりゃそうなのかも....旦那はこのクセがけっこう好きらしい。香ばしいという.... 香ばしいってそういう香りのことだっけ? 足の匂いのこと、香ばしいっていうんだよ。 そうかなぁ....? みんなに聞いてみたいなぁ....「三段仕込み」は甘さと甕臭の競演。水につけてふやかした麦の味。イメージでは古ぼけたお屋敷の障子紙。茶色くなって指でつついただけで破れてしまうあれ!気難しいけど、お湯割りなら甘さが勝って幾分飲みやすくなる。 岩倉....だよな.... そう、岩倉さんだよ.... おかみさんの声を思い出しちゃう....ねはっぴぃな麦麦ナイトをありがとう~またも、ブログ仲間に深く感謝する夜となったの.... 甕仙人ブルーボトルクラブクラブよろしくぅ~
2008年01月25日
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かあさん.... ボクは不思議に思うんだ 朝、起きるとかあさんがコタツで寝てる.... 毎日、家にいるのに なにが、そんなに疲れるんだろうって.... 家事って大変なんだな、きっと 幸せそうな寝顔見てると さすがに起こせやしないな 日曜の朝くらいはゆっくり寝てていいよ ボクがかたづけとくよ おやすみ、かあさん.... すこぶる滑らかな膨らみが気持ちよかったの 派手さはないけど確かな芋味に そのまま揺られていたかっただけ.... とてもやさしくて、とてもきれい.... だから、少し、飲みすぎたみたい わかってたのに、 また、やってしまったみたい ごめんね もう少し、もう少しだけ.... zzzzz こぉ~んなに美味しいのに もう終売しちゃってるんだなぁ.... 古代米の黒米で仕込まれてる「がんこに古代米」 もう、造らないのかなぁ.... 当然、聞いてみた。 今はもう古代米が原料としては高価過ぎて、 普通に焼酎のお値段ではすまなくなりそうで、 とても難しいみたい.... あぁ、残念.... 古代米ねぇ.... 本物見たいじゃない.... だから、こんなこともやってみた ちょっとはっぴぃニュースがあって これから、麦、いただきます^^ 報告はあ・し・た♪ 甕仙人ブルーボトルクラブクラブよろしくね~
2008年01月24日
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だから.... 複合プリンターはイヤなのよ....ついつい、ぼやきたくなる。HPのオールインワンシリーズ使ってたんだけど、スキャナーが動かなくなっちゃって、初期化ができない....再起動はもちろん、ドライバ再インストールしてみたり、完全にデータ消して、セットアップやり直してみたり、旦那のPCにつなぎ変えてみたり、あれやこれや試してみたけど、ダメったら、ダメ!サポート電話して聞いたら、結局は機械的トラブルだろうということ。HPは入院治療はやってなくて、メンテ済みの同等品と有償交換だって!しかも、小一万するらしい....今日日、プリンターだけなら、新品でも買えたりするお値段だわ。複合機は場所とらないし、接続も簡単だから、利点もいっぱいあるけど、ひとつ機能がトラブッただけで、スキャニング、コピー、プリント全部ダメになっちゃうのよね~頭じゃわかっちゃいたけど、現実そうなると、なんかイラッてしちゃうわ。 まったくぅ~そんなに使うわけじゃないけど、コピーやらプリントやら気軽にできる生活に慣れちゃってると、やっぱり、不便なのよね~ウチって、わ・が・ま・ま!結論から言うと、旦那がエプソンの中古品を譲り受けてきてくれて、当面、印刷だけできればよしとしましょう、ふぅ....すこし逆毛だったウチの気持ちを癒してくれるのはいうまでもなく、これ。 届いた焼酎ね~ 金計佐(きんげさ) 25度 新平酒造 紅兜 32度 窓乃梅酒造「金計佐」は前に紹介した経緯もあるから、すぐに飲んでみた。ひとことでいうと、かなり薄い萬膳.... 飲みやすいけど飲みにくい。どうも、苦味が残る....変だ、自分の味覚がおかしい。で、甘さと芋さを求めてあれやこれ。飲んでは見たけど、やたら苦く感じる。 だめだ、こりゃ! 風邪引きかけてるんだわ、きっと。適度に疲れてると、甘味を強く感じ、疲れすぎてると、酸味を強く感じる。同様に、風邪引きかけてたりすると、苦味が強くなる。わかったのは焼酎のお味じゃなくって、自分の体調だったってこと!You See? 甕仙人ブルーボトルクラブクラブよろしくね~
2008年01月22日
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シブさんの日記で金峰櫻井の直燗見て これだ!と無精者のウチはやってみたよー! 温度加減が微妙だけど スーパーぬる燗がスキかも~ 年末年始ずっと休みらしい実感がなかったけれど、 先週末の夜、久しぶりに勢いでやっちゃった。 雨降師さぁ~ん、萬年飲んでみましたよー! 焼酎のせいか、修行のせいか、 前に飲んだ時みたいな極端な拒絶反応はありませんでした。 きな臭さはあるものの柔らかな含みを感じました。 時間を置いて、また変化を楽しみますね~ 寝落ちでこたつむりはいうまでもありません.... ある杜氏さんから 名前入りラベルボトル、いただきました。 衝撃的でした。 嬉しくて、また、涙出ちゃいました。 昨日は1号の誕生日につき、またケーキです。 お気に入りのケーキ屋さんのシェフが体調優れず、 ホールケーキが手配できなくて、 急遽、飾りつけだけのハンドメイドです。 大河見ながら、「渚の篤姫御殿」飲む予定が 夕食終わってケーキ食べただけで眠くなっちゃって、 そのまま朝までこたつむり~♪ あぁ~、やっぱり冬はコタツ好き 甕仙人ブルーボトルクラブクラブ よろしくね~
2008年01月14日
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1ヶ月に渡り、綴って来たけど、ものすごく舌足らずの感が否めない....この2年間のお話とはいえ、ブルーボトルに関わった方々のそれぞれを描くには短すぎるのよね~ほんもの屋さんとお話させていただくようになってから、わずか半年。典型的なわがままな客のウチだけれど、全くたくさんのことを学ばせていただいたもん。1/3000? 1/4000?一つの銘柄が生まれて育っていくには多くの人の汗と涙があるのかもしれないと思って、テイスティングが書けなくなったり、必要以上に追求しようとして、美味しさを後回しにしたり、そこまで、考えちゃあ、楽しくなくなるよ....てなこともあった。ブログ仲間の皆さんに不義理しちゃってる感もあってね。一人ののんべえでいればよかったのかもしれないけど、あの存続の一報を受けた後、あらためてとんでもないことしちゃったかもしれないと思うことしばしば....一介ののんべえがわがまま通した事例が過去にあったのか、いくつか問い合わせて「仕掛けとしてはあるだろう」と言われた時....終売取り消しが嬉しくて人に話したら、「そうやっていくつも復活させてるんじゃないの?」って言われた時....何より旦那から出た「他の方たちは生活背負ってるんだぞ」って言葉....単純に喜んでたけど、それじゃいけない気がして、結果的にこれまで尽力してくださった方々を嘘つきにしちゃう。自分になにができるのか、迷いながら、考えながらも、時間は過ぎてく。馬場さんとの夢を実現したいと頑張るほんもの屋さん。先が見えないお芋を実直に勇気栽培し続けてくれた農家さん。宮崎のお芋を仕込む分の悪さをわかっていながら、存続を承諾して下さった中村社長。お客さんにウソつき呼ばわりされるのを覚悟して、販売を受けて下さったKさん。楽天以外にもPB甕仙人のために声援を送ってくれたのんべえさんがいて、そののんべえさんの声を受けて、挙手してくれた酒屋さんがいたこと。そして、そして、静かに春を待っていてくれる愛すべきブログ仲間にほんもの屋さんの決まり文句を! 縁尋機妙(えんじんきみょう)な芋らぶライフ、バンザ~イ!そう、ひとつだけ....「限定玉露甕仙人」がまだグリーンボトルだった頃、初めて電脳世界へのデビューを果たしたあるブログの一頁....八千代伝倶楽部の会長さんの『シュナイダー日記』....お名前のとおり、復刻を遂げた八木酒造さんの応援部隊です。通称「屋形船オフ」と言われてるオフ会に同メンバーの宮崎の方からの差し入れで、皆さんに供されたそうです。 お酒が取り持つご縁って とっても不思議なんですの~ほんもの屋さんのお店は ここほんもの屋さんのブログは ここ限定玉露甕仙人ブルーボトルのファン倶楽部は ここ どうぞよろしくね~
2008年01月11日
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信じられないけど.... 山が動いた....その日、ほんもの屋のおじさんは「有り難き」出来事にボーっとしつつも、その足で馬場農場さんへ足を運び、奥様に直接、報告したんだ。もちろん、馬場のおじちゃんのご霊前にもね。芋の作付けに関して、既に馬場さんの手を離れ、ほんもの屋が発注しているとはいえ、農家さんを束ねてくれているのは、そして、本当に甕仙人の行末を心配してくれているのは奥様だったから.... さぁ、これからが大変だぞぉ~ 中村さんに安心して造りに取り掛かってもらえるようにしなきゃ!だ・け・ど『終売』の触込みで売りつくしちゃった事実は重い。結果的にはウソをついたことになる....助力してくれた2件の酒屋さんと購入してくださったお客様の理解を得られなければ決して再スタートはありえないのだ。迷う自分の背中を押してくれた熊本の人、自ら中村さんへ足を運んで、存続を訴えてもくれた。ブルー甕仙人のファンクラブを作ってくれるとまで言ってくれてる。なんとか解決の方法を.....そう考えあぐねるおじさんにまたも暗雲が立ち込める。生活のために始めていた住宅リフォームの営業は解雇、それから、突然の事情聴取。身動き取れない2ヶ月....筋を通さねばならないところへの不義理の連続。焦燥と憂鬱の日々。我に返ったときはもう、お芋の収穫時期が目前に迫っていた。 馬場さんは? 中村さんは? 2件の酒屋さんは?鬱々してる場合じゃあないよ!誰も待っちゃくれないよ!段取り段取り、手配手配、ここ掘れ、ワンワン!黄金は千貫! お芋は10トン! 馬場ちゃん、立派な芋だぁ....予定収量を上回るほど大きく育ったお芋さん。生命力の強さをそのまま顕すかのようにずっしりと重い。泣きたくなることもあった。怒りに震えることもあった。もう、投げ出してしまおうかと思ったことも...だけど、 やっぱり、辛抱薬かなぁ.... 中村さんところに無事届けられたお芋さんたちは今、静かに春の目覚めを待っている。数多くの人の想いを受け留めて..... 「食は命である。 人が食べるものを作る こだわりの行である....」 RKB毎日放送 2005.12.11 放映 『ムーブ2005 食は命の伝承』より (MRT宮崎放送制作)
2008年01月11日
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この楽天ブログでブルーボトルの絵姿が初めて登場したのが2006年3月14日。 ※ブログ開いて日が浅いおじさんはHTMLの使い方がよくわからんで 仲人であるにもかかわらず、 自分のブログには写真一枚のっけられませんでした、ハイ^^;都合3店舗の宮崎限定だった「ブルー甕仙人」は純粋で打算のない口コミという形でスピーディに全国に広まってった。ある者はメールのやりとりでそれらのお店を知り、ある者はネット検索で「ほんもの屋」を見つける。それぞれがそれぞれの方法でブルーボトルとの縁を紡いでいく。かたや、PCの前で待ちわびるほんもの屋さんの懸賞企画スタートが4月2日。プレゼントとはいえ、ネットを通じて初の縁組が決まったのが4月4日。んで、初めてフリーのメール注文が入ったのが4月12日....。 4月30日、一升瓶完売。 5月25日、原酒37度、ブログで画像デビュー。 6月13日、原酒の販売予定81本、完売。 6月15日、四合瓶、完売。馬場のおじちゃんの命日に突然始まった嵐はあれあれっと言ってるうちに青いお嬢さん方を連れ去ってしまう。おじさんは何が何やらわかんないまま、注文メールの対応と発送準備に追われまくりの猛ダッシュ!ブログの掲示板に寄せられたコメントでやっと何が起こったかが飲み込めた。 やっぱり、電脳世界は違うねぇ~ちょっと、ちょっと、ちょっと!感心してる場合じゃないでしょ!ブルーボトルの美人さに感動した芋ファンが騒ぎ出してるよ。ほら、あちこちで終売を納得できない人たちが....知らないよ、知らないよ....どうなっても知らないよ~~~!在庫切れの中、問い合わせのメールや電話の対応しながら、おじさんは苦笑い。だってねぇ、ないものはないし、終売決まってるんだもん。次回よろしくともいえないでしょう....理解してもらおうと丁寧に説明しちゃったりなんかして....あ~ぁ、逆に解決の糸口与えちゃった。聞き分けのないわがままな客に困ったのもホント。ブルーボトルに惚れちゃった所以のわがままが嬉しかったのもホント。繰り返し説明する中で甦る馬場のおじさん。 いい焼酎は縁をつないでいくんよぉ....飲み手と造り手をつなぐ橋として自分が動かんでどうする。行き先不明のまま、芋作りをしている農家さんもいるんだ。 馬場ちゃんよ、俺は....あるブログに寄せられた全国ののんべえの言葉は見失いそうになっていた自分の夢を、馬場のおじさんとの夢を思い出させる。 もう一度、中村社長にお願いしよう。決意を固めてハンドルを握る。芋を抱えて国分への道を走ったあの時とは違う。今はここに皆の想いがある。この想いを伝えることが酒屋としてできる精一杯の勤めだ....そうして、声は中村のおじさまへ届けられ、終売は見送られることとなった.... この時の中村酒造場での詳細は どうかほんもの屋さんの日記をご覧くださいませ。
2008年01月10日
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最低限の仕入れだけでもしなくては....冷や汗かきながら、ほんもの屋のおじさんが手配できたのはなんと全体の一割。宙に浮いた残り9割のお嬢さん方、どうすんの....ここまで来ると中村のおじさまもさすがにきつかったね。それは嫁ぎ先不明のお嬢さんを抱える負担だけじゃなくて原産地呼称の動きにも連動して、宮崎産、つまり、県外産のお芋でこさえた原酒の保管問題にある。造りの上では馬場さんお芋の特性から独自のリズムが要求され、蔵運営を圧迫しかねない限定モノ。そして、スムーズに販売に結びつかない現状。 仕方ありません、ほんもの屋さん.... .....はい....ただ、頷くしかなかった。この段階で終売になるのをいったい誰が止めることができただろうか。歯がゆさと不甲斐なさと情けなさでいっぱいだった。さしあたって、目の前のお嬢さんたちをどうするか....奇しくも前期名乗りを上げた2つの酒屋さんからは今度はもう少し扱い量を増やしたいとの申し入れも届いてて、もし、お世話してもらえるものならば....だけど、自分のお店のPBでもあるまいに、知名度は低いわ、割高だわ、売り切るまでにどんだけかかるか、一度に2000本越えの焼酎なんて簡単に引き受けられるもんじゃない。今期限りの根気のお願い。どうにかこうにか承諾してもらって....行き先決まって中村のおじさまは少し肩の荷が下りたけど、ほんもの屋のおじさんはといえば、来る日も来る日もメールを待つが、鳴かず飛ばずの凪状態。棚に並んだお嬢さんはこんなにも眩しいのに。HPと併せるように始めたブログもアクセスは寸詰まり。 懸賞に頼ってみてもなしつぶて 効果乏しい無名の現実~96本しかない原酒から1本だけプレゼントを告知してみたけど、応募者ひとりの厳しい事実。はぁ....顔の見えない相手とのやり取りをさんざ危惧した通販だけど、4ヶ月も反響がなくっちゃ....ねぇ....対象的に多量の仕入を請け負った都城の酒屋さん。こちらがまた焼酎好きがいたるところからやってくるお店で、中村酒造場、限定、終売のキーワードでそれなりのペースで売れていたよう。そうして購入したひとりののんべえがブログで紹介したのを機に徐々に全国ののんべえブロガー内で広まり、ブルーボトルの存在が明確になってくる。ブロガーの特性が作用したといえるのかもしれない。芋焼酎ブームは既にいろんなところで芋ファンを育て上げ、その芋ファンは美味いものを追いかける喜びを知っていたし、味わうことが大切だとわかっていた。名前だけではない実を求めるところが強くなっていた。また、ブロガー同志のコミュニケーションも活発化して、相互の信頼度も増していた。バーチャルなネット社会であるが故に一つ一つの言葉に慎重にもなるし、敏感にもなる。そういう意味でまさに機は熟していたといえるかもしれない。やがて、ネット上のごく一部で口火を切ったブルーボトルはこうしたブロガーによってほんもの屋さんまで引っ張り込む。誰知るはずもなかった小林のしょぼい酒屋はいつの間にか『限定玉露甕仙人』の検索でトップに躍り出るようになっていた。 『Blue Bottle Story』の本編とは関係ございませんが、12月26日付で捜索バトンとしてお願いしました横浜の中学生は今日1月8日に無事に保護されました。ご協力ありがとうございました。なお、当方の日記分は記事削除させていただきました。リンク張られた方、バトン受け取ってくださった方々も解決を見た今、掲載の方法を考慮していただくと助かります、お手間おかけいたしますが、なにとぞよろしくお願いいたします。
2008年01月08日
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はぁ....、どうしよう....夏からこっち溜息ついて、肘ついて、目の前の箱積みをいくら眺めてたとて、ただ待つばかりじゃ売れるはずもない....このまま、自家消費で終わらせる?そんなわけにもいかないさね。手売りの限界を知って、苦悩するほんもの屋さんが、次に考えたはHPの開設。だけど、だけど、ここでもやっぱり設備投資に必要な○○が.... はぁ....、ひぃ....、ふぅ....ラマーズ法じゃあるまいに、産みの苦しみ、エンヤコラ。だけど、たまたま知った安価でできるHP。何を隠そう、馬場農場さんのHP作成計画なんだけど、聞けば、在宅障害者支援事業の一環で安価でこさえてもらえるらしい。 よっしゃあ、乗った!こんなんがいいなぁ....あんなのもいいなぁ....思案しながら、イメージ作って、あとは中村さんのお許しを....酒屋業界明るい人なら言わずと知れた蔵元さんの意向。『中村酒造場の品は対面販売、店頭売り』だってば!ネット販売なんてありえないって!これだから、フツーのおじさんは....ぶつぶつ....しかし、蓋を開けてみれば....中村のおじさまは特例中の特例として、認めてくれちゃった!まぁね、自分で売りたい思いがいくら強かったとしても、なんもかんも投げ打って酒屋始めたり、総代だった馬場のおじちゃんの急逝もあったり、売りようのない在庫が溢れたプレハブのお店はどんだけ痛々しかったろうて。だって、ほかに売るもの持ってないほんもの屋さんだもの。これ売れなきゃお飯の食い上げさぁ。一縷の望みを託して12月、HPオープン。 ...... ネットのどこかにさびしがり屋の酒屋がひとつ 今にも吹き飛びそうに焼酎を売っていた....そりゃそうだ。無限大に近い情報が飛び交うネット世界でHP一個作ったくらいじゃ誰も見向きもせんわいなぁ。開店準備にPCの起動が加わっただけで、後はたいして変わりない日々....相変わらず、お客様は来ないし、問い合わせもない。時間だけが過ぎ去っていく....折りしも世間は年末商戦たけなわで、ここで動かにゃいつ動く!ぼやぼやしとらんでなんかせんといかん。 忘年会だよ、居酒屋さんへ!「え~、旨いしょっつがあんだけど~」お歳暮お年始、贈り物には心を込めて!「限定中の限定、これが最後の売り切りだぁ~」行商根性たくましく、ここが意地の見せ所。がんばったよ、本当に。悲鳴を上げる心臓をなだめすかしてごまかして....味に自信があればこそ、無理を通して、無茶もする。どうにかこうにか完売が見えてきて、ホントはほぅっと....したかった。でもね、ゆっくりと自分を誉めてあげることもなく、考えなきゃいけないのはタンクで待ってるあの子達のこと。とてもじゃないが、3000本、仕入れる余力は....現実問題を解こうとすれば、今期の仕入れだけにあらず。PBを維持する大変さは先々のことまでの段取りにある。まして、お芋さんにこだわりを持ったこの場合、来期のお芋の生育プランと生産管理、中村さんとの生産調整、そして、販路の開発と定着....と、頭抱えて右左、頭下げての東西南北。ほんもの屋さんがジタバタしてることなど知る由もなく、出番待ちのあの子達は立派に年頃を迎え、芳香よろしく、花開かんばかりに変身を遂げていた。 あんな器量の悪い芋がどうしてまぁ....自然の力は時折とんでもないことをしでかしてくれる。みんなが驚き、呆れ、そして喜んだ。やがて2月、出番を待つその子達の装いが始まる。前回のグリーンボトルからお色直し。可憐な香りのイメージそのままに中村のおじさまが大関ブルーと呼ばれるガラス瓶をセレクト。いよいよ限定甕仙人ブルーボトルの誕生だぁ~い。 けどね、ほら、お仲人のほんもの屋さんが....嫁ぎ先を見つけられなくて悩んじゃってる。良縁を取り持ちたくとも、新人酒屋さんのお相手探しに限界ありき。その状態を見てられなかったのはやっぱり中村のおじさま....いくら美人に育っても、嫁ぎ先がはっきりしなくちゃ出しようがない。折りしも産地呼称の動きも活発化してきて、原酒の保管自体も問題が生じそうな気配で、お色直しはしてみたもののこの先どうなることやら....涼しい顔のお嬢さんたちとは裏腹に青い顔したおじさんにさらに苦悩の日は続く....
2008年01月06日
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やっぱり、お正月だもの。なにかおめでたいものが飲みたいじゃない?ということで、密かに決めていた3本。いよいよ開ける時がやってまいりました。ジャジャジャ~ンと尾込組! さつま寿....きさぶろーさんのキリゲット! 神 座........同じくきさぶろーさんのキリゲット! 池の鶴......しゅう君ですさんとのトレードご縁~開栓直後はいずれも同じシイタケの湿った香りとたくわんが入り混じった伝統的芋焼酎、なのに.... おっかしいなぁ.... 好き系の香りのはずなのに なんかちょっとムッと来るのはなんだろう....香りだけでは若干池の鶴がリードかな。でも、瓶詰め日が一昨年の10月だし、瓶熟が長い分有利と見た。香りだけじゃ、面白くもないから、飲んで候....だよ~ん。さぁさ、来い来い、生一本勝負!はて....悪くはないんだけど、甘さが足りない、芋味が足りない.... ん~、なんだけど、やっぱり、何かが違う気がする。 起きてないのかなぁ.... 早く起きてよ、尾込組....さつま寿が基本の味として、よりまろやかさを感じる神座。度数が違うから、当たり前っちゃ当たり前。3味比べてみて、一番好きだなぁと思ったのは池の鶴。アルコールの辛さはまったくなくて、味のキレ感が気持ちよくて、でも、飲み込んだ後に口の中に残る甘い余韻がたまんなぁ~い!寝起きがはっきりしない初日は軽く流して切り上げて、元旦から酔いつぶれるのを避ける。一年の計は元旦にありですもの。今年一年、まっとうなれでぃでいるためのゲン担ぎだわ。手遅れなんて言わないでぇ....翌二日、神座お目覚め~香りの中にすっきり感が生まれていいまとまりを見せる。黒麹のどっしりを意識できるほど重たくはないけど、やっぱりからだは正直でたいして量は飲めないなぁ。28度、万歳、なぁのだ。池の鶴は好調、甘さの余韻にひたひた浸る。寿は旦那が気に入ったらしいので、ひとまず、優先権を授けよう.... こら、ひとまずだよ、ひとまず! がつがつ飲んでんじゃない。なんせ、この辺りでは取扱店もなく、ご縁が薄い銘柄だもんね。大事に飲ませていただきやしょう。うふふのうふふの三が日。え~、願いましては、さつま寿な~り!神座な~り!池の鶴な~り!生一本勝負では...... お湯割りにした方がいい?こんなん出ました^^
2008年01月04日
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あけましておめでとうございまちゅ~本年も何卒よろしくおねがいいたしまちゅ~ あぁ、新年早々、こんなんですんまそん ....
2008年01月01日
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