内部告発の支援をしているウィキリークスはアメリカ政府から激しい攻撃を受けている。この団体の象徴的な存在であるオーストラリア人のジュリアン・アッサンジは2019年4月、COVID-19騒動が始まる8カ月前にロンドンのエクアドル大使館で逮捕された。ロンドン警視庁の捜査官が大使館に入っての逮捕だ。アッサンジはイギリス版グアンタナモ刑務所と言われているベルマーシュ刑務所で拘束されている。アメリカの国外で活動していたオーストラリア人をアメリカに対する「スパイ行為」でアメリカの国外で逮捕したわけだ。ウェストミンスター治安判事裁判所は昨年4月20日、アッサンジをアメリカへ引き渡すように命じたが、引き渡された場合、彼には懲役175年が言い渡される可能性があるという。
ウィキリークスを封じ込めようとしたのだろうが、現在、プロジェクト・ベリタスというグループがアメリカの支配層を悩ませている。 1月25日には隠し撮りしたファイザーの研究開発部長だというジョーダン・ウォーカーとの会話 を公開したのだが、その中でウォーカーは会社が開発した「ワクチン」に合わせてウイルスの変異を制御する研究をしていると語っている。
そのビジネスで利用するのはコロナウイルスのようだ。コロナウイルスは数百万年前から地上に蔓延しているウイルスで、風邪の相当数はこのウイルスが原因だったという。誰も気にしないようなウイルスだったと言える。
それが突如、危険な変異をしたとされている。その変異したウイルスにはSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)という名称が付けられた。局所的に重篤な患者を生み出しているようだが、感染が爆発的に広がっていることを示す証拠はない。感染拡大の根拠に使われたPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査は分析のための技術であり、診断に適していないことはこの技術を開発してノーベル化学賞を受賞したキャリー・マリスも強調していた。
アメリカで伝染病対策を指揮している CDC(疾病予防管理センター)は2021年7月、それまでCOVID-19の診断に使っていた「2019-nCoVリアルタイムRT-PCR診断パネル」のEUA(緊急使用許可)をその年の12月31日に取り下げると発表 した。SARS-CoV-2とインフルエンザウイルスを区別できないからだというが、ならば「旧型」コロナウイルスと「新型」コロナウイルスの区別もできないのではないか。
ファイザーが「制御変異」を考えている目的のひとつは会社に利益をもたらすことだろう。日本では「天下り」で官僚は巨大企業から利益を得てきた。「時間差賄賂」とも言われるシステムだが、アメリカの場合は「回転ドア」だ。天下りは一方通行だが、回転ドアは行ったり来たりする。ウォーカーを指摘しているが、監督官庁の役人が対象の企業に厳しくなれるはずはない。
隠し撮りした後、ベリタスのスタッフとウォーカーが揉み合いになったが、その様子も撮影され、さまざまなところで取り上げられている。