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2017.05.27

演劇集団風煉ダンス「まつろわぬ民」

カテゴリ：演劇

演劇集団風煉ダンス
まつろわぬ民 2017

　作・演出：林周一　
　音楽・演奏：辰巳小五郎　関根真理　ファン・テイル
　美術：笠原真志、深川信也、後藤淳一、南波瑞樹　
　衣装：仲村祐妃子
　振付：坂東冨起子　
　殺陣：都築星耶　
　照明：辻井太郎

　座高円寺
　開演19:00　

　＜キャスト＞
　白崎映美…………………胆沢スエ
　伊藤ヨタロウ……………黒いゴミ袋

　反町鬼郎…………………冷蔵庫：アジム
　林周一……………………ピアノ：トノト
　サモ★ハン………………赤電話：ヌイ
　外波山流太………………炬燵：クー
　山内一生…………………テレビ：イタク
　リアルマッスル泉………少年ジャンプの束：梶原ジャンプ
　塚田次実…………………人形レイコ
　笹木潤子…………………アイロン：ワッカ
　柿澤あゆみ………………扇子：レラ

　飯塚勝之…………………坂上タツヤ
　堀井政宏…………………田村いくお
　園田シンジ………………谷田部よしお
　御所園幸枝………………夏目房江
　吉田佳世…………………夏目かおり
　吉成淳一…………………田山宗介
　横山展子…………………河合のりこ
　春田　奨…………………大村健太
　河内哲二郎………………丸尾俊夫
　内田晴子…………………天川房子

＜ストーリー＞
　時を超えたまつろわぬ民たちの”血煙を上げる詩情”
　「まつろわぬ民」とは、”あらがい迎合しない者”。
　舞台は、一軒のゴミ屋敷。行政によるゴミの撤去が行われようとしたその時、
　屋敷に住む老婆に誘われゴミたちの百鬼夜行が始まった。
　果たして老婆の正体とは！？

　★風煉ダンス「まつろわぬ民2017」特設ページ
https://furendance.wixsite.com/matsurowanu2017

　風煉ダンス公演を観るのは、2014年の「まつろわぬ民」初演と 2015年の「泥リア」に続き３度目になります。出演者でもある知人から誘われ「お付き合い」感覚で観始めたのがきっかけですが、今の日本が抱える問題をテーマに、高尚過ぎない庶民目線＋奇想天外で荒唐無稽なストーリー展開が、他とはまた違う個性のある社会派劇団（←あくまでも私個人的な位置づけ）として魅力を感じています。手作り感満載の美術と生演奏も妙に洗練されていない生々しさ＝LIVE感も個人的に好みです（休憩なしの2時間半は、正直お尻にキちゃいましたが…）

　日本を含む世界各地で今、「自分達の家族や生活を守り、ただ豊かに暮らしたい」そんな人間の基本である生存権を脅かされている人々がいます。そんな人々の多くは、権力に立つ側やそれに迎合する人々から“抵抗勢力”とか”反○”等と言われながら、必死に抗っています。自分の住む場所も生活も、決めるのは自分でありたい。当然です。お上の命令で取り上げられたり、強制されのはおかしい。そのうち、反対や疑問すら口に出せない世がくるかもしれない。私たちの「まつろわぬ」魂を消してはならない。そんなことを考えさせられました。

　社会問題と結びつけて観れば↑上記の感想ですが、それ抜きだと 「ゴミ屋敷は太古の昔と現代とを結ぶタイムマシンかも？」 とSFちっくにも観れますし、 「どんなモノにも魂が宿っているんだなぁ。簡単に捨てたらバチが当たるかも」 等々、反省混じりのノスタルジーに浸りつつ観るのもいいかも