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2022.02.19
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2016年5月刊
ジュリアンパブリッシング・フェアリーキス
著者:小桜けいさん
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「俺以外にそういう声、聞かせないでくれ」こんな形で手に入れた花嫁。だがもう手放せないほど、貪欲に、自分だけに微笑んで欲しい。独占欲は止まることなく、甘く喘ぐ花嫁を己が欲望で深く突き上げて……。【旦那様は、花嫁に骨抜きのご様子!? 君への恋煩いは重症なんだ。】人嫌いで常に仮面を被っている、そんな評判の辺境伯ジェラルドのところに、継母の策略で嫁ぐことになったクリスタ。妻ではなく跡継ぎが欲しいと冷たく言い放つジェラルドだがーー「君は、俺をおかしくする」彼もまたクリスタの優しさに触れて次第に心を開き始めていた。《信じてる、そして愛してる》ふたりの心が通い合った矢先、ジェラルドの秘密を巡って思わぬ事態が!?
​​           ↑楽天ブックスより、あらすじ文引用

kindle unlimited会員向けの読み放題にて読了。
電子書籍版にはショートストーリーが付いています。
イラスト担当の方によるコミカライズ版がピッコマの恋愛ものジャンルにて長らくトップ10入りしているので、そちらを目にされた方は多いかも。
TL小説ながら少しファンタジー色があるお話になります。

ここからネタバレと感想。

フェルミ子爵の長女・クリスタは病床の父の代わりに領主代行を務めていたが、ある日異母妹のステファニアに婚約者のミケーレを寝取られ、彼との婚約の解消を迫られた。
しかも、自分が留守の間に領主印まで持ち出して継承権を破棄する旨の証書まで作成されており、一瞬のうちに彼女は全てを失ってしまったのだった。
それを画策したのは継母のデボラと、自分の元婚約者のミケーレ。
彼らは奔放な異母妹を担ぎ上げいいように利用しているようだが、もはや自分には何の力も無い。

領主代行としてこの5年間頑張って来たと言うのに、デボラ親子は財産を食い潰しただけでは飽き足らず、この領地まで思い通りにするつもりかと思えば悔しくて仕方がない。しかも、そんなクリスタにデボラは新しい結婚相手を用意してあげたのだと、ベルヴェルグ辺境伯に嫁ぐよう命令して来たのだった。
跡継ぎを産む道具が欲しいと言う辺境伯は彼女が嫁いで来るならば、その見返りとして毎年かなりの額の支援金を約束してくれたらしい。
ただし、輿入れの際は侍女の類は連れずにクリスタが単身で来ること、待遇に不満を言わないこと、結婚式は挙げないと言う条件付きであったが。

デボラ達の浪費癖は最早病気で治りそうも無く、使用人達への給料も相場より安くていつも申し訳なく思っていた。それに領地にもまだまだ金がかかるのを思えば、莫大な支援金を出してくれると言うベルヴェルグ辺境伯に嫁ぐしか道は無かった。
クリスタは自分の目が届かずとも使用人達に無体な真似をしない事、これ以上領民の税率を上げない事を条件に出した。破られれば辺境伯に事の次第を訴えると。
デボラは了承し、クリスタもまたこの婚姻を承諾したのだが、婚約者を蔑ろにする男が妻を大事にするとは思わないので、ステファニアを気にかけてやってくれと忠告するのだった。

翌朝、まだ明け方なのに使用人全員が見送りに来てくれた。
彼らはクリスタを慕い、彼女がいたから安い給料でも辞めずにいた忠義に厚い者達ばかり。
クリスタは彼女を不憫に思い泣いていたメイド頭にデボラに証書で使用人達へ無体を働かないよう約束させたから、心配はいらないと慰め、もしデボラが約束を破ったり、何か問題が起きたら辺境伯邸に手紙を寄越すよう言い含めた。
ベルヴェルグ領とフェルミ領は隣に位置するため、馬車で数時間もあれば辿り着く距離だが、嫁ぐための道のりだと思えば感慨深い。
ジェラルド・ベルヴェルグ辺境伯はいくつもの鉱山を有する富裕だそうだが、偏屈で人嫌いなだけでなく常に顔半分を覆う仮面を付けていることで有名な人物だった。
そんな人の妻になることに一抹の不安を覚えたが、餞別のつもりかメイド頭の末娘に渡された「宝石人」の絵本を捲り、離れたばかりの故郷に思いを馳せたのだった。

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直系で優秀なヒロインを体よく屋敷から追い出したつもりでしょうが、当然最後に報いを受けます。

ベルヴェルグ辺境伯邸に着くと、使用人全員に出迎えられて既に奥様扱いなことにクリスタは驚いた。執事を務めると言うダンテに挨拶されたが、領主であるジェラルドは所用で席を外していると言う。
一先ず、自分の部屋付きとしてメイドのアンバーとルチルを紹介され、自室に着くと二人はこの結婚に喜び、はしゃいでいた。
ジェラルドは確かに噂通り人嫌いではあるが、無愛想でも思いやりある主人らしい。
召使の子供が大病を患った時もわざわざ良い医者まで呼び寄せてくれたのだとか。
彼らは皆そんなジェラルドを好いていたが同時に心配もしていた。今年で26歳になると言うのに未だ浮いた噂の一つも無い。まだ焦る年齢でもないがこんな調子では一生独り者なのではと思っていたら、先日急に婚約したと言い出した。驚きはしたけれど皆とても喜んでいるのだと言う。
しかもこんなに美しい方で、とアンバーに言われ、デボラに容姿を貶され続けて育ったクリスタはピンと来ていなかったが、取り敢えず使用人達からは歓迎されていることは判った。

夕食にもジェラルドは姿を見せず、就寝時間になって初めてクリスタの部屋に彼はやって来た。
ジェラルドは噂通りに仮面を付けた姿で、クリスタの顔を見るなり結婚の条件を述べ始めた。
跡継ぎを産んでもらうことが大前提だが節度さえ守ってもらえるならば多少の遊びも目を瞑るし、金銭もある程度は自由に使って構わないとは随分と太っ腹だが、その代わり領主夫人としての役目は求めていないと言う。社交の場に出る必要も無いともなれば本当に妻ではなくただのお飾りだ。

明け透けに言われて屈辱に震えるクリスタを突然目隠しで覆ったジェラルドは寝台に押し倒すと早速子作りに挑もうとしているようで、彼女はせめて目隠しは外してくれと懇願したが聞き入れられなかった。
ジェラルドはクリスタを結婚相手として紹介して来たミケーレに、彼女はその美しさで男遊びが激しく金遣いが荒いのだがそれも領主代行の責務のストレスからなので気のいい娘だと聞かされており、行為に慣れていると思っての行動だった。
性急に手酷く抱いてしまったものの、クリスタが処女だったと知るや彼は慌てふためき、逃げ出してしまった。しかも、何故か彼女の手が酷く荒れていたことが気になるのでした。

初体験時に勘違いから無理矢理事に及ぶヒーロー。TL小説あるあるですね。

翌朝、事の経緯をダンテに話したジェラルドはネチネチといびられ、頭を抱えていた。
実は昨日クリスタが門から入ってきた時窓から盗み見ており、彼は彼女のあまりの美しさに一目惚れしてのだが、ミケーレから聞いた話による先入観で大失態を犯してしまった事に彼は自己嫌悪に陥りどツボにハマってしまったのだ。
彼女にどう謝ろうと考えつつ、取り敢えずダンテに至急クリスタの身上調査を頼むと、ジェラルドはまだ部屋にいた彼女に手荒れによく効く軟膏を手渡した。

当のクリスタは突然ジェラルドに軟膏を手渡され内心驚いていた。
フェルミ領に居た時は領主仕事だけでなく農作業にも精を出していた彼女の手は酷く荒れていたので、そう言えば昨夜彼は行為の最中に手荒れの理由を聞いていたなとぼんやり思い出した。
クリスタに侍女を連れて来ないよう命じたそうだけれど、長年ジェラルドは好奇の視線にさらされており、使用人の募集にも興味本位で応募してくる手合いが少なくないらしい。
例え妻になる人の召使でも当人以外は願い下げになってしまうのは仕方ないのだと主人を庇うアンバーに相槌を打ちつつ、昨夜は多少誤解もあったようだけどアンバーたちの言う通り、ジェラルドは思いやりのある人なのかもしれないとクリスタは思うのだった。

クリスタが屋敷に来てから数日後、ジェラルドがあの夜のことを詫びに来て、これからは一緒に食事を採らないかと提案して来た。最初は黙々と食べるだけだったがやがて一言二言交わすうち、今では大分会話が弾むようになった。
しかも、あまりにもに持ち込んだ荷物の少ない彼女のためにドレスや宝飾品を贈り、思ってもみなかった気遣いに対してジェラルドに礼を述べるクリスタ。
それから一ヶ月ほど経ち、彼女がとある事情で木登りをして彼に心配をかけてしまってから随分と二人の距離は縮まったと思う。ジェラルドは人嫌いではあるものの、偏屈ではなかったし話題も豊富だった。
何故仮面を付けているのか気にならないと言えば嘘になるが、無理強いするつもりも無い。
とは言え、自分はまだ彼に心から信用されていないのだと思うと寂しくもあった。

ある日、領地内の鉱山で問題が起きたそうで、ダンテを連れてジェラルドが10日ほど留守にすることになった。二人はあの夜以外寝室を共にしておらず、性的な触れ合いもしていなかったのだが、なるべく早く帰ると告げた彼はつい彼女を抱きしめキスしてしまっていた。
そんな彼と離れがたく思っていたクリスタもいつしかジェラルドに惹かれていたのでした。

ジェラルドが向かったのは銀が豊富に取れる鉱山なのだが、ここ最近いくら掘っても出て来ないのだと言う。さすがに異常事態と見て副責任者が領主に連絡を入れたのだそうだ。
ジェラルドは鉱山内で岩肌に手を当てると物思いに耽るような仕草をし、それを数回ほど続けるとダンテがその位置に印をつけていく。作業を終えると鉱山内の地図にも同じく印をつけ、翌日からはここを掘るようと指示するのだった。

ジェラルドは数百年ほど前まで存在していた宝石人という性質を持った人間だった。
宝石人は額に宝石を戴き、それは5年に一度生え変わる。
普通の宝石に比べ宝石人から剥がれた石は美しく希少価値からかなり高額で取引されていた。
それ故、金に目の眩んだ者たちによりその存在は狙われ、遺伝せずに突然変異で産まれる彼らは今ではもうほとんど残っていない。
ジェラルドが産まれた時、その額に宝石があるのを見て両親は嘆き悲しみ、考えた末、幼い彼に仮面を付けさせた。それも嫌がって外せないよう鍵付きの物を。
5歳になった時、お忍びでダンテを伴い遊びに出た際出会った旅芸人に、丁度宝石の生え変わり時を見られてしまい浚われかけたが、ダンテが大けがをしてまで助けてくれた。
その時彼は仮面を付けていたのに、あまりの痛痒さに仮面を外したいと無意識に願い金属製の仮面のカギがひとりでに外れた故のことだった。
この事件が切欠でジェラルドには金属を自由に操る力があると判明したのだが、ダンテの頭部に痛々しい傷跡が残ってしまったのは苦い思い出でもあった。
しかし、この力のおかげで壊れたオルゴールなんかも直せるし、こうして鉱山で鉱脈を探ることも出来るようになった。

ジェラルドが希少な宝石人と世間に知れれば、彼の身は危険にさらされ続けるだろうし、信用していないわけではないけれど、まだクリスタには話せていなかった。
帰りの馬車にてダンテは愛しているなら包み隠さず話せと言うが、決心がつきかねるジェラルドだった。

同じ頃、クリスタは先代領主と執事が眠る墓が暴かれたと管理している司祭から連絡を受けていた。
恐らく遺品目当ての物取りの仕業と思われたが、幸い盗まれたものは無いようで棺の鍵も取り換えが済んだと言う。これから慰霊の儀を行う為領主に来て欲しいとのことだが、生憎ジェラルドは不在。ならば代わりに奥様が来てくださいとしつこく請われた。
ジェラルドとの約束で自分は奥方業に携わってはいけないと言われているが、亡くなった義両親の慰霊の為と言われれば行かないわけにもいかず、代行としてクリスタが参加することになった。

儀式は滞りなく終わり、屋敷に帰ろうとしていると何やら出口が騒々しい。
ルチルが無理矢理推し通ろうとする男に必死に抵抗し、手を上げられそうな所でクリスタが止めに入ると、男はフィリポ・ベルヴェルグと名乗った。ジェラルドの伯父らしい。
フィリポは甥の結婚を聞きつけ、クリスタに会いに来たのだそうで、是非ともお近づきになりたいのだと厭らしい目つきで見て来た。
彼は、ジェラルドの素顔を見たか?と煽ってきたが、クリスタは素顔を見せてもらえないのはそれなりの理由があるのだろうと毅然と答えた。
そこを丁度屋敷で話を聞き駆け付けたジェラルドも耳にし、無礼な伯父を追い払うのだった。

フィリポは先代ベルヴェルグ辺境伯の長男でありながらも素行の悪さから勘当されており、ジェラルドの父が後を継いだことが気に入らず、父が存命中はしょっちゅう金をせびりに来ていた。
金蔓の両親が亡くなると、葬式の最中に抜け出して屋敷の宝飾品や絵画を盗み出そうとしていた所をジェラルドに見つかり、以来出入り禁止になっていたそうだ。
今日は甥が留守にしているのを耳に挟み、新妻なら御しやすいかと思ったのだろう。
ジェラルドは伯父に毅然と言い返していたクリスタに益々惚れ直し、仮面を付けている理由を話し素顔を見せると、彼女を愛していると告げ、クリスタも同じ気持ちだと答えるのだった。

漸く両想いになった二人だけど、ファンタジー要素もあるせいか結構長いお話です

初夜をやり直した二人は蜜月期に入り、クリスタは領主の仕事も手伝うようになった。
フィリポもあれ以来姿を見せず、穏やかな日々を過ごしていたある日、当初ジェラルドは式はしないと言いはしたが、フェルミ子爵家の体裁もあるし婚礼式を挙げようと言ってくれた。
そんな折、子爵家のメイド頭から手紙が届いた。
何でもステファニアが今になって結婚にケチを付けゴネているらしく、まだ式を挙げていないのだそうだ。なのにミケーレが夫面して屋敷に入り込んで来たのだと言う。
手紙の内容やジェラルドが吹き込まれた話と言い、子爵家の乗っ取りに関して主導権を握っているのは、どうやらデボラではなくミケーレだとクリスタは気付くのでした。

そんなある日、先ぶれも無くデボラが訪ねて来た。
継母の話では具合が悪かった父が危篤らしく、死に目にクリスタと合わせてくれないとステファニアに継承権はやらないと言っているそうだ。
正直、母が存命中にデボラを愛人にした挙句ステファニアをもうけ、フェルミ家をめちゃくちゃにした原因である父に蟠りが無いわけではないが、死に際に自分に会いたがっているなら話は別だ。
留守にしているジェラルドに言伝を頼むとクリスタはフェルミ家へ向かうのだった。

だが、道中何故か馬車が止まり、クリスタは薬を嗅がされて昏倒。
目覚めるとフェルミ邸の屋根裏部屋だと判った。
しかも、両手を縛られている彼女の縄をほどこうとステファニアが奮闘していた。
異母妹は領主を継ぐ気などさらさら無く、ただ出来の良い異母姉から婚約者を横取りできただけで満足だった。クリスタは出て行く際にこんな自分を気遣ってもくれていたし、ミケーレはどうにも信用できない男だと判ったから、あいつらの鼻を明かすためにもクリスタを助けるのだと。

だが、そんな思いも空しく、ミケーレに早々にバレてステファニアも薬で眠らされてしまった。
驚くことにミケーレはデボラだけでなくフィリポとも手を組んでいたようで、クリスタを軟禁したのも狙いは宝石人のジェラルドだった。
どうやら先代ベルヴェルグ夫妻の墓を暴いたのはフィリポで、執事の棺に納められた彼の日記により甥が宝石人だと知ったらしい。それでクリスタに素顔を見たのか尋ねたわけだ。
彼らはジェラルドを生け捕りにして宝石を作るためだけの人形にするつもりのようだが、そんな彼は呼び出しに応じてこの場に来てしまっていた。
鉄の錠を彼に嵌め、ミケーレは勝利を確信したのだが、ジェラルドの秘めた力が発動し、屋敷中の金属たちが真の主であるクリスタを救うためミケーレ達に襲い掛かり彼らは一網打尽となった。
その騒ぎの中、父はクリスタこそが次の領主であると書き残して静かに事切れており、そんな父の最後に彼女は涙したのだった。

その後、ミケーレ達は逮捕となり、誘拐と恐喝罪でミケーレとフィリポは流刑の末に過酷な労役が課せられた。デボラは終生修道院送りになったが、途中脱走して事故に合い崖から落ちたと聞く。死体は見つからなかったがおそらく死亡したのだろうとのことだった。
ステファニアは妊娠したと嘘をついただけで計画に加担していないと判断されて罪を免れ、デボラの両親の元へ行くことになったと言う。
そりの合わない異母妹ではあったが、今までよりずっと気軽に話せるようになったと思う。
ステファニアには借りがあるから困った事があれば連絡してと告げると二人はいつか再会することを約束して別れたのだった。

この誘拐事件を機に、ジェラルドは素顔を晒すことを決意した。
下手に仮面をしているから興味を引くのであっていっそオープンにしようと言うのがクリスタとダンテの言い分で、よくよく思えばと当人も納得してのことだった。
案の定、ジェラルドは話題の人物になったが、宝石人の悲劇を誇張した噂話を広めたダンテの計略によって、それを耳にした国王夫妻が同情心を煽られ何とも好意的なのが良い追い風になりそうだ。

クリスタが正式にフェルミ子爵を継ぐことが決まったものの、彼女はもうベルヴェルグ辺境伯夫人の為、いずれジェラルドとの間に二人以上子供が出来て、それぞれの家を継げる年齢になるまで厳選した人物を領主代行として置くことになった。
そして、クリスタの父の喪が明けてから二人の婚礼式が執り行われたのだのだが、彼女が着けるジェラルドの亡き母の形見のティアラには彼の額から剥がれ落ちた件の宝石が輝いていたのだった。

本編はここで終わり。

特典のSSはベルヴェルグ家と懇意にしている侯爵夫妻のルビー婚の祝賀会に呼ばれた二人の帰りの馬車でのやりとりが描かれています。


7年近く前のお話のせいか、割と初期テンプレな貴族もののTL小説って印象ですね。
その中にファンタジー色も加味して、上手く内容を膨らませていたと思います
割と序盤からジェラルドがクリスタに惚れてたせいか、思いが通じ合うまでの間悶々としてる様が面白い。外見は凄くクールなのにw
悪人達の落とし所としてはこんなとこかなぁと。
最後の最後でデボラの生い立ちが明かされたけど、女優の夢破れて苦労した挙句に金の亡者になったっぽいって補足は特に要らなかった気も(^_^;)
死体は見つかってないから、案外しぶとく生きてたり。
異母妹は思ってたより悪い子じゃなかったんで、新しい地で幸せになってほしいですね。


評価:★★★★☆
設定といい、読み応えあるお話でした。 ​​ ​​​​





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最終更新日  2022.02.20 10:17:07
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