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2022.03.26
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カテゴリ: こはく文庫
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2021年4月刊
くるみ舎・こはく文庫
著者:上原緒弥さん

公爵令嬢のソフィアは21歳。結婚適齢はとうに過ぎているが、まだ結婚相手は見つかっていない。両親には申し訳ないけれど、もう諦めたほうが良いのだろうか。そんな思いを抱えながら第四王女・ヴィオラに侍女として仕えていた。そんなある日、ヴィオラに隣国の王子との縁談が持ち上がり、ソフィアにもヴィオラ本人から「一緒にきてくれる?」と誘いがくる。家は弟が継ぐ予定で、妹にも婚約者ができた。この国に残っても実家にソフィアの居場所はないだろう。それにもしかしたら、この国を出れば結婚相手が見つかるかもしれない。そんな打算的な考えもあり、ソフィアはヴィオラと共に隣国へ移り住む決意をする。しかし、そんなソフィアを引き止めるように、両親から手紙が届く。ソフィアを妻にもらいたいという申し出があったのだ。しかも相手はなんと、ソフィアが仕える第四王女・ヴィオラの兄である第二王子・ルーサー。願ってもない良縁ではあるけれど、ソフィアにとってルーサーは、何度か顔を合わせたことはあっても、個人的な会話などしたこともない相手。それなのに一体、なぜ……。
​    ​ ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

kindle unlimited会員向けの読み放題にて読了。
行き遅れ令嬢に結婚を申し込んだメガネ王子のお話。​

ここからネタバレと感想。


ウォルシア公爵家の長女であるソフィアは18歳の時に相手側の都合で婚約破棄されて以来、縁談と縁が無く今年で21歳になる。
貴族令嬢の結婚適齢期も終盤で、陰では行き遅れと噂されているのも耳にしているし、家族は気にするなと言ってくれているけれど申し訳なくて居た堪れない日々。
この家を継ぐ弟にも当然婚約者はいるし、3歳下の妹にも縁談が来ているらしい。
両親は娘のために好条件の相手を探してくれているものの、ここまで来たらある程度妥協すべきなのだろう。
とは言え、ソフィアも当初は行儀見習いを兼ねてだったが14の時から第3王女付きの侍女を勤め、今は第4王女ヴィオラに仕えていることもあり、独身を貫き生涯侍女でいるのも良いかもしれない。

そろそろ自分の人生の道行を決めるべきかと考えていたある日、ヴィクトリアが隣国の王子に嫁ぐことが決まった。
このグリフィス国の王家は家族仲が良く、政略結婚とは言え相手の性格や相性を考慮した上での縁談なので、おそらく嫁いでも王女は上手くやっていけるであろう。
それでも多少は不安なのか、ヴィクトリアは出来れば気心の知れたソフィアにこのままついてきて欲しいと言う。
それに違う地ならばあなたも良縁に恵まれるかもしれない、と続けた彼女はソフィアが行き遅れと陰口を叩かれ肩身の狭い思いをしているのを知っているのだ。
隣国とは言え、海を隔てた国なので一先ず考えてみてくれと言われたソフィアは、その夜父から妹の婚約が決まったと報せを受けていた。何とも寂しい気持ちにはなったがこれで漸く踏ん切りがついた。
父には王女の嫁ぎ先について行くと返信し、翌朝ヴィクトリアに同行する旨伝えた​のだった。

だが、数日後ソフィアの元に父から王女の付き添いを止める手紙が届いた​。何と彼女に縁談の申し込みが来たらしい。
困惑していると父が直接ソフィアに会いに来て、縁談の相手を告げられたのだが、事もあろうにこの国の第二王子ルーサーだと言う。
現国王は若くして王位を継いだので、ルーサーは王弟に当たり現在は外交の任に就いている。
どういう意図で行き遅れの自分を選んでくれたのかは知らないが、これを逃したら多分一生結婚できない気がした。生涯独身で侍女として勤めあげようかとも思ったけれど、やはり家のためにも嫁ぐのが親孝行であろう。
しかし、ありふれた名なため他の令嬢と人違いしてたりしないかと尋ねると、父もちゃんと本人に確認を取ったようだ。
取り敢えず間違いではないとホッとしたソフィアは結婚を承諾する旨、王子に伝えてほしいと父に告げた。

翌日、同行できないと詫びた彼女をヴィクトリアは責めなかった。しかも、どうやらこうなる予感がしていたらしい。
自分が先に付いてきて欲しいと約束を取り付けたのにと、ここにはいない兄・ルーサーに恨み言を言っていたが、ソフィアが義姉になるのは大歓迎だそうだ。
その後、ルーサーは外交任務で多忙の為、あまり会えなかったがヴィクトリアを通じて手紙のやり取りはしていた。漸く少し話す機会があり、その時に式の日取りが決まったと告げられ、ソフィアも王子妃になる実感が湧いた。二人の婚約も大々的に発表されるとソフィアに王族としての教育も始まり慌ただしい日々が続くとあっという間に式当日である。
婚約破談されて行き遅れの娘が上手いことやったものだと、口さがない貴族も少なくは無かったものの、気にするのはやめにした。
反対にルーサーの方が本人よりその手の輩にお怒りの様だった。

結婚後もルーサーはソフィアを大切にし、ヴィクトリアの輿入れが3ヶ月と決まって大忙しの様だったが必ず妻の待つ部屋へ帰って来る。
新妻をいつまでも一人にしておくなと妹に言われたと言う彼が、夕方に花束を携えて帰ってきた時には驚いたものだけど、やはり寂しくはあったので嬉しい。
それからというもの、ルーサーは日中会えない時には花や菓子などを部屋に届けてくれて、どんなに遅くとも部屋に戻ってソフィアを抱きしめて眠っていた。
浮いた噂一つ無かった真面目な王子が結婚をせっつかれでもして年回りのいい自分を選んだのではとも思っていたこともあったものの、今のソフィアは彼が好きなのだ。切欠はどうあれ、自分は充分幸せだと思うのだった。

嫁いでひと月半ほどたった頃、国王に呼び止められ少し世話話をした。
弟はちゃんと妻を大切にしているか?と少し心配していたそうだ。
ソフィアは良くしてもらっているし、ルーサーのことが好きだからち答えると王は安心したようだったが、そこをルーサーに見つかりあらぬ疑いを持たれてしまった。
嫉妬心から手酷くルーサーに抱かれたソフィアは熱を出して寝込み、そこから二人の関係はぎくしゃくしてしまう。
おかげで王子夫妻の不仲説が出る始末。元々行き遅れと揶揄されていたソフィアが王子妃になったことは良く思われていなかったのだ。それ見たことかと彼女を批判し始めた。
嫁いだ時に悪口などもう気にしないと思い始めていたソフィアも、ルーサーに距離を置かれてダメージを負ったせいで殊の外堪えてまいっている。

後日、そんな二人の仲を心配した王によく話し合えと言われ、漸くルーサーは何故あの時激昂したのか理由を話し始めた。
どうやら彼はソフィアが本当に好きなのは兄の方だと思ったらしい。
思えば自分は王家の権力を使って無理矢理結婚したような男である。しかも嫉妬して無体を働き妻を寝込ませてしまった。離縁を申し出られたどうしようと怖くて距離を置いていたのだと言う。
何とも気を回し過ぎた思考だけれど、頭が良いだけに考えすぎてしまったのかもしれない。
ソフィアはあの時、国王には忙しくしている弟はちゃんとソフィアを大事にしてくれているかと聞かれたこと、ルーサーが好きだから心配いらないと答えたのだと告げた。
結局お互い両想いだったと判り、二人はやり直すことを決めたのだった。

6年ほど前、ルーサーは妹の侍女に一目惚れをした。
その頃の彼は地味で日がな一日読書で過ごすような引き籠り気味の地味な少年であった。
兄にそれとなく彼女を将来妃に迎えたいのだと相談したら、歳周りも良いし公爵家の娘なら反対されないだろうと言われ、彼女に相応しい男になるため努力した。
父に認められて外交の任を任されこれで結婚を申し込めると思っていたら、一足先に彼女の婚約が決まったと聞き、奈落の底へ突き落されたのである。
だが、3ヶ月もしないうちに幸か不幸か相手側の都合で彼女の婚約は破談になり胸を撫で下ろしたのだが、その頃から急激に忙しくなり婚約を申し入れる状況ではなくなってしまった。
そこで、今度こそ横からかっ攫われないよう、ルーサーは秘密裏にソフィアの縁談を潰して回わっていた。だが、ヴィクトリアが嫁ぎ先に彼女を連れて行くとと言う。
部下から連絡を受けて慌てて滞在先から公爵家へ結婚の打診を入れたのだが、ギリギリで引き留められて本当に良かった。

その後、体調を崩したソフィアは診察の結果妊娠が発覚。
ルーサーは更なる幸せを嚙み締めたのだった。


ちょっとタイトル詐欺っぽいお話でしたね。
不器用どころか結構な策士じゃないですか、このヒーロー。
しかも、ヒロインが行き遅れと言われるようになったのってヒーローのせいですよね、絶対に。
悪口言われ損な気がして気の毒(^_^;)
TL小説あるあるなれど、仮にも公爵令嬢に向かってそんな悪口を聞こえよがしに言うとか、身の程知らずの貴族が多い様に思う。
王子妃になってからも言ってるけど普通に不敬罪じゃないのだろうか。
それとヒロインが思い悩んでた割には第一章で結婚決まって式まで早かったし、新婚生活が主な舞台になってるのであまり行き遅れ感は無かったです。

評価:★★★☆
メガネ王子は珍しくて良いけど・・・。 ​​





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最終更新日  2022.03.27 03:02:15
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