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2022.08.17
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カテゴリ: こはく文庫

2019年10月刊
こはく文庫
著者:華藤りえさん
アメリカ帰りのイケメン社長・律己の秘書として働いている美桜は、密かに彼に恋をしている。「秘書という立場で彼を支えることができれば、それで幸せ」そうは思うものの、彼の優しさに触れては胸を高鳴らせ、恋人の気配を感じては寂しさに沈む日々を送っていた。そんなある日、美桜の隣の部屋に美しいオネェが引っ越してくる。ひょんな事から言葉を交わしてみると、なんと彼は高校時代の同級生、千樫だった。美桜と共に手芸部に所属していた千樫は、今や世界中で活躍するスタイリスト・ヘアアーティストとして成功していた。今まで秘書という立場(というより、“律己の秘書”という立場に嫉妬する女性社員からのやっかみ)を気にするあまり、必要以上に地味な身なりに徹していた美桜だったが、そんな美桜を見かねた千樫に、魔法のように美しく変身させられていく。しかし、そんな美桜の変化に対し、律己の反応はイマイチで……。


登場人物
 象山美桜=社長秘書を務める地味女。隣室に越して来た高校時代の同級生・チカ
      の手によって美女に変身する。
 秋埜律己=アパレルブランドの敏腕社長。ハンサムで女性人気が高いが、長 らく
      美桜に片思いしていた。

  轟千樫=美桜の友人。引く手あまたのメイクアップアーティストで、色々諦め
      ていた美桜に発破をかけ、その腕前で彼女を美しく変身させる。
   由亜=律己の会社の契約モデル。
      律己の妻の座を狙っており、美桜を敵視する。

シンプルなシンデレラストーリーです。
登場人物たちがそれぞれの役柄を担ってるのが良い。

美桜は秘書歴10年の地味女。
彼女の上司である律己はアパレルブランドの社長なだけあって、お洒落で雰囲気も華やかな人だ。故に女性にもとても人気がある。外見だけでなく、真面目だけが取り柄の美桜にも何かと気遣ってくれて、海外出張の度にブランド物の高価なお土産を欠かさない。
密かに想いを寄せている人からの贈り物。貰って嬉しくないはずがない。一度、ストールだけでもとお土産の中から身に着けて出社したら、女性社員達からは陰口の嵐。終いには面と向かって叱責されてからは、やはり地味な自分には似合わないのだと思い知らされた。
以降、せっかくのお土産物は全部箪笥の肥やしとなっている。
そもそも、律己の様な人が美桜をそんな目で見ているわけがない。そう思い込んでいた彼女は、律己からの好意に全く気付いていなかった。
彼にしてみれば、鈍い彼女への猛アプローチだったのだが・・・。
以前、一度冗談めかして結婚しようか?と告げたら全く相手にされず、随分と音込んだものだ。諦めきれずにせっせとプレゼント攻撃をしても、ストール以外一度も身に着けて来てくれない。

幸いにも、せっかく美人なのに地味な髪形と服装で固めている美桜は28にもなって男っ気がまるでない。おかげで焦らずいられる。
だが最近、契約モデルの由亜の自分への擦り寄りが鬱陶しい。世話になっている広告会社の重役からの頼みで起用したが、由亜は我儘な性格で仕事でのトラブルも多い。
しかも年齢もアラサーでモデルとしては崖っぷちだ。20代のうちにセレブ婚に持ち込みたいのが明け透けで流石に萎える。
律己も代議士の娘でもある彼女の機嫌を損ねないよう食事程度には付き合っていたが、由亜はよりにもよって美桜を敵視しているのがいただけない。今日も散々嫌味を言った挙句、勝手に彼女を追い返してしまった。
この何様な態度もいい加減許しがたくなってきた。契約も更新する気は無いので、ごねられた時用の策を煮詰めておかねば。

その頃、美桜は偶然にも隣室に越して来た、高校時代の同級生で手芸部の友人・轟千樫と久しぶりの再会を果たしていた。随分と面変わりして金髪に染めていた彼は、見事な女言葉のオネェになっていてかなり驚いたが、アメリカで修行してメイクアップアーティストを生業にしているとのこと。
成程、それでその派手さぶり。元々男性が恋愛対象だったようで、今の恋人も男性だと言う。
再会の祝いにと飲みに誘われ、チカのこれまでを聞き、美桜もアレコレと話して盛り上がった。
ついつい恋バナというか片思いしてることも話してしまったら、当時から恋愛小説好きの彼に火をつけてしまったようで、恋の成就に力を貸すと鼻息荒く言い切った。
どうも、恋をしてる割に地味な装いだし、自己評価の低く卑屈な美桜が気に入らないらしい。
自分なんかが着飾ったって、とは言うが彼女から聞いたストールの件も女子社員達の悪口はどう考えたってただのやっかみだ。そんなくだらないことに萎縮しているのは勿体ないではないか。
せっかく元が良いのにと、彼女の部屋にあった例の片思い相手からの贈り物を見たらピンときた。これは向こうも美桜に気があると。悔しいけれどこの社長はセンスが良い。
新しく服や靴を買う必要はなさそうだと、チカは先ず美桜に派手過ぎず、彼女本来の美しさを際立たせるためのメイク法や肌の改善。重たい髪色をどうすするか思案し・・・。

チカと美桜の努力の賜物で、美しく変身した彼女に、男性社員達は色めき立ち、律己も焦りだします。特に律己は最近美桜の口から出る「チカちゃん」なる人物が気になって仕方ない。
食事に誘っても先約があると断られ、ヤケ酒をしに入ったダイニングバーで同じく飲みに来ていたらしい美桜に遭遇。噂のチカちゃんが男性と知り、嫉妬に駆られるも、チカの一芝居により、二人はお互い両想いだったことを知り、恋人関係に。
おかげで、付き合いも順調。二ヶ月ほど経つと、関係を隠そうともしない律己のせいで今では美人秘書になった美桜と彼は社内でも公認カップル。
なのに、未だ律己を諦めていない由亜はSNSにて彼との関係をほのめかした投稿をしたりと、律己を怒らせていました。
そこで、彼はメイクの仕事で芸能界にも顔が広いチカと手を組み、由亜との縁切りを企てます。
船上での新作発表会にて、由亜が騒動を起こすも、律己の下準備もあって結局自分を追い詰めただけで終了。親も庇いきれないほどのペナルティを課せられることに。
この騒動の裏で、サプライズのプロポーズがあったり。チカがなぜ美桜にこれ程肩入れしたのか、この辺の事情は興味がありましたら読んでみてください。

このお話を呼んで改めて、他人にも優しくしておくものだなと痛感。
ぶっちゃけ、チカと会わなかったら両片思いのまま、お互い独身で終わってそうな雰囲気だったもんね。

評価:★★★★★
性格の悪いあのモデルが結構なザマァされててスッキリ。
億単位になりそうな賠償金をどうやって払うのやら。





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最終更新日  2022.08.18 10:34:23
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