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2022.08.18
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カテゴリ: こはく文庫

2020年8月刊
こはく文庫
著者:深森ゆうかさん
ユリアナにはジンクスがある。舞踏会でも茶会でも、ユリアナと一緒にいる令嬢は必ず恋愛が成就する。ユリアナについたあだ名は「引き立て役令嬢」。噂を聞きつけた令嬢たちからは同伴の依頼が絶えないのだが、当のユリアナ自身は結婚適齢期であるにもかかわらず、なかなか良縁に恵まない。そんなある日、ユリアナは公爵令嬢のラモーナからも仮面舞踏会での「引き立て役」を頼まれる。ラモーナには婚約者がいるというのに、王女キャスリンからも協力してほしいと言われて、ユリアナは承諾。そして当日、隣国の王太子がお忍びで出席しているという。ラモーナが射止めたい相手とは、王太子だったのだ! そして男装したキャスリンが二人の青年をユリアナとラモーナに引き合わせる。首尾よく王太子らしい青年とダンスをはじめたラモーナ。そしていつもはそのままお役御免となるユリアナも、キャスリンに背中を押され、もう一人の青年とワルツを踊りはじめるのだった……。


ユリアナ=ベール侯爵令嬢。ユリアナと同伴すると必ず結婚相手が見つかると言
      うジンクスがあり、地味な性格と容姿も相俟って「引き立て役令嬢」
      と呼ばれている。
 クラウス=隣国レイアールの王太子。美青年だが華やかさに欠けるため、仮面舞
      踏会で出会ったユリアナと意気投合する。キャスリンの提案で、侍従
      のロルフと入れ替わっていた。
キャスリン=王女。親戚のラモーナの言動を諫めるための作戦を立て、クラウ ス達
      に協力を頼んだ。

 ラモーナ=クローク公爵令嬢。許嫁がいながら、クラウスを射止め て王太子妃に
      なりたいと、ユリアナを引き立て役として誘う。

  ロルフ=クラウスの侍従。華やかな容姿で女性人気が高く、ラモーナ達の前で
      はクラウス役を演じていた。
ランドルフ=ラモーナの許嫁。


タイトル通りの内容ですが、オチに少々ビックリ。

ユリアナは多少地味ではあったものの、決して不細工ではない。なのに何故か引き立て役にされてしまう損な役回りの少女だった。しかも、彼女と一緒に夜会や舞踏会に行くと必ず結婚相手が見つかると言うジンクスまである。今のところ成功率は100%だ。
自分にそのような効力があるとは思っていないが、一人でも多く結婚が決まるのはいい事ではないか。建前ではそう思いつつ、本音としてはやはりやるせない。

そんなある日、ユリアナの元に届いたのは王家の親戚であるクローク公爵令嬢・ラモーナからのお茶会の招待状。正直、お近づきになりたくない類の令嬢だったので接点がまるで無い。なのに何故招待状を寄越したのか?ふと見ると、メモが挟まれており「相談したきことがあり云々」と書かれている。
何だか嫌な予感がしたけれど家格的に欠席もできず、出席の返事を出した。

お茶会当日、案内役に名乗るとラモーナのいるガゼボへ案内された。そこには何と王女のキャスリンまでいる。親戚だから仲が良いとは聞いていたが、ラモーナは一体何をユリアナに相談するつもりなのやら。
最初は3人共当たり障りのない話題に徹していたが、流石に焦れて来たのかラモーナが本題に入った。相談事は案の定、ユリアナにある舞踏会の同伴を頼みたいとのこと。
でも、ラモーナには正式に婚約はまだでも許嫁の公爵子息ランドルフがいるはずだ。自分に同伴を頼まずともお相手がいるのに。不振に思っていると、どうやら数日後に開催される仮面舞踏会に隣国の王太子がお忍びで参加するらしい。ラモーナは王太子妃になりたいのだと悪びれもせず言い切った。唖然としつつも、キャスリンがうっかり王太子の来訪を喋ってしまったようで、すっかりその気になったラモーナに手を焼いてるようだった。一先ず、彼女の言うことを聞いてやってくれと王女直々に頼まれれば断れるはずもない。ユリアナはラモーナの同伴を引き受けたのだった。

いくらジンクスがあったとて、相手は王太子。早々ラモーナの希望通りには事は運ぶはずがない。キャスリンもそう思っているから親戚の我儘にも目を瞑ったのだろう。
だが、予想外にも紹介されたクラウス王太子とラモーナは良い雰囲気。これが、ランドルフの耳に入ったら不味いのでは。一応、何が起こってもベール家に咎が行かないようキャスリンにも約束を取り付けてはいるが、一目惚れ同士っぽい二人の様子に嫌な予感しかない。
しかも、もう用はないとばかりに王太子の侍従・ロルフとその場を離れたユリアナは、お互い地味キャラ扱いされていることを知り意気投合。
確かに華やかさはないものの、ロルフはよく見るとかなりの美青年だった。そんな人と二人きり、そして思ったよりも良い雰囲気にドキドキしていると彼も同じ気持ちだったようで、この国に滞在中案内役を引き受けてくれないかと頼まれます。
王太子の父である国王はもうかなりの高齢で、近年中に息子に譲位するつもりのようで、おそらくこのお忍びの訪問が最後の自由時間になる。せめて若者同士楽しく過ごしたいとキャスリン達を含めユリアナとも仲良くしたいのだと言う。そういうことならばと快く引き受けた彼女は、5人でかつてないほど楽しく過ごした。でも、あと一カ月もすれば彼らは帰国してしまう。
ロルフに好意を抱いていた彼女に、クラウスが提案したのはキャスリン所有の別荘で過ごそうと言うもの。
だが、若い男女が一つ屋根の下で過ごすとなると、キャスリンが気にしていたのはラモーナとクラウスの関係。二人が一線を越えてしまったら相当に拙い。
ユリアナとロルフ、キャスリンの3人で目を光らせていたが、ある日キャスリンが王宮の用事で至急戻らねばならず、留守の間、二人にくれぐれも頼むと言い置いて帰って行った。
当然、一番口煩い王女の目が無くったことでクラウスたちは人目を憚らなくなり・・・。

ラモーナは目下のユリアナやロルフの注意もどこ吹く風。
ロルフも王太子を諫めているようだが、それよりも帰国が近いこともあり、彼から求婚されたユリアナ。それに伴い、話したいことがあるという彼の様子がどこか切羽詰まっている。
すると漏れ聞こえて来たのはどう聞いても男女の情事の声。クラウスとラモーナが宜しくやっているではないか。これは本当に拙い状況だ。ラモーナは女性の上に許嫁がいるからバレたら事だ。
しかも、クラウスに関しても納得が行かない。噂では誠実で聡明な人と聞いている。なのに、許嫁のいる女性に手を出すなんて。プリプリと怒っていると、ロルフは何とも言えない神妙な顔で、別荘に戻ると怒られるのを承知で、これがある遊びも兼ねたドッキリのようなものだったとユリアナに白状します。
キャスリンはラモーナの奔放さと身の程知らずぶりに少々腹を立て、クラウスの来訪を敢えてバラし、ラモーナをその気にさせた。そして、友人関係だったクラウスたちに入れ替わりを頼み、キリの良い所で彼女が熱を上げてるのは侍従だよ、と種明かしする予定だったらしい。
つまり、今クラウスと名乗っているのが侍従のロルフ。ユリアナにの目の前にいるのがクラウス王太子というわけだ。
自分は王太子に求婚されたのか、とユリアナはパニック。騙されていたのも腹が立ったが、それよりも未来の王妃なんて自分には荷が重い。
そんな彼女を優しく諭すクラウス。結局、決心がつき彼の求婚を受け入れたユリアナでしたが、キャスリンが別荘に戻った日、ラモーナにも種明かしすると、彼女は激怒。しかしロルフにいいように調教(笑)されていたことにより事なきを得ます。

一年後、クラウスとユリアナは結婚。ラモーナはロルフと結婚してユリアナ付きの侍女に。
キャスリンはラモーナの元許嫁のランドルフと婚約しており、実は一連の顛末はランドルフとラモーナを破談にさせるために、キャスリンが仕組んだものだったと言うオチ。

皆が想い人と添い遂げたこともあり、誰も損することなく収まったものの、王女様が一番の黒幕でビックリ。正直、主役CPが一番オーソドックスでありふれた設定だった気が。

評価:★★★★★





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最終更新日  2022.08.18 15:53:23
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