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2024.04.22
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カテゴリ: 蜜猫


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2024年3月刊
密猫F文庫
著者:ちろりんさん


伯爵令嬢アガサは突然、憧れの美形騎士ローガンにプロポーズをされる。聞けば彼は竜の呪いにより魔力が暴走してしまう状態で魔力吸引体質のアガサに性交渉で力を吸い取ってもらうしかないらしい。「君を大切にし、夫としての務めをまっとうする」彼を救う為の契約結婚のはずが彼はアガサを愛すると誓い甘い接触を繰り返し、戸惑いつつも蕩けるような日々を過ごす。そんなある日、魔獣討伐途中の彼の魔力が暴走してしまいー!?

​     ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
   アガサ=家計を助けるために魔法省で働く伯爵令嬢。
  ローガン=公爵家嫡男。国王・ヨゼフの従兄弟で王国騎士団長を務める。
   ヨゼフ=ブリングシェアー王国国王。
バートランド=王国魔導士団長。ローガンとヨゼフの友人。
 ダスティン=魔法警邏隊の局長。


当主が投資に失敗した挙句、多額の借金を背負ってしまったシューリス伯爵家。屋敷の売却で何とか完済したものの、借金を作った本人は責任も取らずに心労による療養のためと称して領地に籠ってしまった。大好きだった父の情けない対応には当時14歳だったアガサは心底幻滅したものだ。
王都に残った母と弟のため、支援を見込んでアガサは結婚を急いだが、伯爵家の没落ぶりは社交界に知れ渡っており、馬鹿にされるばかり。
中には愛人としてなら面倒見てやると言ってくる下品な輩もいて、断った際に起きたトラブルもあって、暫くは結婚は諦めることにした。
その後、何とか職探しをして数年前から勤め始めたのがこの魔法省だ。
アガサの仕事は所謂苦情受付のようなもので、民たちからの相談を内容によってランク付けし、騎士団や魔法警邏隊に仕事を振り分けている。

ある日、国王・ヨゼフが魔法省を訪れ、アガサにある頼みごとをしてきた。
彼女に王の従兄弟で騎士団長のローガンと結婚して欲しいと言うのだ。
その場には当のローガンもいて、彼はアガサの前に跪くといきなりのプロポーズ。さすがに騎士団にはしょっちゅう依頼で世話になっているから彼のことも見知っているけれど、求婚されるほどの付き合いではない。一体どういうこと????
ヨゼフの説明によれば、数日前魔法省から依頼された暴れる竜の討伐に向かったローガンは、死にかけの竜に噛まれ呪いに掛けられてしまったのだそうだ。
以来、彼の身体に竜の魔力が宿り、定期的に発散しないとローガンは魔力の影響で暴走した挙句死に至ると言う。自分が回したあの依頼でまさかそんなことになっていようとは。
思わず心を痛めたが、そこから何で結婚なんてことに?

同席していた魔導士団長バートランドによれば、ローガンを救うには彼の魔力を吸収できる者が必要でそれがアガサなのだと。
この国には魔法を使える者が少なくないが、アガサにはとんとその才能は無い。
しかし、昨日行われた視察にてバートランドが職員全員に握手をして、潜在能力の有無を探った結果、アガサがその該当者だと判明。
魔法というよりは体質なので本人が気づかなかったのも仕方ない。だが、ローガンのためには喉から手が出る程欲しい能力だった。魔力を吸収するなんて稀有な体質だとヨゼフたちに褒め祖やされたものの、その方法は手を握ったり、キスなど密な接触が必須条件。そして一番効率が良いのは性交渉なんだと真顔で言われ、結婚を迫られた意味も理解した。
そりゃ、伯爵家の娘に治療と称して性交渉をせがむとなれば大問題だ。
でも、公爵家の嫡男であるローガンはこんな没落令嬢と結婚なんて本当に良いのだろうかと心配にもなったが、今回の場合は国王の肝入りの縁談と言っても差し支えないものだと聞いて安心した。
当のローガンも結婚するからにはあなたを大事にするし、愛情も育んで行きたいとはいうけれど、周りには事情は伏せるとは言えこれは言うなれば契約結婚みたいなものだろう。
魔力を吸収し切ってしまえば役目は終わり。その時は潔く離婚にも応じなければ。
余り深入りしない様心に留め、アガサはこの結婚を承諾したのだった。

しかし、ローガンは翌日からアガサと親睦を深めるためと称し、魔法省に足繁く通い始めた。おかげで彼に憧れていた女性達からは妬まれたが、2ヶ月後の結婚を機に魔法省を退職するのでそれまでの我慢だ。何より、横柄な態度でアガサを見下す警邏隊局長・ダスティンとも顔を合わせずに済む。実はこのダスティンこそ、アガサを愛人にしてやると宣った侯爵子息だった。
今日もウザイ絡み方をされたので、結婚して退職すると言ってやったら絶句してたっけ。
それから数日が経ち、予想よりも早くに魔力暴走が起こりかけ、その場は何とかキスで収まったものの、念のためと結婚が早まり、早々に公爵邸に移り住むことになってしまった。
シューリス家にはローガンが支援を約束してくれたので、アガサが働かずとも家族は暮らしていける。娘の結婚ということで領地から父もやって来たが、これからは公爵家から財務管理の者をつけるので馬鹿な投資はさせないとローガンから釘を刺されていた。
支援と言い、伯爵家の管理など、報酬代わりと彼は言うけれど感謝してもしきれない。

無事、式を終え初夜の役目も果たした所、やはり性交渉が一番吸収できているようで、ローガンも調子が良さそうだった。
以降、感謝の現れなのかプレイボーイのヨゼフとバートランドからの入れ知恵か、毎日贈り物を寄越して来るのには参った。お菓子や花束はまぁ嬉しい。でもさすがに屋敷が買えそうなほどのネックレスは貰えないと固辞。父に釘を刺してくれた時は格好良かったのに、こうも自分のために湯水のように金を使う彼を見ると悲しくなり、つい厳しく叱ってしまった。
おかげで数日間はギクシャクしたけれど、彼からの謝罪で仲直りし、お手製だと言うアミュレットを貰った時は素直に喜んだ。
竜の魔力も大分吸えたと思うが、遠征により2週間ほど離れた時はやはり発散できずに暴走しかけるというトラブルも。その際、アガサには結界も攻撃魔法の類も吸収できることが判り、バートランド発案のローガンの解呪作戦が決行されることになった。
それは、アガサが一度に限界までローガンの魔力を吸収し切ってしまうというもので・・・。


竜や呪い、魔法などファンタジー色の強いお話でした。
ローガンは自分を救ってくれる体質の没落令嬢・アガサに感謝しつつ、彼女を知るごとに惹かれていきます。一方、アガサはこの結婚は国王から命じられた任務みたいなものと思っていて、問題が解決すればお役御免と思い、深入りはしない様にしていました。
しかし、ローガンの溺愛ぶりに戸惑いつつも結局は絆されてラブラブ夫婦に。
そんな中、またしてもダスティンにうざ絡みされてローガンが激怒。
こいつホントに性格がねじ曲がってる上にドクズでした。最後にもやらかして相応の罰を受けていたので彼女への無礼のことも有耶無耶にされなくて良かった。
ローガンを救う作戦は成功し、アガサは魔力吸収の力を失うという結果となります。が、彼の体内にあった魔力も無くなったのでもう必要のないものでした。
後に竜の真実や、新たに生まれた卵を巡って悶着もありつつ、大団円で本編は〆
前述の通り、かなりファンタジー色が濃いですが、余計な恋のライバルとか現れないだけモヤモヤ度は少な目。お話も面白いのでサクサクと読めるのは良いですね。
(イラっと来るのはダスティンのとこだけ)


評価:★★★★★






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最終更新日  2024.04.22 09:46:07
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