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平和問題、歴史認識、環境問題など様々な社会問題、フォルクローレ音楽、登山、鳥の写真など載せています。2008年8月2日開設
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2024.06.21
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テーマ: 政治について
カテゴリ: 政治
国民・玉木氏、枝野氏の「蓮舫さんを勝たせよう」に事前運動指摘「要件満たす」 都知事選
国民民主党の玉木雄一郎代表は11日の記者会見で、立憲民主党の枝野幸男前代表が東京都知事選に出馬表明した蓮舫参院議員について「蓮舫さんを勝たせよう」と演説したことなどについて、公職選挙法が禁じている告示前の選挙運動「事前運動」に該当するとの見方を示した。
「特定の選挙に対して、特定の候補者に、具体的な投票を呼びかけるという3要件がそろうとアウトだ。いわゆる3要件は満たしていると思う」と語った。~
枝野氏らの発言は一部の民放が放送しており、玉木氏は「多くの人に報道されることで3要件を満たす形で伝わることも大きい。一般の有権者に対して、無差別に3要件を満たす形で訴えることは、どう考えても法律に抵触すると思う」と指摘した。
玉木氏は、「ルールなのでしっかり守らないといけない」と述べた上で、「まずは陣営として、力が入り過ぎて言葉が過ぎたのであれば、素直に謝ることが必要だと思う」とも語った。

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なにやらごく一部で「蓮舫は事前運動をしている!!」と吹き上がっている人たちがいて、その尻馬に、国民民主党の玉木や維新の面々が乗っかって、一緒になって「違反だ」「謝れ」などと叫んでいるわけですが・・・・・。
言っている張本人が、過去の選挙で公示前にバンバン事前運動している動画が、いっぱい見つかっています。

国民民主党玉木
2021年衆院選で解散当日(もちろん告示前)の街頭演説「東京で皆さんが比例区『国民民主党』と書いていただくことで当選が近づきます」
など。

他人に向かって「ルールなのでしっかり守らないといけない」「素直に謝ることが必要だ」というなら、まずはご自身からそうなさる必要があるんじゃないですかね?
維新の音喜多議員やら吉村知事、橋下氏などについても、まったく同様に、蓮舫氏の事前運動がどうこうと言っている本人が、過去の選挙で事前運動をやりまくっている動画がいっぱいあります。

なるほど、確かに、公職選挙法において告示前の選挙運動(事前運動)は禁止されています。
しかし一方で、政治運動は禁止されていません。じゃあ一体選挙運動と政治運動の違いは何かと言えば、確かに玉木が言うように演説内容に「特定の選挙に対して、特定の候補者に、具体的な投票を呼びかけるという3要件」がそろっているのが選挙運動である、と、法解釈上は定義されています(公職選挙法にはそんなことは書いていませんけど)。

しかし、冷静に考えてみれば、これは相当にあやふやな話であると言うしかありません。例えば、買収は公示後だろうが公示前だろうが違法です。表面化すれば逮捕、当選無効は免れません。しかし、それと比べて、「政治運動は自由」だが「選挙運動だけは告示前は禁止」というのは、あえて言えばある種の言葉遊びでしかないと言わざるを得ません。
だから形骸化しており、誰も守っていないわけです。維新の政治家や玉木などが守っていないのも、当然であり、そのこと自体を批判するつもりはありません。あくまでも、自分も同じことをやっておきながらそれを棚に上げて他人だけを批判している、という行動が批判の対象であるだけで。
あえて類似の例を挙げるなら、車の運転におけるスピード違反でしょうね。通常15km/hオーバーまでのスピード違反は違反を取られません。定義上は法定速度を1km/hでも上回れば違反ですが、実際にはそれで切符を切られることはないし、「違反だ」と非難される謂れもないと思います。ちなみに、私は一時停止違反で6000円の青い切符を購入させられた(笑)ことはありますが、スピード違反を取られたことはまだありません。でも、乗ってる原付二種の最高速度を試したくて、メーター読みで95km/hをかろうじて超えるところまで速度を出してみたことはあります。

それは余談ですが、このレベルの「事前運動」で立件されたら、大半の政治家が立件されてしまうので(公職選挙法事前運動の時効は3年たと思われるので、前記の国民民主党の「事前運動」はすべてまだ時効にはなっていません)、いちいち気にする必要はない、ということです。

本音を言えば、そもそもこういう言葉遊び的な選挙運動の定義自体がバカバカしいものです。他の例で言えば、選挙期間前に氏名を書いたタスキをかけると事前運動で、「本人」というタスキなら許されるとか、「馬鹿じゃねーの?」という以上の感想はありません。買収や贈収賄、不透明な政治資金と違って、そんなことを規制することで得られるメリットは一体何なのか、私には理解ができません。多くの人が、そして警察もそう考えているから、このレベルの「事前運動」が取り締まられることはないわけです。

というわけで、基本的に全部バカバカしいと思うところではありますが、それでも法は法であり、判例は判例なので、取り締まられるか否かの分岐点は、「投票してください」という「そのものズバリ」の言葉が入っているかどうか、というところに尽きるでしょう。
そういう意味では、限りなく黒に近い灰色は、玉木の(厳密には、言葉を発しているのは本人ではなく司会者ですが)「東京で皆さんが比例区『国民民主党』と書いていただくことで当選が近づきます」であり(前述のとおり、それを取り締まるべきだとは私は思わないのですが)、それに比べれば他のすべては、はるかに薄い灰色です。そういう意味でも玉木は他人の批判などしている場合ではないと思うのですがね。

ちなみに、近年この事前運動で政治責任を問われ、有罪になった実例が、維新の前川清成議員(辞職)です。

前川清成前衆院議員 公職選挙法違反で有罪確定へ
おととしの衆議院選挙で、公示前に投票を呼びかけたとして公職選挙法違反の罪に問われた前川清成前衆議院議員の裁判で、最高裁判所は、無罪を主張する前議員側の上告を退ける判決を言い渡し、有罪が確定することになりました。
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ほら、やっぱり事前運動は取り締まりの対象だ、と吹き上がる前に、では一体前川元議員はどんな文書で違反を問われたのかを知るべきでしょう。
ちょっと検索したところ、その内容はこのようなものだったそうです。

維新・前川議員は公選法違反か否か。元検事が解説する「2つの争点」
~前川氏は公示前の昨年10月14日、奈良市内で「選挙区は『前川きよしげ』、比例区は『維新』とお書き下さい。」などと記載したはがきや「例 前川さんへぜひ一票をお願いします。」などと書いた文書の入った封書を35カ所に送ったとして、起訴されたものだ。
奈良県警は支援者以外の不特定多数に郵送されているとし、宛名書きを名目に投票を呼びかける選挙運動と判断して今年1月、前川氏を公選法違反で書類送検、奈良地検が起訴したものだが、前川氏側は、母校の関西大学の卒業生に、選挙の準備行為としての選挙はがき作成を依頼したもので、送付先に投票を求めてはいないなどと主張している。~

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個人的には、内容としては前述のとおり、告示前だから違法というのはある種言葉遊びとは思いますが、「選挙区は『前川きよしげ』、比例区は『維新』とお書き下さい。」が、他の様々な「事前運動」と比べても一線を踏み越えてしまっていると判断されるのは、現行の法制度の下では仕方がないところです。
ただし、それより問題なのは、これが郵送だったことです。前川氏の選挙違反は、単に事前運動というだけではなく、「選挙はがき」ではないものを使ってこの内容を郵送したことも含まれています。というか、そちらの方が重視されていたかもしれません。

これと比較しても、前述の国民民主党の演説は、結構きわどい・・・・・けれども、まあ「お書きください」と「書いていただくことで当選に近づきます」には差がある、ということにしておきましょう。

もちろん、共産党が配布したという事前運動ビラは、「挑戦」「応援します」しか書かれておらず、「真っ白」とまでは私も言いませんけど、グレーゾーンの中でもかなり薄いものであり、問題視したり違法性を問われる余地があるような内容ではないことは歴然としています。





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最終更新日  2024.06.21 19:00:14
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