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2017.01.26
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カテゴリ: 対中・対韓関係
【野口裕之の軍事情勢】 「日本と14年間戦って勝った」という中国の弱味 「逃げ回って正解」と公言した毛沢東が邪魔?
~抗日戦争の「8年説」は盧溝橋事件の1937年を、「14年説」は柳条湖事件の1931年を始まりにする。しかし、満州事変以降、支那事変が大東亜戦争に拡大する中、精強な大日本帝國陸海軍と戦ったのは専ら国民党軍だった。
共産党軍の役どころは、国民党軍の矛先を帝國陸海軍に向けること。この陰謀の悪臭がプンプンする「汚れたフンドシ戦略」を練ったのは、初代国家主席・毛沢東(1893~1976年)だった。毛沢東の発言録や戦略論は既に世界中に出回っており、中国共産党お得意の粉飾・ねつ造は本来なら不可能。現代の中国共産党が「抗日戦勝利」を主張する度に、毛があの世よりさまよい出て、真実を公表してしまう。
ロクに戦っていないのに「日本に勝った」と、国内外に言いふらしてもいるが、まさか「相撲」なので「不戦勝がある」などと開き直りもできまい。~

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例によって産経新聞の記事です。記事は無意味に長ったらしいので、ごく簡単に要約すると、日本軍に対して正々堂々と戦ったのは国民党軍だけで、共産党軍は逃げ回っていただけだろう、ということです。
この記者は、これで「軍事が専門」って言うんだから、まあ笑っちゃいます。軍事のことなんか何も知らずにネトウヨに媚を売ることしか能がなくても、産経では「軍事が専門」なんて言えちゃうということです。

毛沢東には数々の失敗も間違いもありました。文革なんてのはその最たるものです。しかし、「逃げ回って正解」という発言は(それが本当に当人の発言なら)、極めて正しい認識であり、だからこそ、紅軍は最終的には日本軍も国府軍(国民党軍)にも勝ったのです。
いや、国府軍だって、別にいつも「正々堂々と」戦っていたわけではありません。必要に応じて、戦力温存を優先して逃げることは、国民党軍だって多かった。むしろ、それをやりすぎて、支援する連合国から(対日戦でも国共内戦でも)「本気で戦う気があるのか?」という疑念の目で見られたこともあります。
古今東西を問わず、戦力に劣る側が戦力に勝る敵に対抗するためのもっとも有効な手段は、逃げる、隠れる、不意打ちを食らわす、です。その典型例がゲリラ戦です。ベトナムで、キューバで、アフガニスタンで、ゲリラ戦がどれほどの威力を発揮したか、今更説明の必要もないでしょう。
あえて言えば、国民党軍は逃げる隠れるは得意だったけれど、不意打ちを食らわすことは得意ではなかった、つまり、正規軍の戦法しか取れなかったのでゲリラ戦は不得手だったのに対して、共産党軍は逃げる、隠れる、不意打ちを食らわすのいずれの策も有効に活用しました※。つまりゲリラ戦に長けていた。だから最後は紅軍が勝ったのです。

戦争にもルールはありますが、人道面での規定(戦時国際法)に限られます。作戦面においては、そのような規定はない。戦わずに逃げることも隠れることも、奇襲をかけることもなんら制限はありません。戦争はスポーツではないのです。いや、スポーツですら、常に「正々堂々」としているわけではない。敬遠作戦もあれば隠し球もある。隠し球に引っかかって負けたことを「卑劣だ」などと叫んだところで、引っかかった奴が悪いとしか言いようがありません。
まして戦争で、「逃げる」「隠れる」は恥でもなんでもない。その戦法を馬鹿にするだけで、「正々堂々」と正面から戦うことしか視野にないような人間は、ただの兵器マニア、軍事オタクに過ぎないのであって、まともに軍事を語る能力などありません。いや、これは何も軍事だけに限ったことではないでしょうね。

※当然のことながら、紅軍の戦法が有効に機能したのは、日本軍の侵略に抵抗する、国内での防御戦だったからです。それから40年後、立場が逆転して中国軍がベトナムに対して侵略戦争を行ったとき(中越紛争)には、ベトナムが中国軍に対して「逃げる隠れる不意打ちを食らわす」で反撃し、中国軍は多大な損害をこうむって立ち往生することになりました。





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最終更新日  2017.01.26 20:19:50
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