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2010.04.29
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カテゴリ: Jazz

Bungee Price CD20% OFF 音楽John Coltrane ジョン・コルトレーン / My Favorite Things +2 【CD】

最初からジャズのCDのことばかり書いているけど、ジャンルにこだわるつもりはないです、ぜんぜん。
とはいっても、マニアというほどでもないからトリビアっぽいこともあまり知らず、好事家をうならせるようなこともじつは書けません。

じゃあ、今回は何だろう?・・・とここまで引っぱっておいて、じつは今日もジャズでした。あはは。
で、今日はちょっと趣向を変えて、こんな人からあんなこと聞かれたら、何を薦めますか?、ということなんですけど、たとえばこういうような・・・

後輩かなんかで、音楽系のサークルとかには入っていなくて、でもちょっと人よりアンテナの感度の良いワコウドがいたとする。彼または彼女は、ことあるごとに、「**さんはどうしてたくさん本を読むんですかぁ?」とか、「星を見ていると気が遠くなったりしませんかぁ?」とか、「先輩、腹上死ってどういう死に方なんですかぁ?」とか、ストレートでウブな言葉を発する生き物だとする。
ある日、サークルの帰りとかにまたしても「ねえ、**さん、ジャズってどこがいいんですかぁ? どういうところがおもしろいんですかぁ?」。
そらきた。ここは先輩だからいっちょ、ジャズってのはなあ、ミュージシャンどうしの一騎打ちなんだよ!熱いんだよ!バトルなのさー!なんてことをつい口走りそうになるんですが、今日は酒も入っていないし、ま、ちょっとこんな風に切り出してみてもいいかなと。
「ねえ、わたしのお気に入りって知ってる?」

「やあだ、せんぱあい、ニューハーフみたあい!」なんて言われるかもしれないので、ま、言われたら言われたで、相手が女の子だったら、かわいいなあ、よしよし、と含み笑いを浮かべておいて、
「ええとね、そうじゃなくって曲名なんだよ。古い映画だけど、『サウンド・オブ・ミュージック』って観たことあるよね?」というと、おおかた答えは三種類、
えー、わからなあーい
 ーそらあかんな、そこはおかんに聞いてこんと
あ、サイモンとガーファンクルでしょ!
 ーそらちゃうで、サウンド・オブ・サイレンスや、サイレンス!
知っています。ジュリー・アンドリュース主演で、第二次大戦時に実際にドイツで活躍し、ナチス台頭後はアメリカに亡命したトラップファミリーの波瀾万丈の家族史を脚色したミュージカル映画でしょ?監督はロバート・ワイズでしたね
 ーよう知っとるな。たこ焼きおごってんか?

ということで、もし、ジャズが聞いてみたい、でもジャズっていったい何なの?、というワコウドが目の前に現れたら、すべてをさしおいて、これ、泣く子も黙るJohn Coltraneの『My Favorite Things』を薦めます。いいから聴いてみるべし、まずはタイトル曲だけでもいい、聴いてみるべし。

なぜか。
だって『サウンド・オブ・ミュージック』はみんな知ってるから。
でも知らない人もいますな。そういうときは道ばたであっても、電車のなかでも、すべり台の上でも、まずは歌ってあげましょう。♪
ほら、どこかのCMで流れていたあれ、あれですって!京都へ行きたくなっちゃう気分になるあれですよ!

無事、後輩の彼または彼女がメロディーを思い出してくれたら、えへん、と咳払いをひとつしておきましょう。

「この、邦題‘わたしのお気に入り’って歌を、ジャズやる人たちは、自分だったらこんな風にも歌えるよ、じゃあぼくコーラスつけるね、せーの!ってな風に歌うんだな。歌うの。歌がまずあって、それを口ずさみ始めるとさ、飾りをつけたり、音をのばしたり逆に遅らせたり、それからほら、カラオケなんかで、ハモりたくなったら旋律とは違う風に歌うでしょ?ジャズってそういうことなのよ。」

それはもう、秋の木の葉が黄金色にひらめきながら舞うように、ソプラノサックスが空気に映った秋の色彩を音符で縫いとるわけで、音となってぼくらの前で軽やかに舞踊る精霊が身体を翔けめぐり、快感が宿るのです。ピアノソロのあとに今度は、ソプラノサックスは突風になって上昇すると、天つ風が雲の通ひ路を吹き飛ばし、隠れた乙女の姿を求めるかのごとく、渦を巻きながら空高く歌う、そのジャズワルツの美しさよ!

泣く子も黙るJohn Coltrane師も、この曲では怖くありません。むしろ可憐と言ってもいいくらいです。
Coltraneはあとで何度もこの曲を録音しているので、まずは1960年録音の『マイ・フェイバリット・シングス』(原題:My Favorite Things)を聴いてください。
そうしないと怖い目に会うかもしれませんよ!





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最終更新日  2010.04.29 16:23:38
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