2009年06月06日
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カテゴリ: かつさんの独り言
こんにちは、皆さん。
先日といっても、もう去年になりますが。 「何か違う気がする」 というタイトルの日記をアップしました。今日はその第2弾です。
 またその話?と言われればそれまでですが、私にとっては重要な問題なのです。
 6日の朝、インターネットニュースに配信された(TVでは5日には報じられていたかと思うのですが)記事に意見します。記事のタイトルはこうです。
「保護者7割「公表望む」 全国学力テスト学校別結果 市区教育委は9割近く反対」
記事の中身を普段は引用しないのですが、一部引用します。

『小学6年と中学3年を対象に文部科学省が実施している「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の学校別結果について、保護者の67・3%が公表すべきだと考えていることが5日、政府の規制改革会議で報告された調査結果で分かった。
一方、市区教育委員会は86・7%が公表すべきではないと回答、「過度の競争」を懸念して学校の自主的公表以外を認めない文科省の方針を支持しており、保護者と行政側との意識ギャップが浮き彫りになった。
 保護者が学校別成績の公表を求める理由は「学力向上は学校(教員)の責務だから」が56・8%で最も多く、ほかに「学校選択のための基本情報」「説明責任を果たすために公表は当然」など。公表すべきではないとする回答は10・5%。
 都道府県・政令市の教委で公表すべきではないとする回答は65・1%で、市区教委を下回り、大阪府や鳥取県など公表に積極的な知事がいる現状を反映した。
 規制改革会議は昨年12月の第3次答申で「多大な公費に見合う情報が国民に公開されていない」と指摘。今回の調査で指摘が裏付けられたとしている。
一方、塩谷立文科相は同日、「公表した場合の弊害を保護者がどれだけ理解しているか疑問。学校や教委は説明して理解してもらう必要がある」とコメントした。』

 まずは「そもそも論」から、私の意見は始まります。そもそも、政府の規制改革会議の指摘の仕方がおかしいということ。「多大な公費に見合う情報が国民に公開されていない」というのは、どういうことだろうか? 国は、この全国学力テストには 「多大な公費」 がかかっていることを認めている。それなのに、このテストすることの意義・意味が分からない。その上テストやって都道府県・学校を順位付けすることに何の意味があるのだろうか?そんなこと何ら意味はないのです。
 前には書きませんでしたが、この全国学力テストは 科学的「ではない」 ことも、皆さん気付いていると思う。本当に学力を科学的に測定しようと思えば、テストは3回以上は行って、データ蓄積を行い、そのテスト結果から傾向等を分析していくのが「科学的なやり方」である。この全国学力テストは明らかに回数が少なすぎ。これは科学的検証というより、私からみれば予算を執行して一生懸命やってますよという「アリバイづくり」に過ぎないということ。「多大な公費」を使って、「アリバイづくり」をするくらいなら、全国学力テストなんてお止めなさいよと言うのが、私のそもそもの意見です。

 関連して「多大な公費に見合う情報が国民に公開されていない」とおっしゃるが、「多大な公費に見合う(国民に向けて公開する)情報」ってそもそも何でしょう?いまひとつ理解に苦しむ。こんなに公費使ってやっているんだから、都道府県順位だけではない市町村やその中の学校順位も、公表しなさいと言いたいのだろうか?その全国学力テスト自体の意味や目的を振り返って考えれば、そんな情報(都道府県順位、市町村順位、その中の学校順位)を公開することは、必要だろうかということである。
 聞いたところによると、そもそもこの全国学力テストは、日本全国の児童生徒の学力(今の子供たちの学習において何が不足しているのか?)を分析して、世界に誇れる学力まで向上させるための方策を検討するために行うものであって、小・中学校での順位の結果を公表するためにやっているわけじゃないはず。

 保護者の中には、このテストを大手の塾や予備校がやるような全国模試と同じように考えているかもしれないけれど、そんなものとは訳が違うということを十分分からないといけない。何せ、国が行う全国一斉に特定の学年の子供が全員受験するテストなんて、そんなの日本国中探してもどこにもない。だから、このテストで出てくるデータは、民間がやる全国模試よりももっと信頼性があることになる。
 しかし、ここで改めて申し上げておきますが、私は全国学力テストは無意味だという立場には変わりはありません。私が言っているのは、民間の全国模試と比べてデータの信頼性が高くなるということだけの話。比較論と言ってもいいでしょう。そういうこと。

 あと、これは以前書きませんでしたが、よく考えてみると日本全国同じ基準で勉強させるために 「教科書検定制度」 がある。学力が日本全国で大きな差があるなら、それすら意味が無いのだろうか?それなら、これからの子供たちにとって大切なこと。沖縄で起こった 『集団自決(まぁ、集団強制死って言う人もいるようだけど)』 という歴史的史実もきちんと教えるべきです。

横道にそれました。とりあえずそれはさておくことにして、今度は保護者が学校別成績の公表を求める理由について、突っ込んでみたいと思います。
1.「学力向上は学校(教員)の責務だから」が56・8%で最も多く?
 →学力向上以前に 家庭教育も十分できない保護者 が何を言うのかと思う。
学校に来るまでの「生活習慣」はどうなっているんだ?
「早寝早起き朝ごはん」はできているのか?<「食育」はどうなんだ?
「言葉遣い」はどうなんだ?「躾」はどうなんだ?
「家庭学習(予習・復習)」はどうなんだ?
56.8%の中にちゃんと出来ているよという親は、果たして何%いるのだろうか?
2.「学校選択のための基本情報」?
 →これが 「過度の競争」 の根源であると言わずして何と言う?ってことですよ。
学校別の順位を見て、順位の上の学校に保護者が子供を通わせ、集まるんでしょう?
これだから、大規模校(マンモス校)・小規模校といった問題が生じるんだ。
学校間の競争っていうのは現に存在してる、今この時点においても。今でも難渋しているのに、それを更にひどくするようなことは断じて認められない。何よりも保護者のエゴで学校を転校する子供たちが可愛そうだと思わないのだろうか?
3.「説明責任を果たすために公表は当然」?
 →そもそも、この全国学力テストをやる本当の意味について、説明責任があるのであって、順位の公表ではない。学校別の順位を公表する説明責任なんて論外である。納税者が税金の無駄遣いを検証しなくてどうするのか?そこで塩谷立文科相のコメントが生きてくるんですよ。
「公表した場合の弊害を保護者がどれだけ理解しているか疑問。学校や教委は説明して理解してもらう必要がある」と。
 学校別順位の公表と言うのは「1番からビリまでの順位付け」がされるんですよ。「公表して欲しい」と書いた保護者は、その意味の大きさをこれっぽっちも考えていないのだろうか。  『もし、自分の子供の通っている小学校・中学校が市町村でビリだったら』 と。
保護者の皆さんの子供が通っている学校が1番ならいいでしょう、ビリの一つ前までは誰も気にしないでしょう。しかし、ビリになった学校なら一体どうなるんだろう?
 教師も保護者も受けるデメリット、ダメージ、「聞かなきゃよかった」と言うつぶやき、落胆、意欲の低下、教育費用の増加、強化されるであろう学力向上対策に関する保護者の負担。そんな弊害を保護者の皆さんはどれだけ理解、想像できるだろうか?そんなことに意味や教育的効果はどこにもない。断言できる。
 また、その責任は先生方だけじゃなく、家庭教育が十分出来ない保護者の責任が半分あるんだと知るべきである。その中身は上記1.の突っ込みの通り。こどもの学力向上に家庭教育が果たす役割が大きいことを、全国の教育関係者が気付き始めています。まぁ、世界では常識であると思いますが。

 最後に、では百歩譲って「学校別順位を公表すべき」と言うのなら。「個人別成績を個人に通知すべき」だと思いますがいかがでしょうか?それがおそらく「多大な公費に見合う情報」なのではないかと思います。もちろん、これは「個人情報」なので公表は出来ませんが、本人に開示することは出来るのではないかと思います。子供自身が(保護者まで知りえることになるかもしれませんが)
 全国の同級生の中で、自分の住んでいる市町村の同級生の中で、自分の通っている小・中学校の同級生の中で「何番だったのか?(中学生は中間テストや期末テストの席次という機会で知ることが出来ますが)」それが「多大な公費に見合う情報」価値ある情報になるかも知れません。これにも、もちろん弊害があります。それは上記の通り。違うのはそれが学校だけではなくて、直接「個人に大きく降りかかってくる」ので、結果非常に大きい弊害となる。恐ろしいことです。

 しつこいようですが、全国学力テスト、 特にその結果の順位付けなんて、ただの「税金の無駄遣い」であって、多大な公費を支出してまでやることじゃない ということ。今の日本の国の財政はただでも逼迫して、景気対策にガンガンお金をつぎ込まないといけない時にですよ。馬鹿馬鹿しいことに、国は血税を浪費しない、浪費してはいけない。文部科学省はこういうことを一番に、子供たちに教えないといけない。そうでないと、今の青少年はろくな大人に育ちませんよ。
頑張りましょう。私も子供を持つ保護者の一人として頑張りますから。それでは。





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最終更新日  2009年06月08日 21時32分58秒
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