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先日、静岡のメロン農家の方のお話を聞く機会があったのですが、別に私がメロンを作ろうとしているのではないのですが、それに山梨でメロン作るには寒すぎると思われるのですが、その農家の方から上記の言葉を聞かされ、なるほどと思わされました。ガラス張りの温室ハウスで1年に4回収穫するので、常時重油を燃やして加温していなくてはならないし、収穫後も土壌を殺菌する為に熱処理するし、メロンが綺麗に仕上がるように紙の傘、これも石油から作られていると言える、をかけるしで、まあとにかく色々と考えるとメロンは石油から出来ているようなもんだ、とおっしゃっていました。石油。高くなりました。加温ハウスさくらんぼ栽培者の私にもメロンほどではないにしろ人事ではありません。寒くなってくれないといいさくらんぼはつくれないのですが、寒すぎると燃料代がかかるので悩ましいところです。そうかといって加温を止めてしまうとウチの経営がやっていけなくなるので、ここまで悩んだところで思考停止して、とりあえず桃の剪定を今日始めてみました。
2007.11.29
何度も言いますが機械が苦手です。私が使っているとよく故障します。被害妄想だとよく言われますが、子供の頃、友人のウォークマンを借りて聞いていたら、普通に聞いていただけなのに、突然カセットがガチャガチャいって動かなくなったので怖くなってこっそり電池が切れたのかな、なんつって返しておきました。そんな感じで機械が苦手ですが、農家は機械を使うことが多く、今日のマシンはこれです。グロースガン。地中に穴を開けて空気を打ち込む優れものです。さくらんぼの根は他の果物よりも酸素を多く必要とするので、自然と浅根になってしまう傾向があります。深く広く根を張らせる為に、地面に空気を入れるわけです。観光園なので普通の畑では考えられないほどの人間が踏みしめているのでこれは必要だろうと考え、打ち込んでます。穴です。1メートルおきくらいに打ち込んでいるので、結構面倒くさく、ホントに必要なのか?と疑心暗疑に陥りつつも打ち込んでます。良い実は良い根から。良い根は良い土から。なのでしょう。きっと。
2007.11.25
オウトウは7.2度以下の低温遭遇積算時間が高砂で1200時間以上、佐藤錦だと1500時間以上無いと結実不良を起こします。簡単に言えば、一定時間、7.2度以下の寒さに当たらないといい花が咲かないし、実もならないよ、という話でありまして、天気予報で最低気温が7.2度以下になるのを見て喜んでいる私を見て妻が不審に思っていたようなので、以上のようなことを説明したわけであります。どうでもいいですが、寒くなりましたね最近。
2007.11.22
山梨に帰ってきて今日で3年経ちました。農家歴3年です。4年と半年勤めた会社を父急病の為に辞め、農家になったわけですが、「でも、昔から手伝いとかしてたんだからある程度分かるんだろ、農業」とその時会社の先輩に言われましたがそんな訳は無く、当時はさくらんぼの木も桃の木もスモモの木も見分けがつかなかったくらいのド素人で、(ブドウは辛うじてわかりました。棚栽培だから)やはり手伝いで仕事をするのと、自分が主体になって本気でやるのは全然違うものだなあと思いましたが、人間覚悟を決めてやればどうにかなるもので、あんなになるのが嫌だった農家も最近はとても楽しくやってますが、さりとてまだ何かを成し遂げた訳ではなく、何かを成し遂げたいのかというとそうでも無いような気もし、とにかく毎年死ぬまで(と言ってもあと40回ほどか)イイモノをつくって食べてもらって喜んでもらってそんな喜んでもらえる人にたくさん出会っていければいいなあと思った3年目の今日でした。月日の経つのは早い。
2007.11.20
渋柿を渋い内に舐めたことがあります。ひどい目にあいます。唾液が舌の上で凝固して、舌を締め付けるような味が、というか、これは味なのか?痛いと言った方が適切?というような感覚が味わえます。ところが、この渋柿の熟してどろどろに軟らかくなったやつを舐めるとこれがとてつもなく甘くて、アンコ系の甘さなのですが、アンコよりもアンコらしくて甘いのです。不思議です。不思議だから舐めてみなよ、と妻に勧めても、そんなドロドロのグチャグチャのカキは舐めたくないわ、と拒否されました。ドロドロのグチャグチャでなく、甘くて保存が効いて二日酔いにもいいとされるのがこの干し柿です。まあ、私もあまり好きな味ではないのですが・・・干し柿(枯露柿)は去年のような暖冬だと上手く乾かずに失敗してしまうので、今年は寒くて風がビュービュー吹く冬になればいいなあと妻に言うと、私は寒いのは嫌!
2007.11.16
私がイノシシを見たという話をすると、近所の農家の方に、オレもいつも山の畑にいるけどほとんど会ったことなんて無い、ジョーブ好かれてるだね、イノシシに。と言われましたが、ウソではありません。だって今日も見たんだもの。夕方、バックホー(小型シャベルカー)で畑の土を均していると、子犬のような小さな生き物が道をトコトコ歩いているのでよく見るとイノシシの子供。大きさからして、スコップか何かで殴れば充分勝てると思ってバックホーから降りてスコップ持って近づくと、藪の中から一回り大きなイノシシがのっそり出てきました。母イノシシでしょう。うーん、勝てんな、これは。こういう見極めが出来なくては生き残れないのが自然界の掟。とりあえず様子を見たのですが、人間に気づいてもまったく逃げようとしません。見極められていますね。私には勝てると。くそーバカにしやがって!悔し紛れに石を投げつけてみたのですが、驚いて5メートルほど逃げたものの、また何事もなかったかのように畑の肥料だか草だか何かを悠々と食べ始める始末。悔しい。そうだ、犬を飼おう、大きな犬を。
2007.11.13
今日は今年初めて強い風が吹いたので、あっという間に桃の葉が落ちてしまいました。桃の葉が落ちるとスカッとするよね。と妻に言ってもそう?と同意は得れませんでした。葉が落ちると、桃の白い袋だけが枝に残って、白い花が咲いたように見えるよね。と妻に言ってもそう?と同意は得れませんでした。
2007.11.12
カキを収穫しました。甲州百目という渋柿で干柿にすると、枯露柿といいますが、とても甘く美味しい高級贈答品になる訳ですが、あまりカキ好きではないんですよね、私。特に誰かに相談もせずに、そろそろ熟れ頃かなと思い収穫したのですが、時を同じくして他の農家の方々も軽トラの荷台にたくさんオレンジ色のカキを乗せて山を降りて行きまして、「おっ、これが無意識のうちに同じ行動をとってしまうというシンクロニシティか、バキでも言ってた」と妻に言うと、「朝晩寒くなってカキに色が入ってくれば普通みんなもぐんじゃないの?他の家でカキ採ってればウチも採るかと思うだろうし。全然無意識じゃないし。で、バキってなに?」マンガです。
2007.11.08
堆肥の他に、有機肥料とかアミノ酸肥料とかぼかし肥料とか呼ばれているものも撒きます。これは本当にいい臭いで、醤油や味噌のような感じで、実際にはしませんがご飯にかけて食べると美味しいようなそんな錯覚さえするようなとにかくいい臭いなのです。米糠やらナタネ粕やら魚粕やら鶏糞やらが微生物によって分解されたもので、そんな生ゴミみたいなものがこんなに食欲を掻き立てる臭いに変わるなんて微生物は偉大であるなあと思うのですが、これが結構パラパラしていて、風が強いと埃のように舞ってしまい、吸い込むと私の貧弱な呼吸器官は炎症を起こして喉が痛くてのど飴舐めるというありさまで、とてもホカホカご飯にかけて食べるなんて無理。うがい手洗いマスク着用を心掛ける今日この頃になりました。もう山梨は冬です。
2007.11.05
以前、知り合いのワイン屋さんのところへワイン絞りのお手伝いへ行ったことがありまして。ワインづくりは乱暴に言えば、ブドウ潰してそのブドウ汁を醗酵させて、その過程で糖がアルコールになって、飲んで美味しい楽しいみんな幸せという単純な飲み物なのですが、単純なだけにごまかしがきかず、ブドウの良し悪し、醗酵のさせ方、醸造熟成のさせ方、などなどで味がまったく変わってしまうようです。ワイン屋さんでブドウを潰すのですが、どうせ醗酵するんだから、痛んだブドウでもいいんじゃあないのと思っていたら大間違いで、悪い粒があったらそれを全て取り除いて、手間隙かけて潰して絞る機械へ入れてゆきます。タンクで醗酵させる場合も一日に何回も様子を見て温度を確認したり、臭いを嗅いだり、色々やっているようでした。やはりいいものをつくるには手間隙かけなくてはならないし、こだわりを持たねばならないし、それを楽しく喜んでやらねばならないと、非常に大変で面倒そうな作業を、嬉しそうにするそのワイン屋さんを見ていると思うのでした。私はといえば、堆肥撒くの楽しー!この臭いがたまらん!わーいわーい!とはいかず、最近筋肉痛と腰痛に悩まされております。
2007.11.01
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