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さて今日は、株式投資本オールタイムベスト34位、新賢明なる投資家(ベンジャミン・グレアム&ジェイソン・ツバイク著、パンローリング社)の好評第5弾です。
第12章の「一株当たり利益に関して」は素晴らしい内容です。
「突如として減益を報告した急成長企業に対して市場は冷酷」
と言うのは本当にその通りです。今年だと「本当に翼の折れていたエンジェル」こと2196エスクリの株価推移が典型的に当てはまりますね。(^_^;)
「強引な収益認識というのは根が深く、そしてにわかに浮上する危険のサインであることが多い。」
これは真の名言です。そして私はこの金言をずっと頭の片隅に置いていたにも拘らず、それを軽く考えて真逆の行動をしてしまったことによって、今年度に投資家人生で過去最大の損失を出すことになってしまいました。本当は書きたくなかったのですが、自分が同じ過ちを繰り返さないために恥を忍んで書いておきます。
具体的にはまたもや2196エスクリの話なのですが、業績好調と市場から見られていた2015年3月期に突如として会計方針を変えて、有形固定資産の減価償却方法をそれまでの定率法から定額法に変更しました。そしてこの変更によって利益を多く計上して見た目の決算数字を良くしたのです。会社側はその理由を「従前と比して受注および施行がより安定的に推移する傾向が判明した」ためと説明していたのですが、その後実際には受注と施行に苦しんで業績が墜落したのは皆様ご存知の通りです。つまり、 エスクリの定率法から定額法への変更は見事なほどの「業績変調フラグ」だった
んですね。
私はその点を強く懸念し、またIRからも十分には納得感のある答えを得られなかったのにも関わらず、それでもなお自分が描いた「急成長なのに割安と言う夢シナリオ」と共に超主力として戦い、無様に散るという悲惨極まりない結果となってしまいました。 今後は2度とあいまいな理由付けで会計方針を変更する会社へは主力参戦しない
ことを肝に銘じています。
「企業の財務報告書を読み調べる際には、まず最後のページから読み始め、ゆっくりと前のページに戻ってくることだ。 企業が知られたくないことは、すべて後ろのほうに埋もれている。
」 これまた凄い名言です。ちなみに上記のエスクリの会計方針の変更も有価証券報告書の58ページ目に埋もれるように目立たなく記載してありました。(笑)
ちなみにここで改めて申し添えておきますが、エスクリで被弾したのは私の投資家としての力量不足に100%の原因があります。会社側はベストを尽くし、ブライダル業界制覇のために日々必死に戦っているだけであり何の非もありません。そして自分の投資家としての未熟さ、愚かさ、脇の甘さに改めて気付かせてくれたエスクリには心の底から深く感謝をしています。またこの件に関しては別の角度からの反省点もあるのですが、それはまた将来の日記で取り上げようと考えています。
なんだか今回の記事は反省ばかりになってしまいましたが、グレアム先生のこの名著の教え通りに戦っていれば私はこの本の定価の軽く?倍以上のお金を節約できていたのです。(涙) この本がどれだけ素晴らしいのかを改めて再認識させられる出来事でしたね。(滝汗)
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