みきまるの優待バリュー株日誌

みきまるの優待バリュー株日誌

PR

Profile

みきまるファンド

みきまるファンド

Free Space

免責事項 : 当ブログは私が少しでも成長し、「より良い投資家」 になるための私的な勉強の場として運営しています。記事内容は一般的に入手可能な公開情報に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当ブログの記事に基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100%ご自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。

Calendar

Favorite Blog

メモ2 New! 4畳半2間さん

プレミアグループ(71… New! 征野三朗さん

ガザでパレスチナ人… New! Condor3333さん

物価高下でのライフ… New! slowlysheepさん

【人手】2025年問題… New! わくわく303さん

4月末運用成績&PF mk4274さん

4月のパフォーマンス konatsu6483さん

運用成績・ポートフ… lodestar2006さん

とてもやり易い MEANINGさん

2024年4月のパフォー… らすかる0555さん

Keyword Search

▼キーワード検索

Nov 19, 2023
XML
カテゴリ: 投資本書評

 さて今日は株式投資本オールタイムベスト140位




サイコロジー・オブ・マネー (モーガン・ハウセル著、ダイヤモンド社、2021年)







 の第4弾です。ここが最重要回ですね。






 今日は、第11章 合理的>数理的 から。いやあ、この章は最高に素晴らしかったです。私はこれまで数百冊の投資本を読み倒してきましたが、「この視点と指摘は初めて見たな。」と感心しました。











 ​

​  人生は表計算シート上の数字だけでは表現できない。私たちはみな、一人ひとり個性や違いを持つ、複雑で感情的な人間なのだ。



 「お金について判断するとき、数学的な計算だけにとらわれてはいけない」という事実は見落とされがちだ。私たちはもっと、たとえ計算上は一番得をする方法ではなくとも、自分が納得のいく「合理的思考」を尊重すべきなのだ。



 合理的思考とは、現実的に考えることだ。合理的に考えると、投資を長く続けやすくなる。これは資産形成において極めて重要なことだ。











 ​

 経済学者でさえ、数学的に正しい投資戦略を取れない



 金融学では、計算上で最適な投資戦略を数理的に追及する。だが、人が現実世界で求めているのは、そうではない。人々が求めているのは、夜に安心してぐっすり眠れる、合理的な投資戦略だ。



 リスクとリターンのトレードオフの関係を数学的に解明し、ノーベル賞を受賞した経済学者ハリー・マーコウィッツは、自らの資産をどのように運用しているのかと聞かれ、この数式モデルを開発した1950年代の自身のポートフォリオ配分をこう説明した。



 私は、自分が株を持っていないときに株式市場が大きく値上がりした場合に感じるであろう後悔と、自分が株を持っているときに株式市場が大きく値下がりしたときに感じるであろう後悔について想像してみた。そこで、将来の後悔を最小限にするという意図でポートフォリオを組むことにした。結果として、債券と株式に半分ずつ投資している。



 「将来の後悔を最小限にする」というのは計算できるものではない。そう、マーコウィッツは数理的にではなく、合理的に考えていたのだ。その後も彼は、この投資戦略を変更して分散投資を行うようになったという。











 いやあ、この章のハウセルの指摘は素晴らしかった。目から鱗がボロボロと落ちました。






 投資家はそれぞれ持っている能力や性格がバラバラなので各個人によって「ベストの投資戦略」はもちろん異なる訳ですが、それ以前に大きな前提として「
夜に安心してぐっすり眠れるやり方」でなければならないというのは当たり前の事だし、同時にとても大切なことであると感じました。














 ちなみに今回の記事を書いていて思い出したのですが、自分はしばらく前に、ゼロから学ぶモメンタム投資(アンドレアス・F・クレノー著、パンローリング、2022年)と言う本を読みました。










 これは株式市場でモメンタム戦略を使ってどう勝つか?を、具体的なトレードルールを明示したうえで1999~2014年の15年間で実際にどのような結果になったかを検証した素晴らしい1冊です。ちなみにその結果はモメンタム戦略の年次リターンが12.3%(S&P500トータルリターンは5.2%)と抜群でした。





 でも自分がこの本を読んでというか、読みながら感じたのは「株式市場でモメンタム戦略を使って継続的に利益を上げ続けるのは自分には100%不可能。何が無理って心理的な負荷・摩擦・コストが異常に高いやり方なので、とてもじゃないが継続できない。」ということでした。そして逆説的に、「あぁ、やっぱり自分の性格を考えると今使っているバリュー戦略以外にはほかに道はないんだ。」と心底納得することになったのでした。





 そして「バイ&ニコニコ中長期ホールド」が大原則のおっとりまったりゆったりバリュー投資家である私からすると、「血の凍るようなホラーワード」がこのクレノー本には溢れていました。代表的なところを見てみましょう。感受性の強いHSP気質のバリュー投資家だったら読んだだけで失神すると思います。



 ​

「今回はモメンタム戦略は本当に苦しんだ。。。私たちは市場におよそ10%の遅れをとり、すべてを現金で持っている。これは思いのほかストレスがたまるものだ。」







 、、、いや、こんな状況に陥ったら自分だったらストレスが貯まるどころではなく完全に発狂します。FOMO(
「fear of missing out」の略語で、直訳すると「取り残されることへの恐れ」) で夜一睡もできなくなるだろうと思います。この1文だけで、「あぁ、自分には純粋なモメンタム戦略は使えない。無理オブ無理。」とはっきりと分かります。 私にとってモメンタム戦略はどれだけ数理的に正しくても合理的ではない という事です。

​​​




 でもこのクレノーの本を読んで実際にモメンタム戦略を採用し、大きな成果を出せる投資家も世の中にはたくさんいるだろうと思います。凄まじいクオリティの1冊ですからね。結局、それぞれの投資家にとって合理的>数理的な方法は自分自身で見つけ出すしかないんですね。(続く)








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Nov 19, 2023 09:43:01 AM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: