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私
:人は 自分の手がかりになるもの
を予測して、 外界に対して行動
する。
手がかりになるものは、 外部から得るものには社会的支援や情報
がある。
内部の手がかりになるものは
、 自分の体力や能力
だね。
A氏
:それは 労働者
も同じだね。
家族を含めた外部からの社会的支援や情報。
そして内部としての 自分の資格や能力
を考える。
そして、 就職に対応
するというわけだね。
私
:俺たち 年配者
も同様だね。
加齢
に対して、外部の手がかりはどういうものがあるか。
内部の自分の体力、知力
はどうか。
それを配慮して 歳のとり方
を考える。
日常生活を変えたり、生活習慣を見直したりする。
A氏
:「 歳をとるにつれてどうなるか
」ではなく「 歳をとることに対して自分はどうするか
」ということだね。
被害者意識だけではダメ
だね。
私
:この行動の理論に SOC理論
がある。
S
は「 選択(selection
)」で、 自分の限界を知り、活動内容をしぼること。
O
は「 最適化(optimization
)で、 しぼった内容の充実
。
C
は「 補償(compensation
)で、 自分の限界がせまくならないように異なるやり方を考えること
だね。
S はさらに、 予防的選択 と、失敗した反省にもとづく 事後的選択 と2つに分かれる。
A氏 :俺は60歳代まで ジョギング をしていたが、あるとき、 不整脈 を起したので、 ウオーキング に変えたが、これは 事後的選択 だね。
私
:これを 若年
、 中年
、 高齢
と3つわけて調査すると、若年は、まだ、未来があるからあまり SOCの得点が高くない。
面白いのは、中年で S
は 事後的選択
と O
と C
が最も高くなり、 予防的選択
は 高齢者に多い。
高齢者
は、「 年寄りの冷や水
」をあらかじめ避けて、 別の分野にエネルギーを集中している傾向
が強いというね。
A氏 :こないだフジテレビで 今年90歳になる元首相の中曽根氏 が出ていて、健康法の紹介もやっていたが、 好奇心が旺盛 だということと、あまり「 くよくよしない 」ことだといっていたね。
私
:俺が知っているある中堅企業の経営者は、 84歳
だが、 健康法
を聞いたら、「 特にないが、あえて言えば、悪いことはすぐ忘れる
」と言っていたね。
生涯の発達的な変化
は、 年齢が直接の原因になって起こる自然の変化
というより、 自分自身の歳のとり方をコントロールすることによって生じる面
が大きいのだね。
A氏
:最近、 職業カウンセリング
に対して、 キャリアカウンセリング
ということを聞くが、やはり、職業だけでなく、 生涯という個人が中心
になってきたんだね。
人生論か宗教論
みたいだね。
私: ところで、歳をとると物忘れが多くなるというが、 歳をとっても高い動機づけがあるときは、心理的にそれに集中 するので、 すごい記憶を発揮 することがあるという。
朝日新聞の読者投稿欄で、 104歳になる祖母が100人余りの孫、曾孫、玄孫の全員の名前をはっきり言える あったというが、それは 家族に対する誇りが名前を覚えたいという動機と集中力 になっていると考えられる。
明日は 知能の変化 についてふれよう。
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