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私
: 知能は教育で変わるだろうかという問題
があるね。
既存の知能検査によって測られる知能
は 知的能力全般をカバーしていない。
「陽の目を見ない」知能
として、 創造的知能
と 実践的知能
がある。
知能検査に関係する知能を 分析的知能
とすると、次の3つの知能に分けられる。
分析的知能
創造的知能
実践的知能
A氏
: 分析的知能
を測定するには「 ペリー来航から明治維新までの主要なできごとを関連付けてまとめなさい
」という問題になる。
創造的知能
を測定するには「 もしもペリーが来なかったら日本の歴史はどう変わっていたと思うか
」という問題になる。
実践的知能
を測定するには「 幕末から明治にかけての外交の歴史は、現在のアメリカやアジア諸国との外交にどんな教訓や示唆を与えるか
」という問題になるね。
私
:研究によるとこれら 3つの知能の関係は低い
という。
IQが高い人は分析能力が高いことが多いが、他の能力は低いことが多い。
基本的には異なる種類の知能に秀でた多様な人たちがいる
ということなんだね。
東大出の官僚
が必ずしも 今の経済危機
に強いわけではないね。
A氏 :「 心の知能指数: EQ 」というのもあるね。
私:「 頭のよさ
」を測るものとして 既存の知能検査と分析的知能が特に相関が高い
ということは、現代社会の知的環境では、 分析的能力に秀でていることが有利
であることを意味しているという。
それに対して、 創造性や実践的能力
に秀でていても、分析的・論理的な思考が得意でない子どもは、 評価面や選抜で不利
だね。
A氏
:教育が分析的知能を中心としたものであると、別な能力に優れた子どもが力を発揮して評価されるチャンスが少なくなる。
大学入試に、先の創造的知能や実践的知能をテストする問題は出ないからね。
「 もしもペリーが来なかったら日本の歴史はどう変わっていたと思うか
」
「 幕末から明治にかけての外交の歴史は、現在のアメリカやアジア諸国との外交にどんな教訓や示唆を与えるか
」という入試でなく、
「 ペリー来航から明治維新までの主要なできごとを関連付けてまとめなさい
」
という入 試問題が適切
になるね。
私
:しかし、今、 創造性のある人材が社会的に要求
されるようになると、教育内容も変わってくるね。
アメリカでは子どもの教育は 左脳から右脳時代
になってきつつあるという。
これはこの ブログ
の A WHOLE NEW MIND その1
、 その2
、 「ハイ・コンセプト」
でとりあげたね。
A氏 :知能の発達には、 社会化としての側面 があることになる。
私:
ここでまた、 フリン効果
にもどるが、 この短期間での知能の大きな伸び
は、遺伝子レベルの変化としては急激だから、 社会的な
環境面が強いのではないかと考えられる。
ノルウェー
では、 1990年以降、IQの急速な伸びが頭打ちになっているという
。
これは 日本を含めた他の先進国にも当てはまる可能性が高いという
。
A氏 : 創造性教育 を重んじる フィンランド ではどうなんだろうね。
私
:残念ながらその関連は書いていない。
日本では迷走している「 ゆとり教育
」が関係あるかもしれないね。
パソコン
や IT技術革新
で 新しいタイプの知能が台頭
しつつあるのかもしれない。
分析的・論理的知能優位が10年、20年の単位でドラスティックに変化する可能性
があるかもしれないという。
A氏 : IQで代表される知能とは別のタイプの知的能力 がわれわれの知的発達の中で新たに登場するか、あるいは登場しているということかね。
私
:それは 大量生産、大量消費の時代の終わりと関係
があるのかもしれないね。
経済恐慌だけの時代変化だけではないかもしれないね。
そういう視点はこの本の主題ではないかもしれないが、深い関係があるような気がするね。
その変化の流れにそって 知能の発達もダイナミックに変化
していくんだろうね。
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