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Ryu-chan6708

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2009.09.01
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カテゴリ: 歴史




ポスト戦後社会

:この 知的街道 も現代に近づいてきたが、現代を歴史的に捉えて、新書版にまとめることは難しいだろうね。
  どんどん、社会は変化していくからね。
  特にグローバル化が激しい。

A氏 :君のこの知的街道は、 シリーズ 1巻 2巻 3巻 4巻 5巻 6巻 7巻 8巻 と続いたね。

8月30日の選挙による民主党の政権交代 は、長い間、続いた自民党政治に終止符を打った 戦後史の一大問題 だが、当然、この本はそれを予測していないね。

A氏 :そこに 現代史のむずかしさ があるね。

:この本は、 高度成長が後半に入る1970年代 からはじまる。
  まず、 1971年の ニクソンショック でここから 円高 が始まる。
1973年 オイルショック
これで日本は 低成長時代 に入るが、 工業製品の品質競争力は向上 を続けるね。
1980年後半から土地の高騰 が始まり、 バブルが到来
   それが 1990年頃から崩壊 して、「 失われた10年 」となる。
2001年に 小泉内閣 発足。
そして イラク戦争 が始まる 2003年 ごろまでの30年間位を扱っているね。

A氏 高度成長時代 同様に、俺たちがその真っ只中に生きていた時代だね。

私: だから、ことさら新しい知識はなかった。
  ただ、俺が知的興味を持ったのは、この戦後から高度成長を経て、現在に至る間を簡単にどのようにまとめるかだね。
   著者は、「 敗戦後から高度成長期までの1945年から1970年代前半」 を「 戦後社会 」、「 1970年代後半から現在まで」を ポスト戦後社会 」と分けているね。

  そして、この 2つの社会 時代意識の特徴 「戦後社会」は「夢の時代」 「ポスト戦後社会」は「虚構の時代」 と言っているね。

A氏 :たしかに、戦後は ソニー ホンダ に代表されるように、 アメリカの技術に追いつき、アメリカの中流層の生活に追いつくという「夢」 があったね。

:それが テレビ でアメリカを追い越し、ついで 自動車 まで追いつく。
  そのため、技術を誇った アメリカの民間の製造業は崩壊 していく。
  アメリカは元気がなくなる。

A氏 :アメリカは レーガン時代 市場原理主義 を導入するね。
   技術的には IT分野 、そして次に 金融資本の活動に生きる道を模索 する。
  そして勢いを盛り返す。
   1991年、 ソ連が崩壊 する。
グローバル時代 に入る。

:日本も「 失われた10年 」を解決するために、 民営化と規制緩和 を行う。
  これは実は 中曽根政権から始まっており、それが小泉政権につながっている

A氏 「戦後社会 」と「 ポスト戦後社会 」との違いで、大きな特徴は、 格差拡大 だろうね。

高度成長時代 には、会社も成長するから、ポストも増える。
  当時、 松下電器が仕事別賃金制度を導入 するということで、話を聞きに行ったことがある。
   聴衆から、「 課長のポスト数が決まっているから、問題ではないか 」と質問があったが、講師をしていた人事部長が「 どんどん、会社は伸びていて、課長のポストも増えているから心配ない」 と平然と答えていたね。

A氏: それが、 約30年後 には 松下もリストラの嵐 が吹き荒れたね。

:「 虚構の時代 」となったね。
  そして、 高度成長の負の部分 である 核家族化、都市化、郊外化、公害問題 などを受け継ぐことになった。
   高度成長は「 日本的なもの」を破壊してきた面 もあるね。
  著者は 、「『日本史』がもはや不可能になる時代を生きている 」と最後にまとめているね。

A氏: 今度の 政権交代 は「 虚構の時代」の閉塞感 に対する 国民の叛乱 かね。

後世の人 2009年の変化 をどのように評価するだろうかね。






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Last updated  2009.09.01 12:39:36
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