つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2007.01.26
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カテゴリ: 時事放談
公正な入札で公平に、という建前はわかります。
けれども、建設業者が仕事を取ってきて潤うのは現場で働く肉体労働者。
弱肉強食の完全入札制になれば、弱い業者はドンドン淘汰されます。
結果、失業者が増えます。

勝ち組の建設業者も、安い価格で仕事を請け負った分、人件費にとばっちりがきます。
それが手抜き工事につながったり、一級建築士の 耐震構造偽装問題 にまで広がったりします。

勿論、それが全てとまでは言いませんけれども、 安かろう悪かろう 、と言うではありませんか。過度な競争の結果「適正価格」を下回る「価格破壊」が横行すれば、結局は最終的なユーザー、消費者にしわ寄せが来ます。

食べ物の話で言えば、世界で一番安い牛肉が狂牛病の肉だったり、世界で一番安い小麦粉がチェルノブイリ産でなかったりしないという保証は、どこにもないのです。

だから、談合というか、話し合いで、「今回はあんたに譲るから、次はうちでお願いしますよ」という根回しを入札の前に業者間で行なうことが、そんなに悪いことだとは思えないのです。

そういうことを新しい主任に言うと、苦笑しながらこう答えてくれました。
「そうだね、嵯峨山君の言うことにも一理ある。
ただああいうことが表沙汰になる背景には、そもそも公共事業の削減という現実があるんだよ」

ただでさえ少なくなったパイを分け合おうとするからけんかになる 、と?」

「そうそう。 どこの会社も自分とこの社員を食わせていかなければならないから、中小の業者は昔みたいに譲り合う余裕がないのね。 そうなると、あぶれたところがマスコミに垂れ込んだりする、と」

今の主任は営業であちこちまわられた経験があるので詳しいのです。
ここで語られた現実が不具の住む地域の問題なのか全国規模の問題なのかはさておき、つくづくマスコミの報道というのは優等生的で表面的な分析しかしないんだなあ、と感じてしまった不具でした。








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Last updated  2007.01.26 15:24:14
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