投資逍遥

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2005/02/19
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カテゴリ: 読書
この本は、日露戦争の講和条約をポーツマスで締結する際の講和会議を書いています。
日本側の全権小村寿太郎とロシア側の全権ウィッテとの会議の模様が書かれています。

この本を読もうとしたのは、小村寿太郎をもう少し知りたかったからです。
1月28日の私の日記で渡部昇一氏の著書の感想を書きましたが、渡部史観では小村寿太郎を「清貧のエリート」と表現して酷評しています。
最もこの酷評というのは、ハリマン構想を潰したことに向けられています。
実際にはどのような人物であったかを、ちょっと探求してみたいと思いました。

小村寿太郎の私生活というのが、なかなか興味を引きます。
まず、「外観からも外交官として不適」だったようで、「異常なほど背が低く痩せて」いたようです。
身長は143センチだったとのこと。
家庭生活では、父親から相続した多重債務あり、妻にも問題がありました。

ポーツマス条約の内容に憤激して起きた日比谷騒擾事件では、外相官邸(小村はポーツマスにいたが、当時は家族が住んでいた、もちろん妻も)に、群衆が押し寄せ、喚声をあげ、火を投じられたことに影響され、妻の精神状態は著しく悪化していたと。

以下は気になった箇所の【引用】と【感想】です。

【引用】
事実を仔細にたどってみれば、それらの批判は当を得ず、逆に小村が、鋭い頭脳と強い意志で条約の締結に成功したことを知るのである。

【感想】
ポーツマス条約締結に至る小村の奮闘を書いた部分です。
小村の評価というのは、実に難しいです。
評価はともかく、日本のために命をかけて全権を努めたことは間違いないはずです。

【引用】
桂は、率直に過失をおかしたことを認め、帰朝した小村から講和条約の説明をきくためと称して、閣僚を緊急召集した。

【感想】
小村が、「桂・ハリマン覚書」の破棄を桂に進言した際、結局、桂自身が非を認めたと書かれています。
この辺も、渡部氏(1月28日の日記参照)の著書とは、ニュアンスが異なります。
正直なところ混乱しています。





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Last updated  2005/02/19 09:53:03 PM
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