投資逍遥

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2005/10/09
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カテゴリ: 読書
昭和58年12月に発行されたこの本は、相沢菊太郎という篤農家が残した日記と金銀出入帳をもとにして、庶民生活の実態を探ろうとしたものです。
著者は1924年生まれなので、著者が59歳位の時に書かれた本です。

まずは、相沢菊太郎を検索するとヒット数は124件、相澤菊太郎では55件でした。
意外と少ない気がしましたが、私もこの本を読むまでは知らなかった人物なので、こんなものかなと思い直しました。

相沢菊太郎(1866~1962年)は相模原に生まれ、相原村村長を務めた篤農家でした。
特筆すべきは、19歳の時から96歳で亡くなる10日前までの78年間の日記が現存していることです。
その 相澤日記 は相模原市の文化財に指定されています。

以下は 【この本からの引用】 【征野の感想】 です。


【この本からの引用】
相沢菊太郎満21歳の春、友人をさそって三人旅に出かけた。
江の島、横須賀、横浜、東京見物の4泊5日の小旅行である。

【征野の感想】
この旅行は明治20年の記録です。
今なら日帰りできる距離ですが、当時は4泊5日の旅行になってしまうのには、時の流れを感じます。
当時の交通機関は、船、汽車、馬車でしたが、相模原から藤沢、江の島、金沢八景あたりまでは徒歩でした。
横須賀から横浜までは船を利用、横浜から東京までは汽車を利用、東京から八王子までは馬車を利用。

ざっとこんな具合ですが、これでは相当な体力が必要ですね。


【この本からの引用】
政府は日露戦争に際し、平和回復の翌年までという期限付きで、地租など11科目の税率を増徴した。
それは毛織物・石油消費税の創設などと合わせて、明治37年度中に、すでに総額12億6100万円ぼ増収をはかっている。

【征野の感想】
戦争には増税と物価騰貴がつきものですが、この点を私は理解していませんでした。
1月30日の日記 ではこの点を見落としていました。
日比谷焼き打ち事件の発生原因の最たるものが、増税と物価騰貴による国民の継続的な不満であったと思われます。

「日清戦争を契機に飛躍的に上昇した物価はその後は(日露戦争後も)低下せず」とのことなので、慢性的物価高に対する国民の不満の爆発でしょうか。









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Last updated  2005/10/09 05:19:56 PM
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mkd5569 @ Re:MXS全世界株式(2559)を新規買付(06/08) こんばんは なにかと話題のオルカンですね…
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