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あぁ 「風の歌を聴け」(講談社文庫) から二十五年経つんだ。 とか、なんとか感慨にふけったりするわけですから、出版社の広告が、なんというか、ちゃんとツボにはまっているんですね。
「出たら、買う。」 で、二十五年読みつづけた相手なんだから嫌いじゃないんでしょう。でも
「一番好きな作家は?」 と聞かれてもこの人の名前を出した事は一度もないから、その次くらいの作家だったし、今でもきっと、そうなんでしょうね。
「異常な出来事!」 の始まりの作品かもしれませんね。赤と緑に統一された印象的なその装丁が功を奏したわけですが、今となっては、経済成長の頂上のような 1987 年 という時代と強く関係する現象だとは思うんですけどね。
♪♪ここから一歩も通さない という歌詞がありますが、ご存知でしょうか。
理屈も法律も通さない
誰の声も届かない
友達も恋人も入れない ♪♪
「やれやれ・・・」
にもかかわらずボクは彼の次の作品も読むにちがいないわけで、何がうれしいんでしょうね、困ったもんです。( S )2004・11・11
追記2019・10・26
村上春樹
のこの作品も 2004年
なんですね。案の定、世評は芳しくありませんでした。彼は、この5年後 「1Q84」
を書いて復活(?)します。
ぼくはこの二十年位の社会の変化と、小説作品の 「質的」
な変化に何か相関するものがあるんじゃないかという興味を最近持っています。ノベール賞のあとの 大江健三郎
や、たゆまず書き続けている 古井由吉
が忘れられているかのような文学シーンには、本屋さんが煽って、その結果、 「読者」
に媚びているかのような作品がまかり通っています。 「作家が喜ぶほめ方」
を募集する企画までありました。もう、どっちもどっちなのかもしれませんが 「作品」
はどこに行くのでしょうね。
2004年
に出た、この作品の題名が 「アフターダーク」
であることは、ちょっと考えてもいいというそういう興味です。
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