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2023.05.06
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100days100bookcovers no90(90日目)
檀ふみ『父の縁側、私の書斎』(新潮社)
 この本にしようかな…と最終的に決めたものの、まだふらふらと気持ちは定まりません。定まらないまま書いていこうと思います。
​​​​​​​​​​​​​​ いや~、 シマクマさん が紹介して下さった 嵐山光三郎『漂流怪人・きだみのる』 は、びっくり仰天の内容でした。まず、きだ怪人のハテンコウな行状はすごかった!そして、 きだみのる もすごいけれども、 嵐山光三郎 にも脱帽した。 きだみのる の人間としてのすごさ、文学者としての深さ、食への執着…。それらを描写する 嵐山光三郎 すごい!
 編集者と作家の関係が実に面白いわけです。今まで作家や作品しか目を向けていなかったかも?すぐれた作品が生まれるには、よき編集者の存在があるからなのだろうと思い至りました。仕事上の関係を遥かに超えた(と勝手に感じるほどの) きだみのる と嵐山光三郎 の人間同士のつながりは、とりわけ 『子育てごっこ』 というインチキ作品で批判された きだみのる 、スキャンダルにさらされた について、作品をもって見事に反論しました。
​​​ようやった!​人間とはかくありたし!​​
​  嵐山光三郎 にも ぞっこん となりました。(笑)
 ​ ​​​​​​​​編集者と作家との関係、 嵐山光三郎 …と、次に選んだのは 『温泉旅行記』(ちくま文庫) 『ローカル線温泉旅』(講談社現代文庫)
 テンポよく日本中の行ってみたい温泉や美味しい料理や地酒が紹介され、私のツボにはまりました。
​ああ、私も味わいのある秘湯に行きたい~。​
ただ、本の内容はそれだけではないのです。あちこちに旅をすると 嵐山光三郎 と縁のある作家が登場するわけです。 文士オンパレード! 作家たちのプライベートが紹介され “ちむどんどん” しました。私の好きなローカル線の旅もよかったです。たくさんある 嵐山光三郎 の本の中から、いかにも私が選びそうな本ですね。お恥ずかしい。​​​​​​​​
​​​​​​  「編集者」 をキーワードに、 嵐山光三郎 のような編集者は他にいないかな…と少し探したのですが、彼が編集者としてかかわった多くの魅力的な作家の中から 檀一雄 が気になってきたのです。 怪人きだみのる ではありませんが、小説家で料理もする、世界を放浪し、女性関係もいろいろあり…、特に日中戦争のあと、軍務終了なるも帰国せず、そのまま満州を旅するなんて、 きだみのる のモロッコ行きと重なります。私の大好きなポルトガルのサンタクルスや晩年を過ごした福岡の能古島(のこのじま)など、行ってみたい所も気になります。そこでどんな暮らしをしたのでしょうか。 「最後の無頼派」 といわれた彼自身、さらに交流が深かった太宰や安居にも関心が広がります。​​​​​​
​​​​​​​​ そこで 檀一雄 檀ふみ の本を2冊ずつ借り、まだ読み終わっていないものもありますが、 檀一雄 能古島 の家である 月壺洞(げっどう) 練馬区石神井(しゃくじい)の家 など、住まいを通して父の思い出や家族の日常などを綴ったエッセイ 『父の縁側、私の書斎』 を選びました。​​​​​​​​
 冒頭にはこうあります。
「引越しらしい引越しをしたことがない」 と、 は遺作となった 『火宅の人』 に書いている。
「生涯何十回となく引越したろうが、いつも手ぶらで、ノソノソと新しい家にもぐりこんでいっただけである」
「まるで、その部屋をガラクタで埋めて、埋め終わるとハイそれまでよ、とまた新しい無染の環境に向かって走り出して行くかのようだ」

 ここのくだりに行き当たったとき、ハラリと一枚、目からウロコが落ちるような思いがした。病床で がこの本を書き上げてから、 がきちんと読み通すまで、じつに二十五年の月日が流れていた。その四半世紀のあいだに、どうやら は、 石神井の家 にがんじがらめにしばりつけてしまっていたらしい。 にとって、生きているときはもちろん、死んでからも 石神井の主 だった。思い出のなかにはいつも、食堂の大テーブルの指定席にどっかりと腰をおろし、ビールを飲み、煙草を吸い、料理をし、『刑事コロンボ』を見、ときに子供たちに訓戒を垂れている父がいる。
「新しい環境を、その都度自分の流儀で埋め尽くし、埋め終わると同時に別の天地に遁走したくなる(『火宅の人』)」
 ​​​​​​​​ 檀ふみ が紹介しているように、 と一緒に過ごしたのは二十年ほどで、その間の半分ほどは家に帰らず、残りの半分もどれほど家におちついていたか、とある。これを読むまで私はもっと家族をないがしろにしていたのではないかと勝手に想像していたので、逆に私はある程度 が一緒に住んでいたことにびっくりした。 は、 娘たち子ども は、どれほど身勝手な を恨んでいたのだろうと。​​​​​​​​
​​​​​​​ 晩年暮らした福岡の 能古島 は、体の具合が悪く、空気のいいところで静養した方がいいと知り合いの別荘を借りることになった。 「月壺洞(げっこどう)」 と名付けた、見晴らしのいいその家に 檀ふみ を尋ねて行ったのはただの一度。ほどなく入院し、口述筆記で 『火宅の人』 を完成させた。 父と母 は病床で力を合わせたわけだ。自分好みに仕上げた 能古島 の家で、夜景を眺めながら、あるいは月の光を浴びながら、招いた友人を手作りの料理でもてなし、秘蔵のウィスキーやブランデーを飲みたかったであろうと、父を偲ぶ箇所があるが、住まいが親子をつなぐ場所になっていると、ほっこりした。この島は福岡市の中心からフェリーに乗って10分ほどで着くらしい。一度ゆっくり尋ねてみたいものだ。​​​​​​​
​​​​​​​ 東京都練馬区の 石神井の家 「瓦全亭(がぜんてい)」 (瓦全とは大したこともせずに生き長らえることとか。)と命名され、緑深い、森と水の美しい景勝地として知られたところだったらしい。この家には 坂口安吾一家 が間借りしていた時期もあった。広い敷地に離れもあり、父の書斎や食堂、子ども部屋や両親の寝室、こどもたちの寝室など、間取りのスケッチを見ると日常の風景(妄想だけれど)が目に浮かぶようだ。年の離れた 兄太郎 嵐山光三郎 の本によく登場する)や病室の 次郎兄 についても書かれている。ほんのひとコマだけれども 檀一雄 の一面に触れることができたように思う。​​​​​​​
​​​​ この本は ​「モダンリビング」​ という雑誌に連載されたもので、家の普請や住まい方、住人の思い出など、住まいを主人公にした一冊だった。家に少なからぬ関心を持つ私にとって、 檀一雄と家族 と一緒に 「月壺洞」 ​「瓦全亭」​ に訪問させてもらったような至福の本だった。​​​​
​​​​​​​ その後、 檀一雄 自身の作品もと、 『花筐』『白雲悠々』 などが収められた 檀一雄作品選(講談社文芸文庫) も読んだ。 リツ子の臨終の場面を描いた 『終わりの火』 も収録されている。また、 『太宰と安居』(沖積舎) は、 檀一雄 が盟友 太宰治と坂口安吾 について求められるままに書き散らした文章をまとめたもので、これもつまみ読みをした。文豪はさすが、みな偉大です。 ​​ まとまりのない紹介になってしまいましたが、以上 90回目 を終わります。お待たせしました。 SODEOKAさん 、バトンをお渡ししますので、よろしくお願いいたします。 2022・10・28​​ ​​​​​​​​・N・YAMAMOTO


 ​100days100bookcoversChallenge の投稿記事を ​​​100days 100bookcovers Challenge備忘録 ​ (1日目~10日目) ​​  (11日目~20日目)  ​​​ (21日目~30日目)  ​​​ (31日目~40日目) (41日目~50日目)  ​ ​(51日目~60日目)) ​​  (61日目~70日目) (71日目~80日目) ​という形でまとめ始めました。日付にリンク先を貼りましたのでクリックしていただくと​備忘録が開きます。​​​​​​​​​

​  追記

 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で 楽天ID をお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)​​ ​​​
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最終更新日  2024.04.18 22:30:03
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