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この美しさを誰かに伝えなければ勿体無い、と思うほどの 大きな月が冴え冴えと、真冬の十六夜です。 あらあら、もう来週は2月・・・などと考えながらの帰路、 ふと見上げた夜空からの思い掛けないプレゼントでした。 さて、最近入荷のお品物から、染めの数点をざっとご紹介。 紅型九寸名古屋帯 六通(城間栄順 作) お魚好きの栄順さん、趣向を変えて鳥が染められています。 琉球紅型九寸名古屋帯 お太鼓柄(城間栄順 作) 5月のお節句辺りにバッチリ!帯です、菖蒲文。 ★これは季節を意識しがちな帯なので特価でご提供予定★ 京友禅の小紋着尺 流れるように桐文様。 羽織にしたら、しっとり風情になりそうです。 東京友禅の訪問着 (アップ画像) 東京友禅の訪問着、露芝と波文が大人のムード。 どれも地の色合いは淡くシックなのに、文様の大きさや挿し色で、 それぞれの特徴が見て取れて面白いと思います。 上から見ていくと、琉球=南国の香り漂う鮮やかさ 京都=正にはんなり 東京=地味派手の粋 と言う風に。 さて、明日は「きものでお出かけ・新年会」です。 お店番も明日の準備に取り掛かることに致しましょう。
2010年01月30日
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京都「しょうざん」の生紬、訪問着を2点ご紹介。 どちらも、繊細な古典文様が目を引く逸品です。 生成り色と藍色の絞り染め雲取り文(袷または単衣) オフホワイト色地に秋草虫籠文(夏紬) しょうざん「生紬」 繭を煮、糸を引き出し、そして織り上げるすべての工程が 手作業、その繭は赤木山麓の春蚕(はるご)で『玉繭』のみを 使用します。 『玉繭』とは偶然にも2匹の蚕がひとつの繭を形成したもの、 それを鍋で煮、座繰り器に巻き取りるのです。 二匹の蚕の糸が絡み合っているため、その作業は高度な 技術を要します。 また精錬の段階で生糸の成分セリシンを残し、独特の 弾力性と節を持つ、それが「生紬」の特徴に成ります。 同じ紬でも、真綿状にして糸を取る結城紬のような 真綿紬とは風合いも全く違ってきます。 さらに文様には京友禅の型染めが施されています。 多数の型を用いるため熟練の技を必要とします。 茶屋辻、御所解、楼閣山水などに鹿の子(摺り匹田)を あしらった古典文様が多く描かれます。 この「しょうざん」を衣桁に掛けて、大きく袖を広げてみると、 得も言われぬ優雅な世界が現れます。 紬好きには堪らない魅力を持ち、 一目で「しょうざん」を言い当てる方が多いのも頷けます。 「きものでご来店のお客様」ご紹介 「浦野理一」作の染め帯を見せて下さったTさん 藍色の紬は綿薩摩でしょうか・・・ 淡いグラデーションが美しい紅花紬に 紅型(城間栄順作)名古屋帯でOさん 羽織も優しい藤色小紋 21日のお店番は・・・ 大城工房の花織(草木染) 花織のアップは○□× 鬼縮緬地に紅白椿の名古屋帯 そろそろ箪笥の中から春の帯など出しましょうか・・・
2010年01月23日
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案内状が届いた時から、これ必見! と決めていた『染め帯300本の会』。 一昨日の17日、ウォーキングを兼ねて出掛けることが出来た。 東京駅、いつもの丸ビル方面の改札を出ると、「あら?」 通路の一角に、こんなお店が出来上がっていた。 なになに・・・「長沼静きものひととき」 駅中の《きものパウダールーム》という発想。 きものレンタル、着付け、ヘアメイクなどすべて用意されているが、 自分で着られる人はパウダールーム(着替え室)利用のみOK。 一般 10分 ¥315 個室 10分 ¥525 さて、何分で着付けが出来るかな。 例えば一般30分として¥1000弱、これ安いか高いか・・・ お出かけ前に東京駅で「変身~!」、使い方次第では便利かも。 さて歩き始め、八重洲口中央の「京都館」へ。 メインのディスプレイは早くも「雛祭り」 京の香りに包まれて、数点のお買い物。 ここから、中央通と並行する柳通りに出て、銀座方向へ。 メインから外れた休日の柳通りは人通りも無くひっそり静か。 紺屋橋から「銀座プランタン」の裏を抜け、 そのまま銀座を3丁目から7丁目まで縦断、 目指すは博品館そばの銀座888ビル「スペース銀座の杜」。 「青山みとも」の『新春・染め帯300本の会』が開かれている。 とても楽しみにしていた展示会、さぞかし賑わって・・・が、会場内は 森閑とした空気の中に、先客の女性がひとりだけ。主催者側の 人数が圧倒的に多いというパターン。「うっ!」この雰囲気は苦手。 広く取られたスペースには、東京友禅を主にした染め帯が並ぶ。 ただし、その大半は丸巻きで置かれているので、残念ながら 300本を見るのは不可能、壁に広げられている50本程度を さっと見て回る。 現代的なモチーフから、お店番好みの江戸解き古典文様まで さまざま。 東京友禅のあれこれをご説明下さったのが作家の西澤幸雄先生。 新宿の落合地区で工房を持たれ、この道50年の伝統工芸士、 新宿区ものづくりマイスター「技の名匠」にも認定されている。 そして帯にはそれぞれ値札が付き、即売会になっている。 目に付いた帯は15万円前後に設定されているものが多かった。 「染め帯」やはり良いですねぇ~ 特に繊細な糸目友禅が好みです。 さて時間、後ろ髪を引かれながらも雅やかな会場を後に、 再び銀座を歩き始める。 8丁目博品館の裏側、飲食店の連なる「金春(こんぱる)通り」 江戸時代幕府直属の能楽「金春家」の屋敷跡が由来 銀座の銭湯、その名も「金春湯」 金春家に因む一角を過ぎ、歩行者天国で賑わう銀座通りに出る。 前回はクリスマス一色だったショウウインドウ、 この時季はウインターセールたけなわ。 銀座の街中に「SALE」の文字が溢れる。 銀座4丁目の交差点、そして「松屋」に立寄り、 さらに1丁目、そして京橋から東京駅へと戻るコースに。 ウォーキングというにはやや短いけれど、 充実の午後になりました。
2010年01月18日
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祝日「成人の日」の午後、所用で浅草に向かう。 地下鉄「浅草」駅から、仲見世通りの喧騒を避けて裏道を、 浅草寺の宝蔵門右手の弁天山下に有る某店まで。 電話でも済む用件だったが、お顔を見て念の為の確認、 加えて、休日に少しでも歩いておきたいという思惑。 数分で用事を済ませ、そのまま浅草寺境内に入る。 本堂は屋根瓦の葺替等、約2年をかけての修復工事中。 大きな龍の描かれたテントで覆われている。 浅草寺を抜け、五重塔通りを行くと・・・ 昭和の佇まい「木馬亭」と「木馬館」 東京唯一の講談と浪曲の定席「木馬亭」、その2階が 浅草オペラから安来節、そして大衆演劇へと時代に 求められるエンターテイメントを提供する「木馬館」。 「市川千太郎」劇団・・・なかなか人気らしい。 その先、交差するひさご通りを右に入ると「江戸下町伝統工芸館 」。 開催中の伝統工芸品オークションなる催しは興味深い。 また、毎土・日曜日は江戸職人の実演が有り、この日は 江戸組紐の 川勝新市 氏による実演販売が行われていた。 伝統を守りつつ、職人としての技を磨く、さらに日々の研鑽、 それは一方ならぬ苦労だと思うが、さらに現代では、 その販路を得ることまでが、その手に加わっているのだ。 館を後に、伝法院通りから浅草公会堂を右折、 オレンジ通りの角、「舟和」本店にて 浅草と言えば定番の『あんこ玉』購入。 9個入り さぁ、お土産も買ったことだし、ここからはひたすら歩くぞ!!と、 雷門通りを横断、振り返ると派手な看板のすしや通り。 国際通りに出る交差点、 毎度ちょいと気になる「岡田屋布施店」 店先に祭禮用の太鼓や提灯、そして愛嬌の面々。 ここで国際通りを横断し、並ぶ塔頭を行過ぎて東京本願寺へ、 素通りは失礼と本堂の階段を上がり、軽く(?)お参り。 さらに進んで、祝日は休店が多い「かっぱ橋道具街」に出る。 この道具街は、もともと飲食業に必要な厨房機器の専門店街だが、 最近は趣味性の個人客が多いという。 例えば、そば打ち道具の店などが注目されているとか。 菊屋橋の交差点から、浅草通りに出ると、 こちらは一変、仏壇・仏具の店が軒を並べる。 どの店先にも、手持ち無沙汰風の店員さんが立つ。 こちらは脇目も振らずに歩け歩け中、 決して立ちどまることなく・・・と、 実は、コンパクトで洒落た家具調仏壇などを、 ふ~んふむふむ、と見比べながら。 こうして、日暮れの道を上野駅まで歩いた。 この距離ではちょっと歩き足りない気分だが、 今日も楽しい時間に感謝ということでお疲れ様。
2010年01月16日
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新年に入ってのウォ-キング記録、1回目。 歩き初めは1月3日、スタートは東京メトロ東西線「門前仲町」。 駅上の永代通りはすでに初詣客で溢れる。 その人混みをかき分けかき分けて、深川不動尊の山門前。 境内への参道もすでに身動きの出来ない状態、 すぐお隣の富岡八幡宮に移動するも、こちらもお参りの列は延々。 仕方がない、列を外れて不動尊の裏側に回る天邪鬼。 ここ富岡八幡宮は「勧進相撲」の発祥の地、 「横綱力士碑」をはじめ、相撲に関わる石碑が多く立ち並ぶ。 さらに周りこむと、そこはお参りする人影の全く無い「七渡弁天神社」、 喧騒から隔離されたように、静かな佇まいの地主神が現れる。 初春そうそう弁天様にご縁を頂き、ゆっくりお参り。 これから本格的に歩き始めることに・・・ 八幡橋東から平久川に並行する道を亀久橋~平野~三好と、 やがて見覚えのある一角、「深川江戸資料館」前に出る。 江戸の下町を代表する深川で、趣向を凝らして江戸のあれこれを 紹介展示する、単純にそして大いに楽しめる資料館だ。 (残念なことに7月までは大改修で閉館) 資料館の周りには多くの寺社、そして名物「深川めし」や 駄菓子などの店が点在し、懐かしさと共に江戸の趣を思わせる。 すぐ前には清澄庭園、清澄通りを清澄白河~森下~本所二之橋、 横切る京葉道路を渡り、両国に入る。 宮内庁御用達 お誂え足袋の店 「喜久や足袋本舗」には巨大な力士の足袋、お土地柄だ。 両国にはお馴染みの江戸東京博物館、ここで暫しのコーヒータイム。 特別展「いけばな~歴史を彩る日本の美~」開催中。 興味は大いに有ったが時間の都合で割愛。 その後、初めて訪れる「慈光院本願寺」に足を向ける。 鐘楼が印象的な「慈光院」は、関東大震災の直後、 被災者の救護、その犠牲者の追悼のために建立された、 浄土真宗のお寺である。 そう広くない境内には旅姿の親鸞像がこちらを向いて立つ。 道を挟んでその前が「横網公園」、 そこには震災と空襲の犠牲者を悼む「東京都慰霊堂」(昭和5年竣工)、 その資料館として「復興記念館」(昭和6年竣工)が建つ。 慰霊堂には震災の遭難死者58,000人の遺骨、 東京大空襲の身元不明遺骨が安置されている。 講堂の内部は教会のような厳かさが漂う。 震災後の火災で溶解した車や鉄柱の野外展示。 震災の恐ろしさを思い起こされた「横網公園」を後に、 公園裏側から蔵前橋通りに出る。 隅田川に掛かる蔵前橋を渡り、 蔵前1丁目を右に、江戸通りを進む。 蔵前から厩橋、駒形から浅草方面に向かう。 「駒形どぜう」の看板が見えてくると、 ゴールに決めた都営浅草線「浅草」駅まではもうすぐだ。 この日は、新年を祝う門前町の賑わいと、 それとは対照的な震災の慰霊堂という、 明暗の入り混じった空間を歩き抜けた 不思議な一日だった。
2010年01月12日
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師走からの寒波に凍える日本列島に、 ここ関東南部は陽射しの温もりに恵まれた日々を送っています。 その中「馥郁たる」と形容される香りを持って、 梅の便りがちらほらと聞こえてきました。 咲く花の少ない季節に、ウキウキと嬉しい便りです。 椿、梅など纏って春待ちをするのも一興です。 「きものでご来店のお客様」 ご紹介 読谷山花織に琉球紅型の九寸名古屋帯でNaさん 一歩お店に入られた途端、「素敵~!」の連発。 全身が藤色の霞に包まれているような不思議。 正統派の付け下げ&袋帯でKaさん 店内にお正月の厳かな雰囲気を運んで下さいました。 松の内を織りのきもので過ごしてしまったお店番、反省しきり。 お稽古帰りにお寄り下さったKuさんとKaさん。 コート姿でパチリ、さすが着慣れた風情のおふたりです。 藍色無地の紬ですっきりToさん 薇(ぜんまい)がたっぷり織り込まれた紬八寸名古屋帯。 個性的な半襟をポイントに(お見せ出来ないのが残念) そんな8日のお店番は・・・ 小千谷紬、今年2回目の出番。 この派手な地の色合い! 文様の「梅に鶯」で目を瞑ってしまった お正月ということで、大目に見て頂ければ幸いです。
2010年01月10日
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今日七日は五節句の筆頭「七草の節句」です。 「せりなずな ごぎょうはこべら ほとけのざ すずなすずしろ これぞ七草」 こうすらすらと「春の七草」を言い当てられるのは、 源氏物語の注釈書「河海抄」の一文が由来とか。 遥か古より伝わる、 身体を労わる食の行事「七草の節句」です。 一方、花を愛でるといわれる「秋の七草」、 それは・・・ 「お好きな服は?」 おみなえし すすき ききよう なでしこ ふじばかま くず はぎ と覚えます。 **** ***** **** 松の内きものでお店番 1月4日(月)初仕事 黄八丈(黒八・たつみ綾)に琉球紅型の九寸名古屋帯(黒地) 1月5日(火) 小千谷紬(189選文様)に花織九寸名古屋帯 柄見本のような横段文様 助六隈取の半襟(古裂) 1月6日(水) 琉球絣藍色無地に縮緬加賀友禅九寸名古屋帯(紅白椿文) 1月7日(木) 南風原花織に縮緬染め九寸名古屋帯 10年以上着ている長めの羽織。 派手目な着尺で創りましたが・・・ずっとお気に入り。 さ、明日もきもので出勤予定、 5日続くとさすがに運動不足が気になります。
2010年01月07日
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今年もどうぞ宜しくお願い致します。 「初売り」開店です。 開店と同時に早々ご来店のお客様、 寒気の中をきもの姿でお運びのお客様、 ありがとうございました。 今年最初の 「きものでご来店のお客様」ご紹介 塩沢紬の楚々とした訪問着で、 新年の寿ぎをさりげなく着熟すTさん 織り更紗小紋に 本物の押し花が篭められた珍しい洒落袋帯のKさん 角出しが小粋なMiさん、ボブヘァが素敵! 通好みな縞文紬が江戸前チックなMaさん 反して話し言葉は関西弁という意外性^^ 京紅型が艶やかな紬地訪問着、 蘇州刺繍の帯がぴったり合ったKuさん 忙しさに髪のお団子も乱れました スタッフのNっちゃん さぁ今夜はこのくらいで・・・ 明日に備えることに致しましょう 。
2010年01月04日
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元日から今日、明るい陽射しに恵まれて穏やかな千葉です お店番の元旦は「成田山新勝寺」へ初詣が恒例になっています。 千葉からノンストップの車で約30分 ただし駐車場に入れるまでの渋滞を含めて40分。 ウォーキング好きのお店番も、家族連れのこの日は車 今年もまた大本堂の石段を自力で登ることができた母、 その健康に感謝しつつ、お賽銭をちょっぴり奮発です さて2日ともなると、お店番はお仕事モードがちらちら。 お店の様子を・・・ 今年の初売り<大島>を飾ってみました。 稀少な12マルキの泥大島は「窪田織物」の傑作です。 2種類の文様を重ね合わせたような・・・ 花唐草が浮き上がって見えてきますから不思議。 実際に触れてみて欲しい柔らかさ、これ織とは思えません。 数種の色糸がはんなり美しい白大島です。 白薩摩焼の白泥染め、7マルキ。 もひとつご案内、初売りの目玉商品は帯揚げ 絞りや刺繍の施された上質縮緬の帯揚げ ¥13,000~¥15,000の品を¥2,900(税別) 着姿のポイントに、とても大事な帯揚げです。 あら、もうお昼です。このくらいにしておきましょう。 三が日だというのに・・・我ながら呆れます
2010年01月02日
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