8/7(金) Auvers sur Oise(オーヴェル シュル オワーズ)にて パリの西北30kmの村を訪れた。ゴッホ終焉の土地である。お墓は弟のテオと共に墓地の最上部にツタの葉っぱでうまっており緑一色の墓となっていた。ラジョン、ゴーヌット、ミュレル、ボッジョ等の画家もこの墓地に眠る。最期の65日に100枚以上の油絵を描いた凄まじいまでのゴッホ。それを表現した立像がゴッホ公園にある。背中に2張りのキャパスを背負い、たすき掛けに身体に括り付けている姿は鬼のようである。これがゴッホ37歳の真実の姿なのかもしれない。ゴッホが描いた「オーヴェールの教会」は12世紀建立の古いものであるが今も同じようにように建つ。ゴッホが見たらこんな風に曲がってしまうのかと思うのは素人の浅はかさでこれが「印象派」の「絵」なのである。我々が描くとただ「描きました」というだけの絵で何の感動や響きも呼び起こさない。コロー、セザンヌなども訪れた村は他のどの村とも変わらないがオーヴェル・シュール・オワズの高台を通る古い道からの眺めは抜群である。ポートワーズでセーヌ川と合流するオワズ川も画家たちを引き寄せたのであろう。
アクセス・・・Paris Nord駅から2つのルートがある。 Gare de Pontise(ポントワーズ)行きに乗りSaint Ouen l'Aumôneで降りてCreil行きの電車でAuvers sur Oise(オーヴェル・シュール・オワズ)で降りるか、Persan Beaumontまで行ってポントワーズ行きに乗り換えてオーヴェル・シュール・オワズに行く。乗換があるので凡そ1時間半。
帰りは夕方となったが食事には時間的にまだ早い。目的のレストランまで時間を稼ぐために歩くことにした。北駅からBoulvard de Magenta(マゼンタ通り)を東南方向に。リピュビリックからヘルヴィル通りを登っていく。向かうはエスカルゴが有名であると教えてくれたその名もL'Eskargot。パリの最後の夜をエスカルゴで締めくくろうとしたのである。しかし夏休みなのかつぶれたのか店は貼り出しもなく閉まっていた。 近くのBarに飛び込みビールオーダー。Foi de veau de bit pueu de Celeri とやらを注文した。驚いたことにオリゴソースが付いたオーブラック(Aubrac)牛のステーキが出てきた。ウエイトレスに聞いたが分からないと言う。コックに聞いたのであろう貴男が正しい。オーブラック牛であるという。な、なんということか。ル・ピュイからモアサックへの巡礼路で会った牛達。パリ3星レストラ御用達の高級牛がこの街角で食べれるとは。今まで食べたどのステーキよりも美味かったことは事実である。