偐万葉・カコちゃん08篇(その2)
本日は、偐万葉・カコちゃん08篇、第二弾をお届けいたします。
(参考) <カコちゃん08さんのブログ入口>
偐家持がカコの郎女 (かこのいらつめ) に贈りて詠める歌21首
八千種
の 花は移ろふ ものなれば
その移ろひの 色こそ吾が見む
白たへの 無垢の衣に 包まれて 水芭蕉咲く 片品の森
木 の 暗 に 真白き夢の 立つ夏の ほの明かりなる 水芭蕉花
(水芭蕉)
どちとどち どちらのどちも どちなれば
どちらがどちと 言はずもあらめ (偐どぢ)
夏立ちて 目覚めゆくらし 樹 の下の 会津高原 朝の道ゆく
朝風の 光の白き 薄絹を まとひて行かな 背子とたぐひて
白雪の 深山 の衣 まとひ咲く 大山蓮華 見れども飽かず
肌寒き 風は海より 吹きも来て 白き江の島 かなしからずや
在りし日の ことは
薔薇
の 花なりて
なほしも咲きて ありにけるかも
通り雨 過ぎにしあとの 金色 の 光の庭の あぢさゐの花
落日は 濡れにし庭に あぢさゐの 花映しつつ 朱 に 染 みゆく
香具の実を 取り召せ長雨 せし我に
芋差し出せる 過誤の香具山 (香具山の芋)
春過ぎて 夏来たるらし 紅漬けの
梅も干したり 奇異の香具山 (持統院南高梅)
ときめきの 夏の花なり 小百合花
朱
に咲きたり 我が
思
へるごと
夕映えの 色に咲きゆく 姫百合の 花さしまねく ふるさとの山
たなぐもる 空の下なる 横浜の 波止場の船の 積荷のかなし
さ百合花
後
も逢はめと 思へこそ
今し咲き出でむ
十六夜
の月
姫百合の 夢とうつつの 境には 咲きてやもがも 赤きその花
秋に咲く 薔薇 の花の かなしけれ 吹きゆく風の 音の色なる
台風の 過ぎぬるあとの 名残りには
水なき空に
魚
ぞ泳げる (偐紀貫之)
<関連記事> 偐万葉・カコちゃん08篇(その1)
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