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▽再出発
事件後のある晩、
祖父と一緒に寝ていた孫は、突然泣き出したという。
「ばばは僕を真剣に怒ってくれたんだ。
大きくなって何でもできるように。
僕はばばの気持ちを分かってあげられなかった。
僕が原因なんだよ」
祖父は公判で孫について聞かれ、涙を流して訴えている。
「本当は優しい子なんです。
今すぐにでも(祖母と)会わせてやりたい」
勾留が続く祖母にも変化があった。
家族との面会を繰り返すうちに、
常に厳しかった表情が徐々に和らいでいった。
被告人質問で祖母は、当時を振り返っている。
「あの3月は何だったんだろうか。
次から次へと悩みが尽きず、本当につらかった」
祖父は法廷で「後悔」を口にした。
「夫として一緒に住み、
『限界』という言葉を聞いていながら、
未然に防げなかった」
被害者である孫を含め、
親族5人が「処罰を求めない」という嘆願書を裁判所に提出。
祖母が家に戻った後のサポートも誓った。
公判の最後の意見陳述で、祖母は涙声でこう語っている。
「本当に申し訳ない。孫も私も生きていて本当に良かった」
千葉地裁は10月12日、
懲役3年、執行猶予4年の判決を言い渡した。
判決が確定後、
祖母は自宅近くに住む長女とその息子と暮らすことになり、
孫とは当分顔を合わせないという。
加害者と被害者の双方を抱えるこの家族は、
どのように再出発していくのだろうか。
幼い孫が抱えた心の傷は決して小さくないとは思うが、
祖母が法廷で語った小さな望みがかなうよう、願ってやまない。
「許されるならば、孫のいないときに料理を作ってあげたい」
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